未来のミライの紹介:2018年日本映画。『バケモノの子』から3年ぶりとなる細田守監督の長編アニメーション映画第5作です。ごく普通の家庭を舞台に、甘えん坊の4歳の男児が未来からタイムスリップしてきた妹など様々な人物と出会い、時空を超えた冒険を経て家族とともに少しづつ成長していきます。主題歌は山下達郎が担当しています。
監督:細田守 声優:上白石萌歌(くんちゃん)、黒木華(ミライちゃん)、星野源(おとうさん)、麻生久美子(おかあさん)、吉原光夫(謎の男)、宮崎美子(ばあば)、役所広司(じいじ)、福山雅治(青年)ほか
映画「未来のミライ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「未来のミライ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「未来のミライ」の予告編 動画
映画「未来のミライ」解説
この解説記事には映画「未来のミライ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「未来のミライ」のネタバレあらすじ:起
都会の片隅にある小さな一軒家。4歳の男児・くんちゃん(声:上白石萌歌)は、ばあば(声:宮崎美子)と一緒に、出産を終えて退院したばかりのおかあさん(声:麻生久美子)の帰りを待ちわびていました。そこへ建築家のおとうさん(声:星野源)がおかあさんと生まれたばかりの妹・ミライちゃん(声:本渡楓)を連れて帰ってきました。
おとうさんとおかあさんはそれからというもの、生まれて間もないミライちゃんの育児に追われがちになり、どうしてもくんちゃんのことを構ってもいられなくなりました。これまで両親の愛情を一身に受けてきたくんちゃんは納得がいかず、ミライちゃんに嫉妬してほっぺたを引っ張ったり、指で鼻を押したりとミライちゃんに辛くあたってしまいました。それで泣かせてしまい、さらに電車のおもちゃでミライちゃんの頭を叩いたことで怒られたくんちゃんは、すっかり機嫌を損ねて赤ちゃん返りしてしまいました。
そんな時、くんちゃんの前に謎の男(声:吉原光夫)が現れました。くんちゃんがミライちゃんに対して嫉妬心を抱いていることを暴いた謎の男は、くんちゃんが産まれる前はこの家で大事にされていたというのですが、くんちゃんが生まれてからは扱いも雑になり、すっかり愛されなくなってしまっていたのだというのです。男の尻には尻尾が生えており、やがて男の正体は愛犬・ゆっこであることがわかりました。
「未来のミライ」のネタバレあらすじ:承
程なくしておかあさんは仕事に復帰、ある程度時間に余裕のあるおとうさんがミライちゃんの面倒を見ることになりました。しかし、くんちゃんはそんな両親により一層の疎外感を感じ取り、相手にもしてもらえず、動物の形をしたクッキーをミライちゃんの顔に並べて遊びます。
その時、家の庭にセーラー服を着た謎の少女が現れました。「お兄ちゃん、わたしの顔で遊ばないでよ!」と叫ぶその少女は、未来からタイムスリップしてきた、成長したミライちゃんの姿(声:黒木華)でした。
未来のミライちゃんは、人間態のゆっこ、くんちゃんと協力して、おとうさんに気付かれないよう部屋に飾ったままの雛人形を片づけを始め、おかあさんが帰って来るまでになんとか終わらせました。
「未来のミライ」のネタバレあらすじ:転
ある日くんちゃんが庭に出ると、今度はどこか見知らぬ町でした。その先で泣きじゃくっている一人の女の子(声:雑賀サクラ)と出会いました。その女の子は、さっきおかあさんと一緒に見ていたアルバムの中の写真にいた、おかあさんがまだ幼かった頃の姿でした。
幼いおかあさんは猫を飼いたがっていましたが、猫アレルギーの母が許してくれないので手紙を書いて説得しようと考えていました。幼いおかあさんは手紙を母の靴の中に入れると、思いっきり部屋を散らかし始めました。そこへ母が帰って来たので幼いおかあさんはそっとくんちゃんを外に出し、くんちゃんは幼いおかあさんが母に叱られて泣いている様子を外で聞いていました。
また別の日、くんちゃんはおとうさんやミライちゃんの付き添いのもと、近所の公園で自転車を乗り回していました。ところが、同世代の子供たちが補助輪なしで走っているのを見たくんちゃんは、おとうさんに補助輪を外してもらいましたが、結局上手く乗ることは出来ませんでした。すると子供たちが集まってきて教えてあげるよと言い、おとうさんは泣いているミライちゃんのところへ行ってしまいます。またしてもくんちゃんはかまってもらえなかったことに機嫌を損ねます。
