スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号の紹介:2015年日本映画。『仮面ライダーシリーズ』の原作者・石ノ森章太郎が構造を練りながらも実現しなかった幻のライダー『仮面ライダー3号』を初めて映像化した作品です。『平成仮面ライダーシリーズ』第16作の『仮面ライダードライブ』を軸に、悪の秘密結社ショッカーによって歴史が改変された世界を描きます。ゲストとして『スーパー戦隊シリーズ』第39作の『手裏剣戦隊ニンニンジャー』が登場します。
監督:柴﨑貴行 出演者:竹内涼真(泊進ノ介 /仮面ライダードライブ(声))、中村優一(桜井侑斗/仮面ライダーゼロノス(声))、稲葉友(詩島剛/仮面ライダーマッハ(声))、内田理央(詩島霧子)、半田健人(乾巧/仮面ライダーファイズ(声))、天野浩成(橘朔也/仮面ライダーギャレン(声))、倉田てつを(南光太郎/仮面ライダーBLACK(声)/仮面ライダーBLACK RX(声))、西川俊介(伊賀崎天晴/アカニンジャー(声))、高田延彦(ブラック将軍/ヒルカメレオン(声))、井手らっきょ(立花藤兵衛)、及川光博(黒井響一郎/仮面ライダー3号(声))ほか
映画「スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号の予告編 動画
映画「スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号」解説
この解説記事には映画「スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号のネタバレあらすじ:起
1973年2月10日。仮面ライダー1号と仮面ライダー2号は遂に宿敵ショッカーの首領を倒しました。ところが、1号と2号の前に仮面ライダー3号(声:及川光博)と名乗る謎のライダーが現れ、ショッカーの裏切り者を抹殺すると言って1号と2号に襲いかかりました。 必死に応戦する1号と2号でしたがその圧倒的な戦闘能力に苦戦を強いられ、最後は3号のライダーキックをくらって倒され、爆炎の中に消えていきました…。 時は流れて2015年。 警視庁特状課巡査の泊進ノ介(竹内涼真)は仮面ライダードライブに変身して怪人“ロイミュード”と交戦していました。その時、街全体を謎の緑色の光が覆い尽くし、世界はショッカーの支配する世と化していました。進ノ介の相棒・詩島霧子(内田理央)は異変に気付いていましたが、進ノ介は特に気に留める様子を見せませんでした。ところが、仮面ライダーはショッカーに刃向かう犯罪者となっており、特状課はライダーの摘発に追われていました。 その頃、ショッカーの大幹部・ブラック将軍(高田延彦)はカーレースを隠れ蓑に改造人間の候補者をスカウトしようと目論んでいました。そこにその野望を阻止するため南光太郎(倉田てつを)が現れ、仮面ライダーBLACKに変身してショッカーに立ち向かいましたが、進ノ介はドライブに変身してBLACKに襲い掛かりました。BLACKはショッカーが人の心の自由を奪う存在であると糾弾、ショッカーによって盾にされかけた子供たちを庇って負傷してしまいます。BLACKの子供たちを守ろうとする姿に、ドライブはショッカーのやり方に疑問を抱き始めました。
スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号のネタバレあらすじ:承
