サヨナラまでの30分の紹介:2019年日本映画。他界したミュージシャン・アキが遺したカセットテープを拾った颯太、再生するとその30分間に起こる不思議な出来事、それは颯太の中身がアキになることだった。颯太の体を借りたアキは、バンドメンバーや恋人との再会を果たし…。今をときめく新田真剣佑と北村匠海のW主演。二人の歌唱が楽しめる、ファンにはたまらない映画『サヨナラまでの30分』が公開された。監督は、『東京喰種 トーキョーグール』で長編映画デビューした萩原健太郎。ショートフィルムやCMが得意な監督らしく、めまぐるしく入れ替わるテンポのいい映像が新鮮だ。ヒロインは本作が初ヒロイン・初恋愛映画出演となる久保田紗友。オーディションで役を射止めてから、ピアノを練習して撮影に臨んだという。バンドメンバーは葉山奨之、上杉柊平、清原翔という、テレビや映画で活躍する勢いのある若手俳優が演じている。
監督:萩原健太郎 出演:新田真剣佑(宮田アキ)、北村匠海(窪田颯太)、久保田紗友(村瀬カナ)、葉山奨之(山科健太)、上杉柊平(重田幸輝)、清原翔(森涼介)、牧瀬里穂(村瀬しのぶ)、筒井道隆(窪田修一)、松重豊(吉井冨士男)、ほか
映画「サヨナラまでの30分」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「サヨナラまでの30分」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
サヨナラまでの30分の予告編 動画
映画「サヨナラまでの30分」解説
この解説記事には映画「サヨナラまでの30分」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
サヨナラまでの30分のネタバレあらすじ:起
2013年、フェスで村瀬カナ(久保田紗友)を見かけた宮田アキ(新田真剣佑)。音楽を通して徐々に距離を縮める二人はやがてつきあい始め、アキのバンドECHOLLで一緒に演奏するようになります。そしてついに、出会いのきっかけであるRINGO FESに出演が決まった矢先、アキがあっけなく交通事故で亡くなってしまいます。
季節はめぐり、廃墟となったプールでアキが落としたポータブルカセットプレイヤーを拾ったのは友だちのいない窪田颯太(北村匠海)でした。PLAYボタンを押すと風が吹き、誰かが走り去っていきます。それは死んだはずのアキで、カナに近づき話しかけますが、カナから見るとそれは颯太の姿をしており、見知らぬ男でしかありませんでした。
どうやらアキの姿は颯太にしか見えず、カセットテープの片面30分間だけ颯太の身体を借りて好きに行動できるようなのです。それを利用して再びバンドをやりたいと思ったアキは、苦戦していた颯太の就職面接を難なく突破してみせ、颯太の苦手な人づきあいを請け負う代わりに身体を借りる約束を取り付けました。
アキは颯太の姿で積極的にバンドメンバーに近づいていきます。最初は全く相手にされませんでしたが、ギターの山科健太(葉山奨之)は封印していたアキの曲を弾くことでその素晴らしさを再認識し、メンバーにまたバンドをやりたいと話します。しかし、アキの死を受け入れられないカナの気持ちを思い、バンドはもうやらないと決めたベースの森涼介(清原翔)やドラムの重田幸輝(上杉柊平)は首を縦に振りません。
サヨナラまでの30分のネタバレあらすじ:承
いつの間にか予約された練習スタジオには山科、森、重田が揃いました。その様子をアキは笑顔で見つめています。復活LIVEでボーカルをまかされた山科は正直微妙でしたが、そこですかさずアキは颯太の姿で飛び入り参加し、フロアは大盛り上がり。遅れてやってきたカナはその様子に驚きつつもそそくさと店をあとにします。
打ち上げに参加した颯太は困惑しながらも、面倒な人づきあいを代わってくれるならずっと続けてもいいとアキに告げるのでした。
メンバーたちはカナにもバンドに戻ってもらおうと、みんなでカナの家にやってきます。久しぶりに賑やかな時間を過ごし、カナの脳裏にアキとの思い出が蘇ります。そして、やはりバンドはやらない、とカナは断るのでした。
その夜カナは、颯太が忘れたスマホを届けに、颯太が働く森の店へ向かいます。奥でピアノを弾いていた颯太に指を重ね、カナも一緒に「トロイメライ」を弾き始めます。楽しそうに連弾する二人。一方、外にいるアキの身体はかすかに発光し、バチバチと点滅していました。
