溺れる魚の紹介:2000年日本映画。戸梶圭太の同名小説を映画化したサスペンス・スリラーです。不正を犯した二人の刑事が汚職警部を追ううちに、裏社会そして意外な黒幕が絡んだ陰謀に巻き込まれていきます。
監督:堤幸彦 出演者:椎名桔平(白州勝彦)、窪塚洋介(秋吉宗貴)、仲間由紀恵(相川真紀)、IZAM(岡部哲晃)、渡辺謙(御代田警視正)ほか
映画「溺れる魚」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「溺れる魚」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「溺れる魚」解説
この解説記事には映画「溺れる魚」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
溺れる魚のネタバレあらすじ:起
白州勝彦警部補(椎名桔平)は麻薬取引の現場で犯人を射殺して組織の金を着服したとして、女装が趣味の秋吉宗貴巡査(窪塚洋介)は更衣室から婦警の制服を盗んだとして、それぞれ警察内部の不正や犯罪を調査する特別監察官室の相川真紀警部(仲間由紀恵)から尋問を受けていました。相川は二人の罪を帳消しにする代わりに、警視庁公安部の石巻修次警部(伊武雅刀)の内偵調査を命じました。賭博で闇金融からの多額の借金を抱える石巻は、大手フィルムメーカー「タイトーコミュニケーション」との癒着やチャイナマフィアなどとの繋がりが噂されている曰く付きの人物であり、白州と秋吉は石巻の行きつけのクラブに張り込むことにしました。
溺れる魚のネタバレあらすじ:承
時を同じくして、タイトー社宛てに“溺れる魚”と名乗る謎の人物から脅迫文が届いていました。脅迫文の内容は、街中で「モーニング娘。」の「ハッピーサマーウェディング」を踊りながら服を脱ぐよう強制するもので、要求を無視した場合は写真の現像液タンクに“例の物”を混入するというものでした。一方、白州と秋吉は、石巻の行きつけのクラブを経営するグラフィックアーティストの岡部哲晃(IZAM)という人物の存在に辿り着き、岡部や常連客らから石巻の情報を聞き付けました。岡部は白州と秋吉を気に入り、秋吉は岡部に対して淡い感情を抱くようになっていきました。
溺れる魚のネタバレあらすじ:転
石巻は“溺れる魚”の正体が岡部であることを突き止め、大金をくれなければ警察に告げると岡部を強請り、岡部も逆に石巻を脅して大金を要求しました。岡部と石巻の会話は白州らが仕掛けた盗聴器で筒抜けになっており、警察は岡部の逮捕に動きました。岡部は幼い頃に家族を何者かに殺害されており、ダイトーが主催したアート大会に出展した作品に家族の遺骨を使っていたことが問題視されて大賞を剥奪されており、そのことからダイトーに恨みを抱いていたのです。秋吉は岡部の元に向かい、逮捕される前に自首するよう説得しますが、岡部は秋吉の携帯ストラップに盗聴器がつけられていることを見抜きました。一方、追い詰められた石巻は自ら“溺れる魚”を名乗り、密入国の中国人親子を利用してダイトーを恐喝、取引場所として指定した新宿サメ広場に4000万円を持ってくるよう要求しました。石巻の仕業とみた白州と秋吉、相川は現場に向かいますが、そこにはダイトー幹部の保坂(勝部演之)、護衛のため保坂に雇われたヤクザ、そして岡部が集結しつつありました。
溺れる魚の結末
サメ広場ではちょうど白州が大ファンである宍戸錠(本人)の公開ロケと新興宗教の教祖(野際陽子)による集会が開かれており、突然ヤクザらが始めた銃撃戦は彼らや一般人をも巻き込み、教祖や保坂は死亡、中国人親子は混乱に乗じてダイトーが用意した金を奪って石巻を殺害、逃げようとしましたが、そこに現れたのは御代田でした。相川は一連の事件の黒幕が御代田であったことに気付きました。御代田は全ての罪を石巻に擦り付けて抹殺しようとしていたのです。計画を知られた御代田は執拗に白石と秋吉、相川を追い、東京湾まで追い詰めたその時、三人の前に岡部が現れ、御代田に対して自分を殺してくれるよう頼み、御代田はためらうことなく岡部を射殺しました。絶体絶命の危機のなか、御代田が泳げないことを知った白州は御代田を道連れに海に飛び込み、溺れた御代田は最後の力を振り絞って白州に手錠をかけ、満足そうな表情で海の底に沈んでいきました。相川に間一髪で助けられた白州は、相川や秋吉と共にダイトーの脅迫金4000万円から200万円を着服すると東京の街に消えていきました。
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