天使の入江の紹介:1963年フランス映画。フランス・ニースの海辺『天使の入江』のカジノを舞台に、ギャンブルに魅せられた2人の男女が深みにはまっていく様を描く。一見ハッピーエンド的なラストシーンにも疑いを持ちたくなるような曖昧さが際立つ作品。
監督:ジャック・ドゥミ 出演:ジャンヌ・モロー、クロード・マン、ポール・ゲール、アンナ・ナシエ、ほか
映画「天使の入江」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「天使の入江」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「天使の入江」解説
この解説記事には映画「天使の入江」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
天使の入江のネタバレあらすじ:起・ギャンブルの罠
パリの銀行に勤務する平凡な青年ジャンは、ある日同僚に誘われて初めてカジノへ足を踏み入れる。運よく勝って1時間ほどで給料半年分のお金を手に入れた彼は、これまでの刺激のない人生に嫌気がさし、厳格な父親に勘当を言い渡されながらも、休暇を取ってニースのカジノへ行くことにする。
ニースの通称”天使の入江”と呼ばれる海辺にやってきたジャンは、安ホテルに宿を取りさっそくカジノへ向かうと、そこで彼は同僚と行ったカジノでスタッフともめて追い出されていた女性ジャッキーがいることに気づく。
ここでもジャンはツキに恵まれ、相乗りしたジャッキーも大勝ちしたことで2人は意気投合、ジャンは彼女から、パリへ帰るための旅費もつぎ込んで大損し2日間食べていないことや、賭け事がやめられずに離婚し子供の親権も失ったことを聞かされる。
天使の入江のネタバレあらすじ:承・果てしのない欲求
勝ちの予感がするというジャッキーに連れられ、その日の夜、再びカジノを訪れた2人だったが、ジャッキーは有り金全部をすってしまい、強引にジャンに出させた分も負けてしまう。
惨めな気分に打ちのめされたジャッキーは、友達に旅費を借りて明日パリへ帰ると言い、その晩2人はジャンのホテルの部屋でベッドを共にする。
翌朝、一旦はジャンのもとを去ったジャッキーだったが、旅費を手にした彼女は再び戻り、元手を増やすためカジノへ行こうと誘う。昼は行かないと断ったものの気になってカジノへ行ったジャンは、そこで金を使い果たし、掛け金欲しさに他の男に媚を売っている彼女を目にして嫉妬にかられる。
彼女を引き戻そうと、手持ちの金で賭けたジャンはそこで勝ち、その後も勝ち続けた2人は大金を手にする。
天使の入江のネタバレあらすじ:転・モンテカルロの夢
ジャッキーの提案でモンテカルロへ行くことにした2人は、服をあつらえ車を買い、モンテカルロのカジノへ向かう。ホテルではスイートに部屋を取り、贅の限りを尽くすジャッキー。
金を得たとたん浪費に走りギャンブル中心の彼女の様子に、ジャンはなぜ自分と一緒にいるのかと問いただすが、単なるギャンブル仲間で一緒にいるとツキがあるからだと答えた彼女に、思わず手を上げてしまう。
すぐに後悔して謝罪するジャンだったが、愛と憎しみの狭間で心は揺れる。
天使の入江の結末:最後のチャンス
結局、モンテカルロでも有り金をすってしまい、車を売ってニースの”天使の入江”に戻ってくる。しかし、ここでも勝つことができず、どうにもならなくなったジャンはギャンブルと縁を切る決意をし、ジャッキーに、2人でパリに戻って一緒に暮らそうと説得するが、彼女はギャンブルを止められない、別れようと言い張る。
父親に謝罪の手紙を送ったジャンは、赦しの返事と同時に送金を受けることができ、その金を手に部屋に戻ると、ジャッキーの姿がなかった。慌ててカジノへ向かうと彼女は時計を売って金を作り、賭けに興じていた。
帰ろうと促すものの冷たく突き放されたジャンは、諦めてカジノを後にするが、ジャッキーは彼が立ち去ったことに気づくと、慌てて席を立って追いかける。2人は抱きしめ合い、カジノを去って行くのだった。
以上、映画「天使の入江」のあらすじと結末でした。
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