翌日。練習中にテープが終わり、颯太が再度ボタンを押そうとすると森が「今の曲、ピアノで弾いてみろよ」と言い出します。原曲とは違ったアレンジとなったその曲に合わせ、メンバーたちも演奏をし始めます。その様子にアキは寂しそうな表情を浮かべますが、そうとは知らずメンバーたちは、颯太の作った曲を聞かせてほしいと言うのでした。
そんな折、ECHOLLのRINGO FESへの出演が決まったとの知らせが。颯太は、誰かと一緒に音楽を作り上げるというこの状況に、「生きてるって感じがする!」と充実している様子。フェスに向けて、アキと協力して新曲を作り上げました。そしてアキと不思議なカセットテープについて、それはアキの思い出そのもので、それが具現化したものがアキの姿なんだと説明するのでした。
サヨナラまでの30分のネタバレあらすじ:転
新曲をおさめたカセットテープを渡すため、颯太はカナをデートに誘います。途中、アキと交替しながらデートを楽しみますが、テープは受け取ってもらえずフェスにもでないとカナは言います。アキの思いは届かず、ひとりになったカナは涙ぐんでいます。そこへ現れたのは颯太でした。
颯太はカナをお気に入りの場所、あの廃墟のプールに連れていきます。そこで自身の生い立ちを語った颯太に、カナもアキを失った悲しみをぶつけます。「忘れなくてもいいんじゃないですか」と颯太は言い、持ってるだけで聞かなくていいと再びテープを渡します。「みんな、カナさんのこと、思ってるから」と。
カナが部屋でテープのケースを開けると、中に歌詞の書かれた紙が入っていました。その曲のタイトルには、アキがかつて使っていた模様が描かれていました。
メンバーたちの前に現れたカナは、颯太に「アキなの?いるんでしょ?」と迫り、しっかりしろと諭されてしまいます。そして颯太は、「ぼくはアキさんじゃない!」と言って飛び出していってしまいました。
バンドはやめる、フェスにもでない、と周囲を拒絶する颯太にアキは、テープの入れ替わりの時間が短くなっていると告げます。新しい思い出がどんどん上書きされて、元の記憶がなくなっていき、やがて自分も消えるのだと。アキは、このままみんなに会えなくなっていいのか?と颯太に質問しますが、そうすることでアキが消えてしまうのは嫌だと颯太は言います。
一方カナは、颯太を傷つけてしまったことを悔やみ、アキの思い出である大量のカセットテープを片付け始めていました。その様子を近くでじっと見ているアキ…。
アキは颯太にバンドを始めたきっかけを話します。人をこんな素敵は表情にさせられる、そんな音楽が、バンドがやりたい。その瞬間を、あと一回だけ!お前の身体をあと一回だけ貸してくれ、とアキは頼みます。でも颯太はアキを上書きしたくないと言い、約束どおり明日は最終面接に出るよう告げるのでした。
サヨナラまでの30分の結末
翌朝、アキの姿はありません。颯太の家には山科がやってきて、バンドに戻るよう懇願します。「うちら、お前のおかげでやっと前に進めたんだ」と。でも颯太は迷惑です、と拒否し、最終面接へと向かいます。
結局颯太はアキに頼ることはせず、自分の言葉で話し始めます。今の自分に何が一番大切なのか、それを思いながら語った言葉に悔いはありませんでした。その後、颯太は自転車に乗ってフェスの会場に向かっていました。
その頃カナは、颯太から預かったテープをプレイヤーに入れ、ランニングをしていました。新曲を聞きながらカナは、颯太に言われた「みんな、カナさんのこと、思ってるから」という言葉を思い出します。そして急いで家に戻ると、母(牧瀬里穂)に見送られ笑顔でフェスへと向かうのでした。
フェス会場でメンバーたちが、結局また何もできなかった、としんみりしていると、プロヂューサーの吉井(松重豊)が、そんなことはないと励ましの言葉をかけてきました。アキの好きだったカセットテープって、上書きしても全部の音が層になって残っているんだ、と吉井は言います。
そして、とうとう颯太とアキがやってきて、晴れてECHOLLはフェスのステージに立てることになりました。
颯太は思い切ってアキがずっと今もここにいることを告白しようとしますが、アキの希望で二人は入れ替わり、アキは自分の意思で、颯太が颯太としてこれから新しく上書きしていくんだと宣言します。そして念願だったフェスのステージへと上がっていきます。満足そうに歌うアキの顔を颯太は客席から見つめ、一緒に歌っています。
やがてアキは消え、颯太はステージ上にいました。アキへの思いを込め、仲間たちと共に颯太はそこで歌い続けるのでした。
以上、映画「サヨナラまでの30分」のあらすじと結末でした。
観たくなりました(pq´v`*)
分かりやすい解説で
もともと興味があった映画でしたが
より観たくなりました!
ありがとうございます( ᵕᴗᵕ )