ところがその場に専用車“トライサイクロン”に乗った仮面ライダー3号が現れ、挑発されたドライブは愛車“トライドロン”で追跡するも振り切られてしまいます。しかし、混乱の最中、霧子は密かに光太郎を秘密基地“ドライブピット”に匿っており、光太郎は戻って来た進ノ介らに事の真相を語り始めました。かつてショッカーと戦った1号と2号は結局ショッカーに敗れてしまい、その後登場したライダーたちも次々とショッカーに洗脳されていったこと、幸いにも洗脳を受けなかった光太郎は「仮面ライダーは人類の自由のために戦う」として孤軍奮闘してきたのです。その時、ドライブピットにショッカー戦闘員たちが襲来、光太郎は進ノ介と霧子をトライドロンに乗せて脱出させました。 同じ頃、特状課では、ショッカー側についていた警部補・追田現八郎(井俣太良)が進ノ介と霧子の裏切りを本願寺純課長(片岡鶴太郎)に報告すると、窓から突き落として殺害しました。その様子を目撃した進ノ介の前に追田が現れ、怪人“チーターカタツムリ”へと変身して襲ってきました。進ノ介はドライブに変身して応戦するも苦戦を強いられ、その隙に霧子はブラック将軍が変身した怪人“ヒルカメレオン”にさらわれてしまいました。久瑠間運転免許試験場の屋上に連れて行かれた霧子は一瞬の隙を突いて逃げ出し、ドライブに対して今の世界は間違った世界であり、ドライブなら必ず元の世界に戻してくれると告げると身を投げていきました。衝撃を受けたドライブの前に再び3号が現れ、ドライブにひとまず退却を進めてきました。港まで落ち延びた3号は変身を解除して黒井響一郎(及川光博)の姿となり、死んだと思われていた1号と2号は電子頭脳にその精神を移植し“ライダータウン”にいる事を告げ、ショッカーに洗脳されていないライダーたちもそこへ向かっていると語りました。進ノ介が黒井と共にライダータウンへ向かおうとしたその時、ショッカーに洗脳された仮面ライダーV3とライダーマン、仮面ライダーX、仮面ライダーアマゾン、仮面ライダーストロンガーらが襲い掛かってきました。窮地に陥ったドライブや3号の前に霧子の弟・詩島剛(稲葉友)が駆け付け、仮面ライダーマッハに変身してドライブらに加勢しました。ドライブはこの時、異常なまでに“勝利”にこだわる3号の執念を垣間見ました。
スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号のネタバレあらすじ:転
野宿を取り、作戦を練る進ノ介・黒井・剛の前に巨大化した仮面ライダーJが襲い掛かり、ドライブは間一髪で突如現れた時の列車“ゼロライナー”に助けられました。ゼロライナーに乗っていた仮面ライダーゼロノスこと桜井侑斗(中村優一)は進ノ介に対し、本来の歴史には3号は存在せず、1号と2号を倒したのは3号であることを告げました。進ノ介は独自に3号について調査することにし、ショッカーから追われる身となっていた特状課の仲間である沢神りんな(吉井怜)と西城究(浜野謙太)に3号に関する調査を依頼しました。 一方、剛と黒井は、ショッカーに洗脳された仮面ライダーカリス(声:森本亮治)に追い詰められていた仮面ライダーギャレンこと橘朔也(天野浩成)を助けられました。橘の証言によると、仮面ライダーブレイド(声:椿隆之)はショッカーに洗脳された仮面ライダーレンゲル(北条隆博)に捕らえられたといい、剛と黒井、そして黒井を監視していた侑斗も合流してブレイドの救出に向かいましたが、全てはブレイドと橘もグルだった罠であり、一行はそれぞれマッハ・ゼロノス・3号に変身して撃退しました。その際、3号はゼロノスに、自分は今でも1号と2号を倒したことを後悔していると明かしました。
しかし、今度は仮面ライダーファイズが襲い掛かり、マッハは3号とゼロノスを先に行かせて対峙したところ、ファイズは変身を解除して乾巧(半田健人)となり、マッハに対して3号はショッカーの手先であることを告げました。一方の3号はスカイライダーや仮面ライダースーパー1、仮面ライダーZXらショッカーに洗脳されたライダーと交戦している間にゼロノスをライダータウンへと向かわせました。単身辿り着いた侑斗は、1号こと本郷猛の精神が移植されているという巨大な電子頭脳のある洋館へと入り込みました。