マイ・ダディの紹介:2021年日本映画。映像作家・金井純一が映像クリエイター支援プログラム「TSUTAYA CREATOR’S PROGRAM FILM 2016」で準グランプリを受賞した『ファインディング・ダディ』を自ら監督・脚本を務めて映画化したヒューマンドラマです。本作が役者生活25年目にして映画初主演となるムロツヨシが主人公を演じ、病に侵された愛する娘を救うために奮闘する父親の姿を喜怒哀楽を織り交ぜて描きます。
監督:金井純一 出演者:ムロツヨシ(御堂一男)、奈緒(御堂江津子)、毎熊克哉(ヒロ)、中田乃愛(御堂ひかり)、臼田あさ美(橋本久美子)、徳井健太(青木雄一郎)、永野宗典(米山靖之)、小栗旬(長崎亮太)、光石研(チューさん)ほか
映画「マイ・ダディ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マイ・ダディ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マイ・ダディの予告編 動画
映画「マイ・ダディ」解説
この解説記事には映画「マイ・ダディ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マイ・ダディのネタバレあらすじ:起
御堂一男(ムロツヨシ)は、小さな教会の牧師とガソリンスタンドのアルバイトを掛け持ちしながら、中学生である一人娘のひかり(中田乃愛)と二人で暮らしていました。一男の妻・江津子(奈緒)は8年前に他界しており、一男は男手ひとつでひかりを育ててきました。
一男はひかりに、クリスマスとイースターの時期は教会を手伝ってもらう約束をしていましたが、思春期を迎えていたひかりはクリスマスは友人たちと過ごしたいと考えていました。それから一男はひかりと共に教会に入り、集まった人々を前に礼拝の説教を始めました。
礼拝が終わった直後、一男はひかりが倒れているのを発見、すぐさま病院に搬送しました。
一男はひかりを診察した医師・青木雄一郎(徳井健太)から、ひかりが急性骨髄性白血病であることを告げられました。一男は意を決してひかりに病気のことを告げ、必ず治ると励ましました。
ひかりは青木の指示に従って化学療法を受けることになりました。一男はガソリンスタンドのバイトも頑張る傍ら教会で炊き出しをし、ホームレスのチューさん(光石研)らに江津子が遺したレシピのちくわカレーを振る舞いました。
マイ・ダディのネタバレあらすじ:承
ひかりの化学療法は順調に進み、無事退院することとなりました。経過は良好であり、5年間再発がなければ完治ながら万が一再発した場合は骨髄移植が必要だと一男は青木から告げられました。
その際、一男は自分とひかりの骨髄の型が一致していないと言われ、DNA鑑定の結果、ひかりと一男は血の繋がりがないことが判明したと衝撃の事実を突きつけられました。
一男の家には一家の写真と共に、江津子が卵の殻に描いた一男の似顔絵がありました。一男はショックのあまり卵を握り潰してしまいました。
それからというもの、一男はすっかり気落ちしてしまいましたが、スタンド店員の米山靖之(永野宗典)やチューさんはそんな一男を温かく見守っていました。しかし、チューさんが妻子に死なれていたことを知った一男は思わず号泣してしまいました。
一男と江津子は大変仲睦まじく、一男はひかりが自分の子でない事実を受け入れられずにいました。そこで一男はひかりの実の父親を探すべく、探偵の長崎亮太(小栗旬)に相談することにしましたが、長崎は依頼人がこういう案件を依頼に来る時は決まってクロだと言うので、一男は依頼を取りやめることにしました。
その頃、退院したひかりは、かねてから惹かれていた同級生の上原駿介(萩原護)に告白し、二人は交際を始めることになりましたが、その直後にひかりは再び倒れてしまいました。診察の結果は恐れていた白血病の再発。今度こそ骨髄移植が必要でしたが、ひかりの骨髄は数百万人にひとりという特殊な型であり、ドナーを探すのは非常に困難でした。
