ミセス・ノイズィの紹介:2019年日本映画。本作は2005年に「引っ越し、引っ越し」で話題となった騒音トラブル「騒音おばさん」を題材に作られています。当時を知る人なら少しは記憶のあるだろうその騒音おばさんを、どこまで再現できているのか、話としてどう面白くするのかが見どころになっています。
監督:天野千尋 出演:篠原ゆき子(吉岡真紀)、大高洋子(若田美和子)、長尾卓磨(吉岡裕一)、新津ちせ(吉岡菜子)、宮崎太一(若田茂夫)、米本来輝(多田直哉)、ほか
映画「ミセス・ノイズィ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミセス・ノイズィ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ミセスノイズィの予告編 動画
映画「ミセス・ノイズィ」解説
この解説記事には映画「ミセス・ノイズィ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ミセスノイズィのネタバレあらすじ:起
吉岡真紀(篠原ゆき子)は夫の裕一(長尾卓磨)と娘の菜子(新津ちせ)との三人家族。それなりに売れっ子小説家だった真紀ですが、全くといって子育てを手伝ってくれない裕一のおかげでワンオペ育児となり、本業である小説もすっかりスランプになっていました。
そんな家族はとあるアパートに引っ越してきます。引っ越してからも相変わらずの生活で苦しんでいた真紀。娘の菜子も構ってくれないことでイライラが溜まっていました。
そんな中、さらなるトラブルが真紀を襲います。それは隣人である若田美和子(大高洋子)による騒音でした。何やらブツブツ言いながら早朝から布団をパンパンと叩いているのです。締め切りを控えた真紀にとってはたまったものではありません。
そんな母の事情も知らず退屈を持て余している菜子、とうとうボールを持って一人で出て行ってしまいます。いなくなったことに気づいた真紀が血相を変えて探しに行くと、菜子は隣人の美和子と一緒に遊んでいたのです。美和子から真紀はチクリと言われ、さらにイライラが募ります。
ミセスノイズィのネタバレあらすじ:承
裕一に相談しても宥められるだけ、菜子も美和子はいい人だと言うものだからたまったものではありません。当然原稿もうまくいくはずもなく、編集者からも見放されそうになってしまいます。
毎日幾度となく嫌がらせのように続く美和子からの騒音。真紀がいくら注意してもやめる気配はありません。それどころか悪態をつき、さらに酷くなっていき、関係は悪化の一途をたどります。
どうにも堪らなくなった真紀は、ある行動にでることを決意します。それはこの体験を小説にすることでした。それは思った以上に評判になり、ネット上でも評判になっていきます。そして加熱した人気は止まることを知らず、真紀のアパートの場所を突き止めたマスコミが大勢駆けつけることになり、さらに平穏な生活とは無縁のものとなっていきました。
小説が評判になったことに大喜びの真紀。しかし毎朝布団を叩く美和子には、ちゃんと理由がありました。
ミセスノイズィのネタバレあらすじ:転
美和子の夫の茂夫は一人息子を不慮の事故で亡くしてから精神を病んでいました。さらに強迫性障害を患った茂夫は毎朝無数の虫が布団にいる幻想から朝が始まります。美和子は朝になるとその無数の虫を夫のために払うことから一日を始めるのです。美和子の行動はただの嫌がらせではなく、ちゃんとした理由があったのです。
しかしマスコミが来たことで好奇の目にさらされた茂夫はさらに精神を病むことになってしまい、ついには錯乱し、美和子の見ている前でベランダから身を投げてしまいます。
何とか一命は取り止めた茂夫でしたが、これにはさすがの美和子も参ってしまい、憔悴してしまいます。この騒ぎのおかげでマスコミのやり玉は、こんな小説を出した真紀に向かっていきました。
これで真紀の小説は連載中止となり、決まっていた仕事もキャンセルになってしまいます。容赦なく押し寄せるマスコミたち彼らの矛先は、まだ小さい菜子にも向かってしまいました。
ミセスノイズィの結末
どうにも逃げられない真紀と菜子に思いがけない助っ人が入りました。それは美和子でした。小さな子供を責め立てようとするマスコミを美和子は叱責し、菜子を抱き上げると逃げていきました。
真紀は美和子の後を追います。その後、美和子に追いついた真紀は、美和子と話し合いをすることができました。真紀は美和子の亡くなった息子のこと、夫のこと、美和子から初めて聞くことができ、気が付くと何故か真紀も美和子も声を出して泣き出していたのです。二人は今ようやく和解することができたのです。
結局、騒ぎが大きくなったことで居づらくなった真紀は引っ越しすることになりました。そして連載を止めていた小説に加筆し、単行本として出すことにしたのです。
タイトルは「ミセス・ノイジィ」。それは隣人トラブルをきっかけに、人の優しさや温かさに触れる心温まる話だったのです。世に出たこの小説は感動的な話が話題となり、受け入れられていきます。
真紀は出来上がった小説を美和子の元に送りました。それを見た美和子はゲラゲラと笑うのでした。
以上、映画「ミセス・ノイズィ」のあらすじと結末でした。
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