宇宙でいちばんあかるい屋根の紹介:2020年日本映画。向かいの家の亨に憧れ、学校が終わると、書道教室に行き、その帰り屋上で夜空を見るのが楽しみのつばめが、派手な服装の婆さんに会います。婆さんの話はぶっ飛んでいて、話が合わないものの、何でも願いを叶えてくれることもあって、つばめは毎夜屋上で婆さんと話し始めます。野中ともその原作を、日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞した藤井道人監督が映画化したファンタジードラマです。
監督:藤井道人 出演者:清原果耶(大石つばめ)、桃井かおり(星ばあ)、伊藤健太郎(浅倉亨)、吉岡秀隆(大石敏雄)、坂井真紀(大石麻子)、水野美紀(山上ひばり)、山中崇(牛山武彦)、醍醐虎汰朗(笹川誠)ほか
映画「宇宙でいちばんあかるい屋根」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「宇宙でいちばんあかるい屋根」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
宇宙でいちばんあかるい屋根の予告編 動画
映画「宇宙でいちばんあかるい屋根」解説
この解説記事には映画「宇宙でいちばんあかるい屋根」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
宇宙でいちばんあかるい屋根のネタバレあらすじ:起
中学3年生の大石つばめ(清原果耶)は、向かいの家に住む憧れの浅倉亨(伊藤健太郎)が奏でるパンジョーの音で目覚めます。学校ではいつも不良男子の笹川誠(醍醐虎汰朗)といがみ合います。学校が終わると書道教室に行き、牛山(山中崇)の指導を受け、帰りに屋上へ上がって夜空を見たり、街の風景を見たりしながらキックボードに乗ります。
ある日、派手な服を着た老婆が声をかけます。星野とよ(桃井かおり)と名乗ったことから、つばめは”星ばあ”と老婆を呼びます。「キックボードの乗り方を教えてよ」と言われ教えると、星ばあが乗りはじめます。すると不思議な事に、屋上の水たまりに星ばあが映っているのです。思わず空を見上げますが、星ばあはいません。
星ばあは「願い事をかなえてあげるよ、代わりに食べ物を持ってきて」と言います。つばめは「向かいの家の亨君の誕生日に手紙を出したことを後悔している」と言います。「なんとかしてあげるよ」と星ばあは言います。
翌朝、亨の姉いずみが、男の車で朝帰りしているのを見かけます。気まずそうに家に帰るいずみを見ながら学校に向かいます。書道教室では、牛山がつばめに水墨画を勧めます。
その後、いつものように屋上に上がると星ばあが、つばめが亨に出した手紙を持ってきたのです。約束の食べ物を渡すと、星ばあは食べながら「今度は会って告白するんだよ、行動してから後悔するんだ」と忠告します。その帰り道、つばめは亨に会います。帰り道で「今度パンジョーのコンサートがあるんだ。見に来ない?」と誘われ、つばめは「行く!」と言いました。
宇宙でいちばんあかるい屋根のネタバレあらすじ:承
翌朝、つばめが「水墨画をやりたい」と言うと、母は素直に「行っておいで」と言い、父は気まずそうに「いいよ」と言います。本屋で山上ひばりの水墨画集を見ていると、牛山がいて、山上ひばりの良さを教え、「展示会に行くといい」とチケットを渡されます。
家に帰っていると、男の車に向かういずみを亨が引きとめます。「仕事もしないで、お姉ちゃんに金を出させるんだろう。騙されているんだよ」と亨が怒鳴っています。いずみは「私がいないとあの人ダメなの」と言って、走って車に乗りこみます。
その夜、つばめは星ばあに食べ物を渡し「私のママは本当のママじゃないの、本当のママは2歳の時、私とパパをおいて出て行った」と話します。そして「亨君に糸電話で告白したい」と言います。話を聞いた星ばあは「メールもあるのにおかしいよ。それより昼間連れて行ってもらいたいところがある」と言います。
そしてつばめは星ばあと待ち合わせ、バスに乗ります。楽しく騒ぎながら海に着きます。海で遊んだあと、水族館に行き、クラゲを見て踊りだす星ばあ。つばめは「夏になると、弟か妹ができる」と話します。
