映画「セカイイチオイシイ水 マロンパティの涙」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
セカイイチオイシイ水 ～マロンパティの涙～の紹介：2019年日本映画。９年もの歳月をかけて完成したフィリピン水道建設プロジェクト。これに纏わる感動の実話を映画化した作品です。反日感情など幾多の困難を乗り越え、フィリピンに水道を建設したボランティアたちの話を描いています。
監督：目黒啓太 出演：辻美優（清（水明日香）、赤井英和（岩田公彦）、前川泰之（溝口）、新井裕介（田中努）、花房里枝（西川瞳）、岡千絵（清水智恵子）、橋本マナミ（倉持沙織）、蝶野正洋（店長）、角田信朗（角野）、篠原信一（篠川）、森次晃嗣（横井会長）、ミエル・エスピノーザ（アミー）、張天翔（ワン社長）、亀田大毅（ボランティア）、ほか
この解説記事には映画「セカイイチオイシイ水 マロンパティの涙」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
女子大学生の明日香（辻美優）は、イケメン彼氏に会いたいという友人に誘われ、仕方なくフィリピンのパンダン水道建設プロジェクトにボランティアで参加することを決めます。
しかし、出発当日。友人はインフルエンザになったと約束をドタキャンし、明日香は嫌々ながらフィリピンへと向かいます。到着すると、日本人ボランティアの田中（新井裕介）がボロボロの車で迎えにきました。何度も車が止まってしまう出来事に、明日香はいきなり不安を覚えます。
ステイ先に到着し歓迎されるも、上手く英語を話せず戸惑った表情の明日香。近所の男に現地の言葉でまくし立てられますが、何を言ってるのか分かりません。ステイ先の娘のアミー（ミエル・エスピノーザ）が明日香と仲良くなろうと一杯の水を持ってきます。軽く口にして感謝を述べた明日香でしたが、明日香はまだその水の意味を理解していませんでした。
水道管を埋めるための作業の現場責任者・岩田（赤井英和）たちと、炎天下の中ひたすら穴を掘り続ける明日香は、休憩中に岩田からパンダンの井戸水は掘ってもすぐ海水が混じってしまい、村人の多くが腎臓病で苦しんでしまっていることを知ります。
そして、唯一と言っていいマロンパティの湧水が、村から１０キロも離れていることを知りました。
さらに、昨日アミーが明日香のために持ってきた水は、マロンパティから彼女一人で持ってきたもので、多くの村人と同じように腎臓病を患っているアミーは無理をしすぎて体調を崩してしまったことを知ります。明日香はアミーのためにマロンパティの水を彼女と同じように歩いて運ぼうとしましたが、熱中症で倒れてしまいます。
目を覚ました明日香、すぐ側には元気になったアミーがいました。明日香はアミーに昨日の水のお礼を言います。それから明日香とアミーは折り紙や絵本を通じて仲良くなっていきます。そしてアミーやみんなのために水道管を通し、おいしい水を届けてあげたいと懸命に作業を続けるのでした。
一生懸命村の人たちのために作業している岩田や田中、明日香たちでしたが、戦争で両親を殺された人たちの中傷は続きます。それでもいつか心を開いてくれると信じ、作業を続けました。
そして明日香が願いを込める折り紙の話を学校で子供たちに教えたことでようやく想いは通じ中傷した人たちも作業を手伝うようになりました。
それから明日香は何度もパンダンにやってきては作業を手伝い、３年の月日が経ちました。ようやく１０kmもの長い水道管は村へと届き、初めてきれいな水がポンプから流れ出ます。
明日香は最近体調を悪くしているアミーのために、急いで水を持っていきます。「セカイイチオイシイミズ」だとアミーは喜びました。これでアミーの調子も良くなるはずだと思っていた明日香でしたが、アミーは宝物だったマロンパティの涙の絵本を明日香に託し、そのまま息を引き取ってしまいました。
呆然としながら、ようやく繋がったポンプの前に立ち尽くす明日香。そこでアミーが作ったとされる折り紙のワニに目をやり、アミーが書いた願い事を見てみると「ニホンニイッテアスカニアイタイ」と書かれていたのです。ずっと涙を堪えていた明日香でしたが、堪えきれず号泣してしまいます。
その後、この物語は9年間かけて水道管を開通させた実話を通じて作られたこと、そして未だ年間100万人の子供たちが安定した水が供給されずに死んでいっていると表記されます。
以上、映画「セカイイチオイシイ水 ～マロンパティの涙～」のあらすじと結末でした。
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