溺れるナイフの紹介:2016年日本映画。ジョージ朝倉の人気コミック「溺れるナイフ」を映画化したラブストーリー。望月夏芽が浮雲町という田舎に引っ越してきた。東京でモデルをしていた夏芽は、刺激がなく退屈な日々を送っていた。そんな時、鳥居のある立ち入り禁止の海で泳いでいる青年・長谷川航一朗と出会う。クラスメイトはモデルが来たと盛り上がったが、航一朗だけは冷たくあしらった。夏芽はそんな航一朗に惹かれていく。そして二人は付き合うようになるが、悲しい事件が起きてしまう。
監督:山戸結希 出演:小松菜奈(望月夏芽)、菅田将暉(長谷川航一朗)、重岡大毅(大友勝利)、上白石萌音(松永カナ)、志磨遼平(広能晶吾)、斉藤陽一郎(望月直樹)、嶺豪一(蓮目匠)ほか
映画「溺れるナイフ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「溺れるナイフ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
溺れるナイフの予告編 動画
映画「溺れるナイフ」解説
この解説記事には映画「溺れるナイフ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
溺れるナイフのネタバレあらすじ:起
望月夏芽(小松菜奈)は東京でモデルをやっていた。だが、親が旅館を継ぐことになり、浮雲町という町に引っ越してきた。都会とは真逆の町だ。夏芽は鳥居のある海沿いを歩いた。そこに一人の金髪の少年(菅田将暉)が泳いでいた。
モデルをやっていた夏芽は、転校先の学校では注目の的だった。同じクラスにあの金髪の少年がいた。みんなが雑誌を持って盛り上がる中、金髪の少年だけは冷たくあしらった。鳥居のある場所で泳いでいたことを言った。その場所は神様の場所で町ではみんな立ち入ってはならない場所だった。立ち入ると災いが起こるという。
夏芽と金髪の少年は海に行った。すると突然、夏芽はあの鳥居の海に落とされた。俺はこの町で好きに遊んでいいと少年は言った。
溺れるナイフのネタバレあらすじ:承
少年はこの町を仕切る長谷川家の息子、長谷川航一朗という。ある日、夏芽の家に東京から写真集が届いた。広能晶吾(志磨遼平)という有名なカメラマンが夏芽を撮りたいと言い会うことになった。広能は良い写真を撮りに、もっと遠くへ行こうと言った。森で撮影している時、航一朗が自分の場所だと石を投げてきた。
ある日、大友勝利(重岡大毅)が魚を届けに来た。だいぶクラスにも馴染んできた夏芽。学校帰り、写真集ができたと航一朗に声を掛け走った。そして写真集を見せた。夏芽は航一朗を見返すために写真集を撮ったが、自分じゃないみたいと言った。二人はそこで初めてキスをした。
退屈だったこの町で航一朗と出会い、楽しくなってきた夏芽。映画出演の話が夏芽に来た。だが、会えなくなるから断ると言う夏芽を、つまらないと航一朗は言った。夏芽はもっと面白くなるからとすがった。そしてブレスレットを交換した。
夏芽と航一朗は祭りに出かけた。町の男性が参加する祭りで、夏芽は見ているだけだった。そこにお爺ちゃんが倒れたと蓮目(嶺豪一)が呼びに来た。すると航一朗のブレスレットが突然切れた。航一朗は走り出した。
夏芽を乗せた車はドンドン山奥へ行った。蓮目は夏芽のデビュー時から運命を感じたと言い、夏芽は怖くなり川へ逃げ出した。航一朗が助けに来たが、蓮目に殴られてしまう。そして蓮目は夏芽を強姦しようとする。助けに来た町の人が蓮目を取り押さえた。航一朗は泣いた。
溺れるナイフのネタバレあらすじ:転
高校生になり、夏芽のレイプがネットで話題になっていた。夏芽は孤立してしまっていた。一人でお弁当を食べる夏芽に大友は声を掛けた。夏芽は航一朗と会っていなかった。航一朗は悪い奴らとつるみ、暴れまわってると聞いた。夏芽は大友と一緒に帰り、困った事があったら俺に言えと言ったその時、航一朗とバイクですれ違った。夏芽は航一朗の後を追った。
航一朗は船に乗り、夏芽も慌てて乗った。夏芽はずっと待ってたと怒った。忘れられないと泣き、二人で海に落ちた。航一朗は夏芽を面倒くさいと言い、関わるなと言った。落ち込む夏芽を大友は慰めた。
翌日、夏芽は風邪をひいて、大友がお見舞いに来た。大友は「友達でいい、付き合わなくていい、笑顔にしたい」とキスをした。
ある日、広能の映画の話が来たが、内容はレイプされる役だった。広能が会いに来たが、撮る気を無くしたと帰って行った。そして喧嘩でボロボロの航一朗に出会う。前のキラキラした航一朗に戻って、と言って泣いた。結ばれるが航一朗はもう会わないと言った。その場から夏芽は立ち去り、航一朗は泣いた。夏芽は大友のところに行った。映画に出ると決め、東京に行くと告げた。大友はそんな夏芽を応援した。
溺れるナイフの結末
祭りの夜、手伝っていたカナ(上白石萌音)が不審な仮面の男を見かける。夏芽は航一朗と結ばれた屋根裏に来た。そこにあのレイプ男の蓮目が現れ、抵抗し気絶して目が覚めた。夢だと思ったが航一朗が助けに来た事を思い出した。蓮目を殺そうとする航一朗をカナが止めた。蓮目はナイフで自殺した。カナは全部海に流すと言い、航一朗に会わないでと言った。
数年後、夏芽は映画で賞を受賞した。夏芽の特別映像が会場に流れる。バイクで走る男性との映像だ。男性が航一朗に変わり、二人は話した。この世界で天下を取るところを見せてくれと言い、二人は叫んだ。この町の物も自分も全部航一朗のものだと叫び、夏芽は航一朗の事を「私の神さん」と叫ぶのだった。
以上、映画『溺れるナイフ』のあらすじと結末でした。
「溺れるナイフ」感想・レビュー
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菅田くんがホントにナイフみたいな感じで感受性が鋭すぎて、小松さんもアンニュイな感じだけどナイーブで、2人がすごく危うくて、10代の青春という感じですごく良かったです。
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日常が刺激的だった夏芽にとって航一朗との出会いは別の刺激性があり彼と出会うことで今まで自分が味わってこなかった青春を楽しむシーンでは改めて夏芽が普通の周りと変わらない女の子だと感じました。青春と子どもも部分と大人の部分を楽しむことができます。
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思春期の不安定で、そして繊細な心の内を描いたような作品だった。夏芽は航一郎と出会うことで徐々に人間味が増していく。そして大友が夏芽のお見舞いに来るシーンは、彼のアプローチがピュアでとても良かった。大友の気持ちが実らなかったのは個人的に残念だが、大友のような純粋なキャラクターが物語にいいアクセントになっている。
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未熟で純粋ゆえに危険(ナイフ)な10代のラプスト、小さな恋のメロディー
の年長版。テレビの録画ですが全部見てしまいました。
心の片隅で忘れられていた10代の記憶が蘇りました。
金髪の少年(菅田将暉)は迷信を信じてないようで、立ち入ったら災いが起こるところに立ち入っていました。そしたら、望月夏芽(小松菜奈)はファンからお祭りの日にストカーされてしまい、心の傷を負ってしまうというちょっと見ていられないシーンがありました。ひとつの間違えで人生は変わってしまうだなと実感しました。