オリエント急行殺人事件の紹介:1974年イギリス映画。幾度も映画化されてきたアガサ・クリスティーの同名の名作推理小説の映画版の1974年版です。オリエント急行内で起こった殺人事件を巡り、名探偵エルキュール・ポアロが事件の謎に挑んでいきます。2017年にはケネス・ブラナーの監督・主演で再映画化されています。
監督:シドニー・ルメット 出演者:アルバート・フィニー(エルキュール・ポアロ)、リチャード・ウィドマーク(ラチェット・ロバーツ)、アンソニー・パーキンス(ヘクター・マックイーン)、ジョン・ギールグッド(エドワード・ベドーズ)、ショーン・コネリー(アーバスノット大佐)ほか
映画「オリエント急行殺人事件 (1974年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「オリエント急行殺人事件 (1974年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「オリエント急行殺人事件 (1974年)」解説
この解説記事には映画「オリエント急行殺人事件 (1974年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
オリエント急行殺人事件のネタバレあらすじ:起
1930年、アメリカ・ニューヨーク。ロングアイランドに住む大富豪アームストロング家の一人娘が誘拐され、20万ドルという高額の身代金が犯人側に支払われたにも関わらず、娘は遺体となって発見されました。ショックのあまり夫人は亡くなり、アームストロングもまた拳銃自殺を遂げてしまいました。やがて犯人は逮捕されましたが、確たる証拠がないことから釈放されました。
それから5年後、トルコ・イスタンブールにいた名探偵エルキュール・ポアロ(アルバート・フィニー)は、事件解決の依頼を受けてアジアとヨーロッパを結ぶ大陸横断列車“オリエント急行”に乗ってロンドンへ向かおうとしていました。
しかし真冬にも関わらずこの日は全ての寝台車は満席で、ポアロは古い友人で鉄道会社重役のビアンキ(マーティン・バルサム)の計らいで、アメリカの大富豪ラチェット・ロバーツ(リチャード・ウィドマーク)の秘書ヘクター・マックイーン(アンソニー・パーキンス)と同じ部屋ながらも席を確保してもらいました。
オリエント急行殺人事件のネタバレあらすじ:承
イスタンブールを出発した列車は、目的地のフランス・カレーに向けて順調な旅を続けていましたが、2日目の深夜に線路が降り続いた雪で埋まり、列車は立ち往生してしまいます。列車は立ち往生したまま朝を迎えました。
ロバーツの執事エドワード・ベドーズ(ジョン・ギールグッド)は、主人の部屋に行くも返事がないことから、車掌ピエール・ミシェル(ジャン=ピエール・カッセル)に鍵を開けてもらったところ、部屋の中から刃物で十数か所を刺されて殺害されたロバーツの遺体がありました。
医師コンスタンティン(ジョージ・クールリス)の検死により刺し傷は12箇所だと診断され、ロバーツの部屋の灰皿からは燃やされた手紙の残りカスがあり、そこには5年前に誘拐されて殺害されたアームストロングの娘の名前が記されていました。
ポワロはビアンキの頼みを受け、事件の真相解明に乗り出しました。
オリエント急行殺人事件のネタバレあらすじ:転
ポワロはロバーツの側近や寝台車の乗客ら12人から聞き取り調査を開始、ロバーツはかつてアームストロング夫人と知り合いであったというヘクターやベドーズの証言から、ポワロはロバーツこそが5年前の誘拐殺人事件の真犯人であると確信しました。
更に、ロバーツの部屋のすぐそばの部屋にいたアメリカ人女性ハリエット・ベリンダ・ハバード夫人(ローレン・バコール)は、アームストロング夫人の母であり、宣教師グレタ・オルソン(イングリッド・バーグマン)はかつてアームストロングの娘の世話をしていたことがわかりました。
ハンガリーの外交官ルドルフ・アンドレニイ伯爵(マイケル・ヨーク)の妻のエレナ(ジャクリーン・ビセット)はアームストロング夫人の妹、芸能プロダクションの者と名乗るサイラス・ディック・ハードマン(コリン・ブレイクリー)は元警官にして現在は私立探偵としてロバーツの警護を依頼されており、更にハードマンは車掌ピエールの娘でアームストロング家のメイドをしていた女性と恋に落ちたことがありました。
ロシア貴族ナタリア・ドラゴミノフ公爵夫人(ウェンディ・ヒラー)はハバード夫人の親友、ラゴミノフ公爵夫人のメイドであるヒルデガルド・シュミット(レイチェル・ロバーツ)はアームストロング家の元コック、自動車販売業のジーノ・フォスカレッ(デニス・クイリー)はアームストロングの元運転手、英国軍人アーバスノット大佐(ショーン・コネリー)の恋人で教師のメアリー・デベナム(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)はアームストロング夫人の秘書、そしてベドーズはアームストロングのかつての部下だということが判明しました。
オリエント急行殺人事件の結末
ポワロはその明晰な頭脳でひとつの結論に到達しました。ロバーツ殺人事件の計画を立てたのはハバード夫人であり、ベドーズがロバーツの部屋の鍵を開け、ヘクターが飲み物に薬を混ぜて眠らせ、ポワロが寝静まっている間にそれぞれアームストロング一家と関わりのあった乗客たちが次々と刃物でロバーツを刺してアームストロングの復讐を果たした、というものでした。
ポワロは最終的な判断をビアンキに委ね、ビアンキは車掌服を着た何者かがロバーツを殺害したということにしておきました。ハバード夫人らが祝杯を挙げるなか、除雪が終わったオリエント急行は再び出発しました。
以上、映画「オリエント急行殺人事件 (1974年)」のあらすじと結末でした。
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