劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~の紹介:2018年日本映画。大和和記の同名ベストセラー少女漫画を、作者の画業50周年を記念して二部作で映画化したアニメーション作品の後編です。前作『紅緒、花の17歳』(2017年公開)で消息不明になった許婚を探す主人公の前に彼と瓜二つのロシア人侯爵が現れ、主人公は更なる激動の時代に突入していきます。
監督:城所聖明 出演者:早見沙織(花村紅緒)、宮野真守(伊集院忍/サーシャ・ミハイロフ)、櫻井孝宏(青江冬星)、中井和哉(鬼島森吾)、梶裕貴(藤枝蘭丸)、瀬戸麻沙美(北小路環)、三宅健太(牛五郎)、坂本真綾(ラリサ)ほか
映画「はいからさんが通る 後編 花の東京大ロマン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「はいからさんが通る 後編 花の東京大ロマン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
はいからさんが通る 後編 花の東京大ロマンの予告編 動画
映画「はいからさんが通る 後編 花の東京大ロマン」解説
この解説記事には映画「はいからさんが通る 後編 花の東京大ロマン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~のネタバレあらすじ:起
1920年(大正9年)。シベリア出兵で生死不明となった許嫁・伊集院忍(宮野真守)の行方を追うため満州国に渡った花村紅緒(早見沙織)は、今や満州の馬賊の首領となったという脱走兵こそが忍ではないかと考えていました。しかし、彼女の前に現れたのは忍のかつての部下だった鬼島森吾軍曹(中井和哉)でした。極寒のシベリアで忍と共に日本軍に見捨てられ、怒りのあまり馬賊に身を落とした鬼島は、忍の生きている可能性はゼロに近いという非常な現実を紅緒に告げました。この世をはかなんだ紅緒はウォッカを浴びるほど飲みますが、まだ心の片隅に忍がまだ生きているとの想いを新たにして日本に戻りました。
勤め先の出版社社長・青江冬星(櫻井孝宏)から忍を早く忘れるよう諭された紅緒はひたすら仕事に邁進、その最中に自分と同じく記者となっていた親友の北小路環(瀬戸麻沙美)と再会しました。折しも遠くロシアでは革命が勃発、亡命を決意した貴族たちは飛行船に乗って日本に向かいました。その中には、紅緒が満州ですれ違った、忍と瓜二つのサーシャ・ミハイロフ侯爵(宮野真守)が妻のラリサ(坂本真綾)と共に乗り込んでいました。
劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~のネタバレあらすじ:承
サーシャこそが忍ではないかと思った紅緒は真意を確かめるべく彼に接触しますが、サーシャは紅緒のことは記憶にすらありませんでした。しかし、それでも疑いを捨てきれない紅緒は今度はラリサに接触しますが、彼女はサーシャが忍である可能性を完全否定しました。その後、青江は偶然にも母(島本須美)と遭遇します。青江の母は家を出た我が子に父(井上和彦)の銀行を継がせようと考えており、お見合いの相手・袋小路つめ子(小牧未侑)まで連れてきました。ところが、見合いを受ける気の全くない青江は、咄嗟の判断で紅緒と付き合っていると母に紹介しました。この時、青江は紅緒に心を惹かれていることに気が付いていました。
やがて鬼島がサーシャ一家についての情報を手土産に帰国しました。情報によるとサーシャの母は忍を日本に残してロシア貴族のミハイロフ家に嫁いだ忍の母・エリナであり、ラリサと共に革命から逃れたものの満州で死亡したとのことであり、忍とサーシャは父違いの兄弟だったということでした。落胆を隠しきれない紅緒に青江は自分の気持ちを伝え、忍のことを忘れられたらでいいからと彼女の判断を待つことにするのでした。
劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~のネタバレあらすじ:転
なぜか紅緒の声に聞き覚えがあるような感覚を覚えていたサーシャはいつしか忍の実家に辿り着き、たまたま家の木に腰を掛けている紅緒に気がつきました。その時、紅緒は誤って木から落ち、サーシャは急いで彼女を受け止めたのです。その時、サーシャの記憶が完全に蘇り、やはりサーシャの正体は忍本人であることが明らかになりました。しかし、忍は時間が欲しいとだけ告げて紅緒の前から去っていきました。
実はサーシャ本人はシベリアの戦いに巻き込まれて死亡しており、たまたま負傷し記憶を失った忍をラリサが見つけ、手厚い看病を施したのちに瓜二つだったサーシャの身代わりをさせていたのです。忍も命の恩人であるラリサに恩義を感じており、紅緒とラリサの間で揺れ動きますが、やがてラリサは重い病を患っており、余命も長くないことが明らかになりました。
劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~の結末
鬼島は忍の心情を鑑み、紅緒に忍は記憶喪失だと嘘をついておきました。憔悴し切った紅緒は青江との交際を決意、忍も青江なら彼女を託せると判断、紅緒に別れを告げて去っていきました。その頃、鬼島は環と出逢い、互いに惹かれ合っていきました。
1923年(大正12年)9月1日、臨終の床についたラリサは忍に「あなたを騙したことを許して下さい。私のあげた命と思ってくれるなら、あなたの恋を取り戻して」と言い残してこの世を去りました。一方その頃、教会では紅緒と青江の結婚式が執り行われようとしていましたが、その時に関東一帯を“関東大震災”が襲い、紅緒は崩壊した教会に取り残されてしまいました。そこに忍が危険を顧みず助けに駆け付け、改めて彼の強い想いを再確認した紅緒はもう二度と離れないと固く誓いました。忍の勇気と思いの強さに青江も折れ、忍に紅緒を託して去っていきました。
その後、忍と紅緒の結婚式が執り行われました。満州に戻った鬼島を追って環も現地に向かい、ようやく晴れて結ばれた紅緒と忍は改めて一緒に生きていく決意を新たにしました。
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