一男は教会に集う人々やガソリンスタンドの客らに骨髄バンクへの登録を呼びかける一方、再び長崎の元を訪れて、ひかりの実の父親を捜してほしいと依頼しました。程なくして長崎はひかりの実の父親を見つけました。ひかりの実の父は、かつてプロを目指していた元ストリートミュージシャンのヒロ(毎熊克哉)という男でした・・・。
マイ・ダディのネタバレあらすじ:転
・・・江津子は一男と出逢う前はヒロと付き合っていました。江津子はプロになりたいというヒロを応援していました。ヒロは江津子とのセックスの時はいつも避妊せず、江津子からそのことを問われると自分は男性不妊で子供ができないこと、子供の代わりに歌を残したいことを語りました。
ヒロの言葉を信じた江津子はより一層彼を支えようと決心しましたが、当のヒロは別の女と付き合っていました。衝撃を受けた江津子はヒロの元を飛び出し、行くあてもなくさまよっていたところたまたま一男の教会に上がり込みました。
江津子はそのまま教会に身を寄せることにし、一男と江津子はそのまま意気投合して付き合うことにしました。江津子はイースター行事の手伝いをし、その際に卵の殻に一男の似顔絵を描いたのです。やがて一男と江津子は結婚し、江津子はひかりを出産しました。一男たちは幸せな日々を過ごしていましたが、ひかりが幼稚園に上がった頃に江津子は偶然にもヒロと再会しました。
ヒロは結婚して子供をもうけており、江津子はヒロは男性不妊だったのではないかと問うと、ヒロは「そんなこと言ったっけ?」としらばっくれました。ヒロに騙されていたことを知った江津子は強い衝撃を受け、もしかしてひかりは一男の子ではないのではないかと悩みました。ひかりを幼稚園に送りに行った江津子は電話で一男に事実を語ろうとしましたが、その際にトラックに撥ねられました・・・。
マイ・ダディの結末
・・・現在、ヒロは妻の久美子(臼田あさ美)と共に食堂を営んでいました。一男は客としてヒロの食堂に入り、ヒロにはひかりと同世代の娘がいること、そして食堂のメニューには江津子がよく作ってくれたちくわカレーがありました。
一男はヒロにひかりのことを話し、ひかりはドナーを必要としていることを訴えましたが、ひかりのことを久美子らに知られたくないヒロは一男を殴りつけました。
一方、一時退院していたひかりは駿介をデートに誘い、セックスしたいと駿介をホテルに連れて行こうとしましたが、動揺した駿介はそのまま逃げ去ってしまいました。駿介から連絡を受けた一男はひかりを連れ帰りに向かい、自分は死ぬ前に一度セックスしたかったと言うひかりに、絶対死なせないと誓いました。
翌日、一男は包丁を手に再びヒロの元に向かい、骨髄の型を調べる検査を受けるよう迫りました。一男は久美子も交えて話し合いを持ち、二度と食堂に来ないことを条件にヒロに検査を受けさせることに同意させました。検査の結果、ヒロの骨髄は移植が可能であることが判明、一男や駿介は大いに喜びました。
ヒロは密かにひかりの入院している病院を訪れました。ヒロはひかりを一目見ただけで去っていったのですが、ひかりにはヒロに対してどこか見覚えがありました。それは8年前、江津子が事故に遭う直前、江津子はこのヒロと会ってから突然様子がおかしくなっていたのです。ひかりは幼いながらにそのことを鮮明に覚えていました。
ひかりは一男のドナーのことを教えてくれるよう頼み、教えてくれなかったら手術は受けないと言い出しました。一男は真摯に実の父のことを話しましたが、一男が落ち込んでいる様子を見たひかりは「お母さんが好きだったのはお父さん(一男)だから」と言葉をかけました。一男はただひかりに生きてほしいと願うばかりでした。
ひかりは骨髄移植手術を受け、健康を取り戻しました。ひかりは教会のイースター礼拝を手伝い、訪れたチューさんはひかりの復活祭だと喜んでくれました。それからひかりはイースターの卵に一男と江津子の似顔絵を描いて、写真立ての傍に飾りました。
以上、映画「マイ・ダディ」のあらすじと結末でした。
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