初恋ロスタイムの紹介:2019年日本映画。幼い頃に母親を亡くした経験から、何をやって無駄だと冷めた考え方をしていた主人公孝司が、あらゆるものが一時間だけ止まってしまう現象に巻き込まれてしまいます。その世界で唯一動く事の出来る時音に出会い、二人だけの世界を楽しんでいきますが、時音は孝司には言えない秘密があるのでした。
監督:河合勇人 出演:板垣瑞生(相葉孝司)、吉柳咲良(篠宮時音)、石橋杏奈(青年医師の妻)、甲本雅裕(相葉誠司)、竹内涼真(青年医師)、ほか
映画「初恋ロスタイム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「初恋ロスタイム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
初恋ロスタイムの予告編 動画
映画「初恋ロスタイム」解説
この解説記事には映画「初恋ロスタイム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
初恋ロスタイムのネタバレあらすじ:起
青年医師が、屋上でUFOを探す少年に声をかけます。誰も信じてくれないと嘆く少年に医師は「UFOは見たことないけど、時間が止まった事があるよ」と励ますのでした。
場面は変わり、予備校に通う相葉孝司(板垣瑞生)は母を亡くして以来、頑張る事を諦めて生きてきました。目指す目標もなく無気力でいたある日、予備校の授業中に時間が止まります。それは孝司だけが動ける世界、戸惑いながらも外に出て他に動ける人はいないか探していると、公園で自分と同じように止まった世界で動くことの出来る女子高生、篠宮時音(吉柳咲良)に出会います。
どうやら停止している時間は12時15分からきっちり一時間。一時間経てば元に戻り、この一時間でやったことはなかった事になるようです。最初はお互い不審に思っていましたが、すぐに慣れていき、二人はこの時間を「ロスタイム」と名付け、ここでしか出来ない時間を楽しむようになっていきます。
若く腕の良い青年医師(竹内涼真)、時間が止まった世界に行ったことがあると話す彼には、病気の妻(石橋杏奈)がいます。献身的に支えるも一向に良くならない状況に絶望した妻は、離婚を切り出します。
初恋ロスタイムのネタバレあらすじ:承
孝司と時音は一日に一時間だけのロスタイムが楽しみになっていきます。やりたいことをやり、笑い合い、時には喧嘩もしながら二人の距離は少しずつ縮まっていくのでした。そして孝司が気持ちを抑えきれず、ロスタイム以外でも会いたいと口にしたとき、時音の表情は曇り「もう会えない」と孝司に告げるのでした。
その日からロスタイムが来ても時音に会えなくなりました。何故だか分からずじっとしていられない孝司は、時音が通っている学校に行き、クラスメートから時音の居場所をどうにか知ることが出来ました。
時音の居場所は病院でした。入院している時音に会いに来た孝司は、時音の病気がウィルソン病といい、余命があと半年持つかどいうかという状態だということを知ります。もうこれ以上傷つきたくない時音に突き放され、帰った孝司はウィルソン病の事を調べます。
ロスタイム中に仲良く食べた弁当も、美味しそうに食べていたチョコケーキも、ウィルソン病患者には禁忌だったことを孝司は知ります。居たたまれなくなった孝司は夢中で時音のいる病院へ向かいます。
初恋ロスタイムのネタバレあらすじ:転
孝司が病院にやってくると、あの青年医師がいました。彼は時音の担当医師だったのです。医師から、肝移植が必要だと聞いた孝司は、医師の過去のロスタイムの話から、肝移植のドナーとして孝司が適応する。それを教えるためのロスタイムだったという事を知ります。しかし親族ではない、さらに未成年である孝司には何も出来ることはありませんでした。
諦めない気持ちを教えてくれた時音、医師になる夢に再び背中を押してくれた時音を助けたい、無理でも諦めたくない。ある決意をした孝司は、幼い頃に時音が将来の夢を書いて埋めたタイムカプセルを探しだし、時音の前に再び現れます。そして様々な夢が描かれた絵を渡し、彼女に結婚を申し込みます。
それは、彼女と血縁関係を結び、自らの肝臓を提供し、彼女の叶えたい夢の一つである100歳まで一緒に生きるという夢を叶える為の孝司の決意でした。
初めは拒否していた時音もやがて孝司を受け入れます。そして病院内で結婚式をします。入院患者達、時音の両親、そして結婚とドナー登録に最後まで反対だった孝司の父親も来てくれました。皆に祝福されて二人は幸せになるはずでした。
初恋ロスタイムの結末
しかし、時音の病状が悪化し意識を失ってしまいます。何も出来ない孝司に無力感が襲い絶望していると、ふと時音がこっそり書いていた手紙を見つけます。そこには時音が孝司といてどれだけ幸せだったかが書かれていました。秘めていた時音の気持ちを知った孝司は、流れる涙を抑える事が出来ませんでした。
そして12時15分を迎えます。しかしいつものようなロスタイムがやってきません。もうだめだ…孝司は時音が亡くなってしまったと悟ります。項垂れている孝司に青年医師が近寄ります。「聞きたくない!」話を聞こうとしない孝司に、医師が告げたのは肝移植の手術が認められたという知らせでした。
時音が目を覚ますと、隣には手術着を着た孝司がいました。孝司はほっとした表情で手術が成功した事を告げます。時音の長い病気との戦いはここで終わりを告げました。
青年医師は離婚を告げられた妻に「離婚はしない」と話します。孝司と時音を見て諦めない気持ちを思い出した青年医師は、最後まで妻に寄り添う事を誓うのです。時音同様、青年医師を思い、意地を張って突き放していた妻の頬に熱い涙が伝います。
一年後、17歳の誕生日を迎えた時音と孝司は、海にやってきていました。孝司の作った弁当を食べ、変わらず幸せそうな二人、孝司は夢叶え医大に入学が決まりました。あの日果たせなかった花火を見に行く約束を、ようやく果たすことが出来た二人はキスをし、手を繋ぎ、また歩いていくのでした。
以上、映画「初恋ロスタイム」のあらすじと結末でした。
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