そんな時、くんちゃんの目の前には工場のような場所でバイクを直している一人の青年(声:福山雅治)の姿がみえました。青年はどうやら戦争で足を悪くしたらしく、くんちゃんは青年に馬に乗せてもらったり、バイクに乗せてもらって海沿いの街並みを走ったりと交流を深め、くんちゃんは青年から「下ばかり見るな。ずっと先を見ろ」とアドバイスをもらいました。
現実に戻ったくんちゃんは青年のアドバイス通りに一生懸命に自転車の練習に励み、ようやく補助輪なしで走ることに成功しました。くんちゃんはおかあさんから褒められ、おとおさんも成長したくんちゃんの姿に思わず涙を浮かべます。くんちゃんがアルバムを見ているとさっきの青年の姿が。青年の正体はくんちゃんの、ひいおじいちゃんだったのです。
「未来のミライ」の結末
ある日、くんちゃんの一家はキャンプに出かけることになり、おとうさんもおかあさんも準備に追われていました。そこで着ていく服のことでわがままを言ってしまったくんちゃんは、またしても疎外感から庭に飛び出します。するとまたしても見知らぬ場所に迷い込んでしまい、いつの間にかどこかの駅の待合室で、高校生の少年(声:畠中祐)と出会っていました。
少年はくんちゃんに「キャンプに行くんだろう? 楽しい思い出づくりに。家族に楽しい思い出づくりをさせてやれよ」と声をかけましたが、くんちゃんは少年と言い合いした挙げ句、振り切ってホームに入って来た電車に乗り込んでいきました。
くんちゃんはいつの間にか未来の東京駅まで来てしまい、自分が迷子になったことに気付いて慌てだしました。家族の呼び出しが出来ず自分を証明できないことで、くんちゃんは一人ぼっちの世界に連れていかれる新幹線に乗せられそうになります。しかしミライちゃんを受け入れることがようやく出来たくんちゃんは、「くんちゃんはミライちゃんのお兄ちゃん!」と叫び、自分を証明することが出来ました。
そこへ未来のミライちゃんが現れ、くんちゃんの手を取ると空高く舞い上がり、いつしかくんちゃん一家の辿って来た歴史を垣間見ることになりました。おとうさんが昔体が弱かったこと、ゆっこが我が家の犬になった日のこと、お母さんが猫を苦手になってしまった日のこと、先程の青年が戦争で死にかけて命からがら帰還したことなど…。今の自分たちを形作ってきた歴史をくんちゃんに見せるのでした。
家の庭で、未来のミライちゃんは先程の高校生の少年と会話していました。くんちゃんはその会話の内容から、この少年こそが未来の自分の姿だと気付きました。
我に返ったくんちゃんは、晴れやかな表情でキャンプの支度をしている家族のもとへと駆け寄っていくのでした。
以上、映画「未来のミライ」のあらすじと結末でした。
「未来のミライ」感想・レビュー
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くんちゃんがミライちゃんのお兄ちゃんとして成長・自覚していく姿と、お父さんやお母さんも親として成長していく姿を描いた、ほのぼのとする作品でした。未来のミライちゃんやその他の何人もの人たちが、くんちゃんに成長を促していく様子が勇気を与えてくれる気がしました。
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未来から成長した妹がやってくる、という設定だけをきいてから観たので、よくある何か重大なメッセージを伝えにきたり悲しい未来を避けるために過去を変える壮大なストーリーかと予想していました。
そしたら美しい絵やカメラワークは壮大なのに、本当に家族の中だけで完結する小さな物語なのにビックリ。
裏切られてがっかりしたというよりかはある意味本当に予想外で、違う視点で物を見れて面白かった。
4歳の子供って家族が世界の全て、自分を作るアイデンティティなんですよね。
幼い頃を思い出すのもよし、子供がいるならイヤイヤ期を思い出すのもよし、ファンタジーながら身近な世界を楽しめます。
話題の監督の最新作!と期待して映画館に行ったのですが、、、
正直期待はずれでした。主人公のくんちゃんはとても可愛いのですが、声があまり合っていなくて、最初から最後まで戸惑いました
どちらかというと面白い映画ではありませんでした