キツツキと雨の紹介:2012年日本映画。映画の撮影のために山村へとやって来た若手映画監督が木こりと出会い、木こりが撮影に協力していくことでそれぞれの成長を描いた物語となっています。沖田修一が監督を務め、2012年に公開された作品で、主演を務めた役所広司は本作で第8回ドバイ国際映画祭最優秀男優賞を受賞しています。
監督:沖田修一 出演:役所広司(岸克彦)、小栗旬(田辺幸一)、古舘寛治(鳥居)、嶋田久作(篠田)、高良健吾(岸浩一)、臼田あさ美(麻生珠恵)、山崎努(羽場敬二郎)、伊武雅刀(石丸)、ほか
映画「キツツキと雨」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キツツキと雨」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
キツツキと雨の予告編 動画
映画「キツツキと雨」解説
この解説記事には映画「キツツキと雨」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キツツキと雨のネタバレあらすじ:起
地元の山で木こりをやっている主人公・岸克彦(役所広司)は、その日も山で木を切っていました。するとそこへ映画の撮影隊が現れ、岸はチェーンソーの音を止めて欲しいと頼まれます。その後も岸はロケハンの案内などでたびたび撮影隊に協力することになり、そこで若手映画監督の田辺(小栗旬)と出会うのでした。
撮影が進むと岸はゾンビ役のエキストラとして映画に出演するように頼まれ、拘束時間や扱いの雑さに嫌気がさす岸でしたが、試写を見て、まんざらでもない様子を見せるのでした。岸は田辺から渡された台本を読み、映画の内容を理解するうちに思わず涙を流してしまいます。一方で田辺は若手映画監督としてのプレッシャーから撮影を投げ出そうとしており、終電で東京へ向かおうとしているところを撮影隊に阻止されるのでした。
キツツキと雨のネタバレあらすじ:承
田辺は映画に関する細かい部分まで自分で判断しなくてはならない立場に疲弊していました。彼は岸と交流していくことで少しずつ岸に心を開くようになっていきます。あるとき、撮影現場でOKか撮り直しかを判断できず、追い込まれて途方に暮れている田辺は、たまたま撮影現場に来ていた岸によって救われるのでした。
岸は大変そうな田辺の姿を見て、自ら制作した監督用の椅子を贈ります。そして撮影のためのエキストラとして地元の人間を多く集めるなど、田辺の映画撮影に協力していくようになります。
キツツキと雨のネタバレあらすじ:転
岸は本業である木こりの仕事よりも、映画の撮影の手伝いの方に熱が入ってしまいます。すっかり撮影隊の一員のように振る舞い、荷物運びやエキストラへの指示など、田辺や他の撮影隊も岸を頼りにしているようでした。しかし撮影に夢中になっていた岸は妻の三回忌をすっかり忘れており、親戚が地元に帰省して来て、ようやく気付くのでした。
あわてて家に戻るとすっかり準備が整えられており、ケンカをして家を出ていった息子(高良健吾)が代わりに準備をしてくれていたのでした。
岸は田辺に「なぜ映画を撮ろうと思ったのか」を問います。「父が買ってきたビデオカメラがきっかけ」と語る田辺ですが、実家は旅館であり父はきっと後悔していると話すのでした。そんな田辺に岸は、自分が買ってきたビデオカメラが息子の人生えたことに後悔しているはずがないと話します。
キツツキと雨の結末
撮影は佳境を迎え、田辺はベテラン俳優(山崎努)にも意見を通せるほど成長していました。撮影はいよいよラストカットというところで、撮影隊は急な雨に見舞われてしまいます。長く降り続いた雨で気温は下がり、大勢のエキストラの中には帰りたいと言い出す人も現れ、日数が限られている撮影隊は雨の中での撮影を決行するかどうか、判断が迫られていました。
そんな中、岸がやって来て、田辺にもうじき雨が止むことを伝えます。岸の言葉通り雨雲は一瞬だけ晴れ間を見せ、撮影隊は大急ぎでラストシーンの撮影に取り掛かるのでした。田辺がOKを出した瞬間、またしても土砂降りの雨が降り始め、撮影はギリギリのところでクランクアップを迎えます。
長い撮影を終え、感極まっている田辺に岸は手を差し伸べ、二人は笑顔を見せます。撮影が終わると岸にはまた木こりとしての日常が戻るのでした。
以上、映画「キツツキと雨」のあらすじと結末でした。
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