映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコの紹介:2019年日本映画。絵本の世界にへと吸い込まれてしまったすみっこたち。そこで出会ったのは、灰色のひよこ。自分の居場所がわからず、一人ぼっちなひよこの仲間を探すため、すみっこたちが絵本の世界を大冒険。すみっこたちはひよこの仲間をみつけることができるのでしょうか。子供から大人まで楽しめる、ほっこり優しく、ちょっと切ない物語。
監督:まんきゅう 脚本:角田貴志 ナレーション:井ノ原快彦、本上まなみ
映画「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコの予告編 動画
映画「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」解説
この解説記事には映画「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコのネタバレあらすじ:起
あるところにすみっこたちが暮らしていました。しろくま、ぺんぎん、とんかつ、エビフライのしっぽ、ねこ、ざっそう、とかげ、にせつむり、タピオカのすみっこたちは、喫茶店にご飯を食べに行くことにしました。
喫茶店には豆マスターとおばけがいます。すみっこたちが来た頃、おばけは地下の倉庫の掃除をしていました。その時にひとつの絵本を見つけました。開いていた絵本を覗き込むと、おばけの姿は突如消えてしまったのでした。
すみっこたちは飲み物や食べ物を注文しました。けれど材料が足りず、豆マスターは買い物に出かけてしまいました。すみっこたちはもう一人の店員であるおばけを待ちましたが、おばけはなかなか戻ってきません。
心配になったすみっこたちがおばけを探していると、地下の倉庫をみつけました。みんなで地下の倉庫でおばけを探していると、『世界のお話』と書かれた絵本を見つけました。その絵本を覗きこむと、絵本の中から飛び出してきた赤鬼が、すみっこたちを絵本の中に引きずり込んでしまうのでした。
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコのネタバレあらすじ:承
気が付くとすみっこたちは不思議な場所に来ていました。しろくまはおばあさんに、とんかつはおじいさんの格好になっています。雑草も木になっていました。
その時、近くの川からどんぶらこと桃が流れてきました。しろくまととんかつが桃を割ってみると、桃太郎になったねこが現れました。ここは絵本の桃太郎の世界だったのです。
桃太郎のお話の通り、犬・猿・雉とも友達になりました。そこに一匹の灰色のひよこが現れました。すみっこたちはひよこに、「名前は?」「どこからきたの?」と尋ねます。けれど、ひよこも何も分からないようでした。
そこですみっこたちはひよこの居場所を探すことにします。
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコのネタバレあらすじ:転
タピオカがどこからかぶら下がっている紐を引っ張ると、突然地面が割れました。立っていたすみっこたちは真っ逆さまに落ちてしまいました。その紐は絵本の仕掛けだったのでした。気が付くと、しろくまはマッチ売りの少女になっていました。
そして別の物語の世界で、とかげは人魚姫、とんかつとエビフライのしっぽは赤ずきん、ぺんぎんはアラビアンナイトの姿になってしまっていたのです。それぞれの場所で、すみっこたちはひよこの居場所を探しました。
その頃、桃太郎になっていたねこが赤鬼に追いかけられていました。ねこはとっさに穴を掘って、赤鬼から逃げ出しました。そして本の世界に穴を掘ってしまうのでした。
しかしその穴のお陰で、いろいろな物語の世界とつながりました。そしてようやくすみっこたちは人魚姫の世界で再会することが出来たのでした。しかしひよこの元居た場所はみつかっていません。
人魚姫の世界ですみっこたちが困っていた時、誰かが仕掛けのボタンを押してしまいました。すみっこたちが辿り着いたのは、美しいハクチョウたちが羽を休める池の側でした。ハクチョウたちの姿にひよこは目を輝かせました。
そのひよこは「みにくいアヒルの子」のひよこ…と思われましたが、やはりそれも違いました。
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコの結末
ショックで湖に沈んでいったひよこの目に真っ白な世界が見えました。その時ひよこは、自分が白紙のページに誰かが描いた存在だと思い出したのでした。真っ白な世界でたったひとり描かれたひよこは、寂しさのあまり、そのページを飛び出して、彷徨っていたのです。
落ち込むひよこをすみっこたちは励まします。しろくまは、ひよこに「一緒にくる?」と提案しました。その時、突然空に一つの穴が開きました。それはすみっこたちの世界とつながる穴でした。
それに気が付いたすみっこたちはその穴に向かいます。しかし穴は空のだいぶ高い所。困っているとねこが穴を掘り始めました。するとその穴から、色々な絵本の世界の色々な物が飛び出してきました。
すみっこたちはそれを積み上げて山を作りました。その山を登って天井の穴に飛び込むことにしたのです。なんとか山を作ったすみっこたちはそこを駆け上りました。
しかしひよこはついてきません。そのうちに山がぐらぐらと揺れ始めました。崩れそうな山を、絵本の住人たちが支えてくれました。すみっこたちが次々と穴をくぐると、絵本の世界で手に入れたものが穴を超えられずに、はらはらと落ちていきました。
ひよこはその様子を下から見つめていました。しろくまは、ひよこに「一緒にいこう」と伝えますが、ひよこは動こうとはしませんでした。
そして最後まで残っていたぺんぎんも穴へと吸い込まれていくのを、ひよこは手を振って見送るのでした。ひよこは、絵本の住人は外の世界に出ることが出来ないことに気が付いていたのです。
絵本の外に出たすみっこたちは、その絵本のページをめくりました。白紙のページには、ずっと一緒にいたあのヒヨコが描かれていました。
すみっこたちはそのページに絵を描くことを思いつきます。そしてみんなで、ひよこの友達をそのページいっぱいに描いたのでした。
以上、映画「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」のあらすじと結末でした。
「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」感想・レビュー
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小学生の娘にねだられて、映画館で鑑賞。SNSで大人が泣けると聞いていたので覚悟していたのですが、あえなく号泣。ヒヨコの顛末に大人の私も切なくなりました。鑑賞後、子どものヒヨコ熱はヒートアップし、ヌイグルミを求めてアマゾンやイオンを彷徨いました。
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すみっこぐらしというキャラクター自体は元々知っていたのですが、その映画があると知ったのは最近です。子供向けアニメかな?と思っていたのですが周りに見た人から「大人は泣いちゃう」と話していて、気になって私も見てみました。冒頭から中盤までは、絵本の中で出会ったグレーの色の鳥が、自分の仲間を探す話で比較的穏やかに進むのですが、終盤でその鳥は実は絵本の最後のページに書かれた落書きで、元々その絵本のキャラクターではありませんでした。すみっこたちは、元いた世界に戻る時にそのグレー色の鳥を連れて行こうとしますが、絵本の世界から出られないグレー色の鳥。でも絵本の中のキャラクターと仲間になれました。すみっこたちとは離れ離れになるシーンは思わず泣いてしまいました。
妻の誘いで観ることになったこの映画。最初はキャラクターもので子供向けと思っていましたが、話が進むにつれてその内容の深さにグイグイと引き込まれていきました。おなじみのキャラクターを主人公として、誰もがよく知る昔話をベースにストーリーが展開していきます。ハッピーエンドに向かっていくと思わせながら、まさかの結末。ある意味「救いのあるバッドエンド」は、映画館に来ていた小さな子どもたちの心に何かのメッセージを残したのではないでしょうか。大人の鑑賞にも耐えうる良作です。