海辺のリアの紹介:2016年日本映画。認知症になった往年の大俳優を中心に、その娘、娘婿、そして腹違いの娘たちが私利私欲に絡む人間模様と、過去を徐々に思い出す大俳優の様子を赤裸々に描いたヒューマンドラマです。出演者5人だけで、大きな世界を表現しています。
監督:小林政広 出演者:仲代達矢(桑畑兆吉)、黒木華(伸子)、原田美枝子(由紀子)、小林薫(運転手)、阿部寛(行男)ほか
映画「海辺のリア」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「海辺のリア」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
海辺のリアの予告編 動画
映画「海辺のリア」解説
この解説記事には映画「海辺のリア」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
海辺のリアのネタバレあらすじ:起
浜辺を歩く老人がいます。パジャマにコートを羽織り、旅行カバンを持っています。途中から一人の若い女性と一緒になりました。そのころ出て行く行男に対し妻の由紀子がいかないでと止めています。駐車場には白い車の傍らにサングラスを掛けた運転手がいましたが、行男は自分の車で由紀子を乗せて走り始めました。さっきの老人は由紀子の父親の往年の大俳優の桑畑兆吉で、認知症になり老人ホームに入れられていましたが、逃げ出したのでした。一方行男は桑畑兆吉に弟子入りしたものの、娘の由紀子と結婚後、桑畑兆吉のマネジメント会社を設立し多角経営に失敗し大きな借金を抱えていました。由紀子は父親がそのまま死んでくれたらいい、そうすれば借金も返せて東京に帰れると言いました。しかし行男はお父さんを探すといって一人で探しに行きました。
海辺のリアのネタバレあらすじ:承
桑畑兆吉と一緒にいる若い女性は桑畑兆吉が57歳の時に別の女性に産ませた娘の伸子でした。由紀子は母親が死亡し、桑畑兆吉に認知症が出だした頃に、腹違いの歳の離れた妹の伸子を追い出し、父親を老人ホームに入れたのでした。伸子は父親の桑畑兆吉を何とかしようと努力しますが、桑畑兆吉は娘の事さえ分からず話も噛み合わず、困らせていました。そしてお腹の減った父親に食べ物を買いに行った伸子でしたが、父親は再び歩きだしました。そして探していた行男に会いました。戻ってきた伸子は行男に対し、自分を追い出したことや、父親をホームに入れたことを責めました。そしてホームに連れて帰ろうとしましたが父親は嫌がりました。
海辺のリアのネタバレあらすじ:転
桑畑兆吉は浜辺で、昔の事を徐々に思い出し始めました。行男に役者をやめた理由も話し始めました。昔のようにしっかりした桑畑兆吉を見て話をしているうち、行男は自分が桑畑兆吉にほれ込んで弟子入り、役者を目指していたことを思い出しました。そして車の中で由紀子に電話をし、由紀子の言いなりにならない、桑畑兆吉を一生守ると言い涙を流しました。伸子も過去に、シングルマザーになった時、子供を取り上げられ、追い出されたことで父親を恨んでいたものの、姉夫婦に虐げられる父親を見て心を許し始めました。そして伸子が父親と話をしますが、昔演じた役柄と記憶が混同して伸子の事をコーデリアと呼んでいました。そして桑畑兆吉は一人で語り始めました。由紀子の策略で行男を会社の社長にし、自分のマネージメントをやらせ始めたこと、そして遺書を書かされ、財産を全て取られた事などでした。
海辺のリアの結末
桑畑兆吉はリオ王の芝居を一人でやり始めました。延々と続けるうち倒れました。倒れた父親を見た行男は由紀子に電話しました。行男は由紀子の言うとおり、父親に死んで貰った方がいいと思いはじめ、由紀子に電話しました。由紀子が運転手と車でやって来ました。由紀子を見た桑畑兆吉は死んだ妻と勘違いしました。そして老人ホームに送り届けられました。由紀子と運転手は愛人関係でした。父親を下したあと、由紀子は運転手に何処かに行こうと言い車を走らせました。桑畑兆吉はホームに戻らず、再び浜辺に行きました。そして波打ち際で倒れ、波に漂いました。その時、桑畑兆吉を助け上げる人がいました。娘の伸子でした。
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