しかし、電子頭脳の正体は本郷ではなく“ショッカー首領”(声:関智一)であり、執事の立花藤兵衛(井手らっきょ)に擬態していたヒルカメレオンが姿を現しました。電子頭脳は大きな広場の前に姿を現し、侑斗と駆け付けた進ノ介の前に、ショッカーの怪人たちを引き連れた黒井、そして霧子を人質に取った追田が現れました。黒井は改めて初めから自分はショッカー側であったことを告げ、進ノ介は“ライダータウン”の話はショッカーに洗脳されていないライダーたちを誘き寄せるための罠だったことを見破りました。そこで進ノ介はショッカー側に「ライダーグランプリ」の開催を持ち掛け、自分が勝利した場合は霧子を返してもらうよう約束を取り付けました。
スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号の結末
いよいよライダーグランプリが始まりました。ドライブはトライドロン、3号はトライサイクロンに乗り、それぞれのマシンを駆るショッカー側のライダーたちとのレースに臨みました。大勢の人々が固唾をのんで見守るなか、レースには魔進チェイサー(声:上遠野太洸)が乱入してトライドロンを妨害して来ました。そこへ仮面ライダーBLACK RXに変身した光太郎が“ライドロン”でドライブに加勢、マッハも加わり他のショッカー側ライダーやチェイサーの足止めを図りました。レースはドライブと3号の一騎打ちとなり、その過程でドライブは、3号は1号と2号を倒して後悔しているがゆえに他のライダーを倒し、完全な勝者になることでした自分を許せなくなったのではないかと感じました。 レースを観戦していた人々はやがて、勝利のためならどんな卑劣な手段でも使う3号のやり方に疑問を抱き、ドライブに声援を送り始めました。そしてドライブは見事に3号を破り、グランプリで優勝を果たしました。 潔く負けを認めた黒井と進ノ介が和解しようとしていたその時、突如現れた巨大電子頭脳が黒井を触手で取り込んでしまい、巨大な“ライダーロボ”へと進化を遂げました。ライダーロボの核であるショッカー首領は自ら開発した“歴史改変マシン”によって本来存在しないはずの3号を誕生させたことを明かしました。 しかし、そこに洗脳が解けたブレイドやギャレン、レンゲル、カリスが駆け付けてドライブらに加勢、更には電子頭脳の中で密かに肉体を再構築していた1号と2号が復活、それまでショッカーに洗脳されていたライダーたちも洗脳が解けてライダーロボに立ち向かい、ヒルカメレオンやチーターカタツムリなどを撃破していきました。そして、ライダーロボに囚われていた3号も脱出、自分の存在が消えることを承知のうえで歴史を本来の姿に戻すことを誓いました。 ライダーとショッカーの戦いの場に“手裏剣戦隊ニンニンジャー”が参戦、巨大ロボ“シュリケンジン”にトライドロンをドライブごと取り込み、強化形態の“シュリケンジン・トライドロン”となってライダーロボを撃破しました。
V3は消滅を始めた黒井に改めて“仮面ライダー3号”の名を贈り、ゼロノスは「人の記憶こそが時間なんだ」として自分たちは決して黒井を忘れないと語りかけました。そして黒井は消滅、歴史は1973年に1号と2号がショッカー首領を倒した本来の歴史へと戻りました。
そして再び2015年。進ノ介ら特状課はいつも通りにロイミュードと対峙していました。進ノ介は侑斗から、“黒井”がレースで優勝したとの記事が載った新聞を受け取りました。一方その頃、ショッカーの残党は新たに“仮面ライダー4号”を目覚めさせようとしていました。(スピンオフ『仮面ライダー4号』へと続く)
この作品はあくまでも、DVD『仮面ライダー4号』とセットにして楽しむことを前提に観ることをお勧めします。
仮面ライダーゼロノスや、仮面ライダーファイズ、仮面ライダーブレイドといった過去作で活躍した平成ライダーたちの活躍が楽しめます。
もう少し昭和ライダー勢を活躍させてほしかったなぁ、という気持ちはあるのですが。