家に帰っていると、いずみが家出しているところでした。つばめに両親が「お腹の赤ちゃんは女の子だ」と教えます。妹が出来るつばめは、翌日山上ひばりの展示会に行きます。水墨画を見ているとひばりが話しかけてきます。つばめはひばりが本当のお母さんだと知っていますが、ひばりは知りません。
ひばりは水墨画の良さを教え、水墨画のカードをツバメにプレゼントします。その時、幼い少女が「お母さん」とひばりを呼びます。それを見たつばめは黙って会場を出ました。
宇宙でいちばんあかるい屋根のネタバレあらすじ:転
大雨が降りだし、ずぶぬれで帰ってきたつばめを母がタオルで拭きます。つばめは「本当のお母さんは、新しい家庭を持って子供が出来ていた」と話します。両親が「それは良かったな」と言った事から、つばめは「これから二人の子供もが生まれるから、私の事は見なくていいから」と怒鳴ります。怒った父は「お母さんに謝りなさい」と言いますが、つばめは自分の部屋に籠ってしまいます。
そのころ亨は、雨の中、いずみの彼氏の車をバイクで追っていました。車に追いつこうとした時、通りの真ん中にいた誠に気づきハンドルを切ると、スリップして転倒し事故を起こしたのです。
翌日、何も知らないつばめが学校から帰っていると、星ばあが待っています。無視するつばめに「私と一緒にいるのが恥ずかしいんだろう。私はね見える人には見えるし、見えない人には見えないんだ」と言って病院に連れていくと「一生後悔するぞ、行って来い」と言ってひばりを押し出します。
病院に入ると、顔にアザのできたいずみが気まずそうに出て行きます。亨は車いすでした。亨はいずみに「あの時、車に追いついていたら男を殺していたかもしれない。お姉ちゃんが顔にアザをつくって帰ってきたんだ」と話し、「家族を悲しませたらダメだよ」と言います。外で待っている星ばあの元に戻ったつばめは、星ばあの胸で思いっきり泣きます。
夏休みになると、つばめは亨のリハビリを手伝い、水墨画を習いはじめます。そして星ばあに水墨画を見せ、「亨君と仲良くなれたから、お礼にお孫さんを探してあげる」と、たった一枚しかない星ばあの孫の写真を見ていました。
宇宙でいちばんあかるい屋根の結末
わかっていることはエンジ色の陶器瓦の屋根というだけです。松葉づえになった亨も手伝い、二人は順番に探しはじめます。途中で二人は誠に会います。誠は事故の時、亨を助け通報していたので覚えていましたが、亨はわかりません。つばめが「あいつとは話さなくていい」と言いますが、亨は「良かったら手伝って」と言います。誠は「いいよ」と言います。
つばめは赤ちゃん用品を買って帰り、母に渡します。そして、両親に謝ると「私に遠慮しないでいいから、いっぱい可愛がってやって」と言います。母は涙をためながら答えます。家族3人の絆が芽生えた瞬間でした。
誠からつばめにメールが入ります。つばめは星ばあを連れてエンジ色の屋根の家に向かいます。その家は誠の家でした。孫は誠だったのです。つばめは誠にお婆さんの話をしますが「覚えていない」と言って家に入ります。
星ばあは「これですっきりした。あの子には私は見えていないんだ」と言います。そして「家族を大切にしろ、妹は可愛いよ。それと誠の事も頼む」と言って去っていくと、それ以来、星ばあは現れなくなりました。
妹が生まれ、つばめも面倒を見るようになります。亨に会い「いずみちゃんは?」と聞くと、「今回は相当こたえたようで、婚活中だ」と言います。そこへ誠がやって来て、つばめに「ちょっと付き合えよ」と言います。二人は過去に付き合っていて、懐かしい話をしながら「これが婆ちゃんだ」と写真を見せます。それは星ばあでした。
誠は「入院中に撮った写真だ。この後、死んでしまった」と言ったのです。泣きだすつばめに誠が「なんでオレの婆ちゃんを知ってるんだ」と言いますが、何も言いませんでした。
つばめが家で妹をあやしていると、妹が突然笑い出します。もしやと思ったつばめが部屋に戻るとベランダに糸電話がありました。つばめは糸電話で星ばあと話すのでした。
以上、映画「宇宙でいちばんあかるい屋根」のあらすじと結末でした。
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