オカンの嫁入り (2010)の紹介:2010年日本映画。大阪、桜の若芽が出る季節、森井月子は母親の陽子と仲良く生活を送っていた。ある晩、陽子は金髪リーゼントの若い男、服部研二と酔っ払って帰宅した。陽子はこの服部と結婚すると月子に告げる。月子は突然のことに途惑い、陽子に対して心を閉ざし、また服部にも嫌悪感を抱き、冷たく接する。家族同然のように森井家を見守ってきた大家のサクと陽子の上司の村上が二人を仲直りさせようとする。しかし陽子は月子にある秘密を抱えて暮らしていた……。
監督・脚本:呉美保 出演者:宮崎あおい、大竹しのぶ、桐谷健太、絵沢萠子、國村隼、林泰文、斎藤洋介、春やすこ、たくませいこ、友近、綾田俊樹ほか
映画「オカンの嫁入り (2010)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「オカンの嫁入り (2010)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「オカンの嫁入り (2010)」解説
この解説記事には映画「オカンの嫁入り (2010)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
オカンの嫁入り (2010)のネタバレあらすじ1
森井月子は母親の陽子とペットの犬のハチと仲良く穏やかな生活を送っていた。ある晩の深夜三時過ぎ、陽子は酔っ払って帰って来た。また大家のサクちゃんに怒られると玄関の戸を開ける月子。ベロベロに泥酔した陽子と、金髪リーゼントの若い男、服部研二がなだれ込み、そのまま玄関でつぶれてしまう。翌朝、陽子は月子に告げる。「わたくし森井陽子は、昨夜、こちらの服部研二さんにプロポーズされて、お引き受けしました」
オカンの嫁入り (2010)のネタバレあらすじ2
突然のことに途惑う月子は、陽子の勤め先である村上整形外科で医師の村上に愚痴り出す。ダッサイ服着た金髪リーゼントのヤンキー、しかも30歳、へらへらしており、元板前だが現在は無職。こんな男との結婚を猛反対する月子は躍起になって飛び出し、サクの家で暮らし始める。服部は、月子のいない家に上がりこんではいけないと、寒空の下、庭の縁側の下で寝起きしていた。一年前、月子は勤めていた会社の同僚の男性にストーカー被害に遭い、それ以来外出することも出来ず男性恐怖症にもなっていた。それ故、服部への嫌悪も抱き続けるが、ハチもすっかり服部に懐き、月子でも気付くことなかったハチの小さな変化にも気付いていた。
オカンの嫁入り (2010)のネタバレあらすじ3
月子は服部のどこがいいの?と陽子に尋ねる。陽子は、結構苦労してるのにそういうの一切見せないでいつも笑っているところ、と答える。服部は生まれてすぐに両親を事故で亡くし、唯一世話をしてくれたおばあちゃんも亡くなり、身内も一人もいなかった。服部の人柄にサクも村上も服部を受け入れていく。月子も少しずつ服部と接していき、服部に髪型の意味を尋ねる。服部の危篤状態だったおばあちゃんが一度意識を回復した際に「ジェームズ・ディーンに会いたい」と言い、次に目覚めた時の為に髪型を金髪リーゼントにしたのだった。服部は今でもおばあちゃんを思い、髪型もそのままの状態でいた。
オカンの嫁入り (2010)のネタバレあらすじ4
ある日、陽子は白無垢の衣装合わせをしたいからと月子を外出に誘う。嫌がる月子に陽子は「ずーっとこのままでええの? このままずーっと電車に乗らんと、この町から出られんと、それでええの?」と問いかける。月子は結局断り、衣装合わせは服部と行くことに。しかし、出かけようとした陽子は突如倒れ、緊急搬送される。陽子は、余命一年の癌に侵されていた。このことは村上と服部は知っており、月子とサクには隠されていた。陽子は今の生活を続けたいと治療の選択はしていなかった。
オカンの嫁入り (2010)のネタバレあらすじ5
癌に侵されても明るく振る舞う陽子は、亡くなる前までに外出恐怖症を治してほしいと願っていたのだった。そしてその思いに月子は白無垢の衣装合わせに同行することを決意する。陽子と出かけた月子は勇気を振り絞り、遂に電車に乗ることが出来た。嬉しさあまり陽子と月子は満面の笑みで抱き合う。白無垢を着た陽子は月子に「私が今、すべきこと。それは私の人生を、私らしく幸せに生きることであり、そしてそれを月ちゃんに見せることによって、月ちゃんにも自分の生き方を見つけてもらいたい」と涙ながらに語り、月子も涙を流す。
オカンの嫁入り (2010)の結末
数週間後、森井家の居間には、白無垢の陽子と紋付き袴の服部、振袖の月子、留袖のサク、礼服の村上の記念写真が飾られていた。リクルートスーツを着た月子と陽子が仲良さそうに調理をしている。桜の花びらが舞う庭で服部がハチとじゃれている。森井家にサクと村上も現れ、月子、陽子、服部、サク、村上の穏やかな日常が今日も始まる。
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