うさぎドロップの紹介:2011年日本映画。祖父の葬式に実家に帰って祖父に隠し子の6歳の女の子りんがいたことを知るダイキチ。親族は皆口々にその子のことを厄介そうに話す。いたたまれなくなったダイキチは自分が育てることにする。一人暮らしの会社員のダイキチが6歳の子を育てるのは生易しいことではなかったが、様々な問題を乗り越えて、りんとダイキチは絆を深めていく。
監督: SABU 出演:松山ケンイチ(河地ダイキチ)、香里奈(二谷ゆかり)、芦田愛菜(鹿賀りん)、桐谷美玲(河地カズミ)、キタキマユ(吉井正子)、佐藤瑠生亮(二谷コウキ)、木村了(鈴木雄一)、綾野剛(キョウイチ)、高畑淳子(杉山由美子)、池脇千鶴(後藤由起)、風吹ジュン(河地良恵)、中村梅雀(河地実)、
映画「うさぎドロップ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「うさぎドロップ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
うさぎドロップの予告編 動画
映画「うさぎドロップ」解説
この解説記事には映画「うさぎドロップ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
うさぎドロップのネタバレあらすじ:起
祖父の訃報を受け、実家に帰ったダイキチ(松山ケンイチ)。玄関先で小さな女の子(芦田愛菜)に出会い驚いたが、彼女は庭のほうに走って行ってしまう。玄関を入るなり、すでに実家に集まっていた親類たちに、祖父と顔がそっくりであることを驚かれる。母にあの小さな女の子は誰かと聞くと、祖父の隠し子だと言う。葬儀が終わりお別れのときになると、一人寂しそうにしていた女の子は庭に走って行ってリンドウの花を摘んで棺に入れる。リンドウは故人が好きな花だった。葬儀が終わり、親類であの子をどうするか話し合うが、誰も引き受けない。幼稚園教諭をしている妹のカズミ(桐谷美玲)も、全く助けようとしない。施設に入れる話なども出て、いたたまれなくなったダイキチは、庭にしゃがんでいる女の子のところまで行き、「俺のところに来るか」と言う。母親からは子供を育てるというのがどんなに大変なことかわかっているのか、「今まで私がどれだけ自分を犠牲にしてきたのか何も知らないくせに」と言われる。
うさぎドロップのネタバレあらすじ:承
ダイキチと女の子の2人の生活が始まる。名前は「りん」だという。実家から預かってきたりんの荷物は非常に少なく、母子手帳と少しの服だけ。ダイキチはりんと服を買いに出かける。りんがズボンばかり選ぶので、どうしてかと訊くと、「保育園はスカートだめだから」と答えられ、保育園に預けなければ自分が仕事できないことに気づくダイキチだった。カズミに電話するが、冷たくあしらわれる。しかし後日カズミから電話があり保育園の候補を3つ挙げられ、会社より少し遠くにある24時間体制の保育園に預けることにする。毎朝満員電車に2人で乗り、保育園に預け、残業が終わってから迎えに行くと、たいていりんは最後の1人だったりする。会社では部下もいる立場だったし、上司にも残念がられたが、事情を話して残業のない力仕事の部署に異動させてもらう。その部署には育児を理由に降格を申し出て異動した先輩の後藤という女性もいた。家の近くの保育園に転園し、しばらくすると、りんが毎晩おねしょをするようになった。後藤や部署の仲間に相談すると、「子どもは言葉をたくさん知らないだけで心は複雑で、いろんなことを考えているんだ」と言われる。
うさぎドロップのネタバレあらすじ:転
ダイキチは縁側でりんとおじいちゃんの思い出について話している。りんはたくさんおじいちゃんのことを覚えていて、いろんな思い出を教えてくれたあと、「ダイキチも死ぬ?」と不安げに訊いてきた。「死なない」「絶対に?」「うーん、当分死なないから、心配するな」とダイキチはりんを抱きしめる。ダイキチは伯父から呼び出され、祖父の家に行くと、児童福祉に詳しい女性を紹介される。彼女は、ダイキチに恋人が出来たりしたときに、子どもがいたら邪魔に思うんじゃないかと心配する、いつでもうちに連れてきて、と言うが、ダイキチは憤慨する。祖父の家でパソコンのモデムを見たダイキチは、家に帰りりんに祖父がパソコンを使っていたか訊いてみると、おじいちゃんとお手伝いの正子さん(キタキマユ)が使っていた、と言う。正子というのは、りんの母子手帳にあった母親の名前だった。その夜母子手帳をめくっていると、あるURLがメモしてあった。そこのページを開いてみると、りんの母親のホームページで、彼女が漫画家を目指していることがわかった。メールアドレスがわかったので、「あなたはりんの母親か」とメールすると、速攻返事が来た。連絡先を返信すると、すぐに電話がかかってきたので、会うことになった。りんを実家に預けて、正子と会ったダイキチは、彼女の仕事優先の考えや母性の低さを知り、「親子への罪悪感など感じない」とりんを育てることの覚悟を固くした。正子は、同じ苗字を使わせてやってくれと言った。実家に戻ってみると、両親やカズミとりんがとても仲良くなって、お遊戯会の練習などをしていた。父親に「子どものために会社休んだり早く帰ったりしていたのはいつも母さんだった。お前はえらいな」と言われる。
うさぎドロップの結末
朝保育園に送って行きながら、「河地りんにならない?」とダイキチに聞かれ、「鹿賀りんのままがいい。ダイキチはダイキチのままがいい」とりんは答えた。その日保育園では週末のことを絵に描いていたが、父と母と出かけたことを描く子どもが多かった。仕事中のダイキチの携帯に保育園からりんが居なくなったという連絡が入る。りんと仲良しのコウキ(佐藤瑠生亮)の母、ゆかり(香里奈)の携帯にも同じ連絡が入る。仕事仲間もカズミも実家の両親もみんなが探して回ったが、みつからない。コウキとりんの目的地はコウキの父親のお墓だった。コウキとりんは墓の前でそれぞれの父親が死んでしまったことを語り合い、泣きながら気持ちの上で父親に別れを告げる。ダイキチとゆかりはダイキチの家でうなだれていた。そこに2人が帰って来て、泣いて喜ぶ。お墓に行っていたことを聞き、子どもの成長に感動するゆかり。母親としての自分を反省するゆかりを慰めるダイキチ。子どもたちは疲れ切って昼寝していた。お遊戯会の日、ダイキチとゆかりの他、ダイキチの両親、カズミとその彼氏も見に来ていた。園児たちの演技に微笑むダイキチたち。ダイキチはお遊戯会のりんの写真を正子にメールで送った。正子はそれを見てすすり泣きながら漫画に筆を入れていた。
以上、映画「うさぎドロップ」のあらすじと結末でした。
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