亀は意外と速く泳ぐの紹介:2005年日本映画。平凡な毎日に飽き飽きしている主婦・雀は、ある日偶然「スパイ募集」の広告を見つけます。興味本位で応募してみると、あっさり合格してしまい、スパイとしての生活が始まるのでした。スパイになったことにより、雀の生活はどう変化するのでしょうか。
監督:三木聡 出演者:片倉スズメ(上野樹里)、扇谷クジャク(蒼井優)、クギタニシズオ(岩松了)、クギタニエツコ(ふせえり)、ラーメン屋のおやじ(松重豊)ほか
映画「亀は意外と速く泳ぐ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「亀は意外と速く泳ぐ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「亀は意外と速く泳ぐ」解説
この解説記事には映画「亀は意外と速く泳ぐ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
亀は意外と速く泳ぐのネタバレあらすじ:起
平凡な主婦・スズメは今日も変わりばえのない一日を過ごしていました。料理をして、洗濯をして、部屋の掃除、そしてペットの亀に餌をやる。海外に単身赴任中の夫からは毎日電話がかかってきますが、亀に餌をやったかばかり聞いてくる始末。今私を必要としているのは、ペットの亀だけだ…とぼやきます。 そんなある日、スズメは友人・クジャクと待ち合わせ場所への道中、ある広告を見つけます。それはとても分かりにくい場所に貼ってあり、人差し指の先に乗るくらい小さな広告なのでした。よくよく目を凝らしてみると「スパイ募集」と書いてあります。スズメはひとまず持って帰ることにしました。
亀は意外と速く泳ぐのネタバレあらすじ:承
待ち合わせの時間より2時間も遅れてやってきた孔雀は、スズメとは違い、派手な服を身にまとい日夜ダイナミックに生きています。ラーメンが食べたくなったというクジャクに、雀はオススメのラーメンやを紹介しますが、「うまくもないしまずくもない。そこそこラーメン」との評価をくだされてしまいます。 クジャクと別れた帰り道も、いろんな人から露骨に存在を無視されて、スズメは自分の存在について考えさせられます。と、そのとき、昼間拾っておいたスパイの広告を思い出し、興味本位で応募してみることにしました。
亀は意外と速く泳ぐのネタバレあらすじ:転
電話して面接場所に行ってみると、普通のアパートの一室でした。中にはスパイと名乗る夫婦・シズオとエツコが住んでおり、君は今日からスパイだとあっさり言われます。活動資金として500万円を渡され、スズメの平凡さについて、とてもスパイ向きだと褒めちぎるのでした。晴れてスパイとなったスズメは具体的に何をしたらいいのか聞きますが、今のところ特にないとのこと。何かあったら本部から連絡が来るそうで、それまでは出来るだけ目立たず平凡に暮らすのがミッションなのだそうです。 再び始まる平凡な毎日ですが、冷蔵庫にはスパイの証、500万円が。どんなことでもスパイ活動だと思うとわくわくしてきたスズメは、時折500万円を眺めながら「日常」というミッションを遂行していくのでした。 スパイ夫婦とは時々会って、「なるべく記憶に残りにくいメニューの注文」や「なるべく平凡な買い物の練習」など、スパイになるための特訓を重ねたり、社会の裏側のいろいろなことを教えてもらったりしたのでした。スズメの大好きなラーメン屋にも3人でいきました。ここはエスプレッソがとても美味しいことも教えてもらいました。そして、店主がスパイ仲間だということも。いつものそこそこ味は目立たないためにわざとやっていたのです。 このまま平凡な毎日が続くと思った矢先、スパイ活動に具体的な動きがでてきます。実銃を渡されたれ、レッスンを受けたりします。しかも、レッスンの先生は近所のお豆腐屋さんだったりします。商店街のアナウンスで、あるキーワードが流れたら緊急召集、公園に集合の合図ということも教わりました。物事がどんどん具体的になっていく中で、スズメはもしものために一応クジャクや父親に会いにいきます。クジャクは借金とりに追われて、家を空けてしまっていました。父親とは他愛もない会話をして別れます。
亀は意外と速く泳ぐの結末
ついに、例のキーワードがアナウンスで流れます。公園へ行く前に亀を逃がしておこうと川へ向かったスズメは、川上から子供が流れているのを発見し助け、すぐその場を立ち去りますが、それがテレビで報道され、目立たないどころか全国中から探されてされてしまうのでした。 公園に急行すると、すでにスパイ仲間が集まっていました。公園にはスズメが高校の時から「ベンチばばあ」と呼んでいるおばあさんがいます。なんとその「ベンチばばあ」が秘密の地下通路の門番だったのです。ベンチばばあが立ち上がると、ゆっくりとベンチが動き、地下への道が現れます。皆が地下へ降りていく中、エツコが本部の指示でスズメは残るよう告げます。渋々ながらも納得したスズメは、活動資金の500万円を返すと、暗闇の中に消えてゆくスパイ達を見送るのでした。 スズメはまた元の平凡な毎日に戻ります。後日、人名救助を名乗り出た雀は、謝礼として500万円をもらい、また冷蔵庫に入れておきます。一方、パリへ飛んで運悪く誤認逮捕されたクジャク。スズメは友人を助けるべく、トランクを持って颯爽と歩き出すのでした。
のんびりした感じで進むストーリー展開ですが、最後どうなるのかドキドキしながら観ました。意味不明なボケも多いです(笑)正反対のスズメとクジャクがお互いのことをうらやむ場面があるあたり、この映画が何を教訓にしたいのかわかります。ちなみに主人公のスズメが住んでいるアパートのインテリアがレトロ可愛いのでレトロ好きな方はぜひ見てほしいです。