青空エールの紹介:2016年日本映画。河原和音原作の人気コミック「青空エール」を、三木孝浩監督が映画化した青春映画。吹奏楽の名門高校に憧れて入学した女子高生小野つばさと、偶然にも同じ甲子園の映像を見て憧れて入学した同級生の野球部員山田大介がお互いへの気持ちを胸に、励まし合いながら甲子園への夢を追い実現に向かってある「約束」のため、全力で高校生活を走り抜ける青春ストーリー。
監督:三木孝浩 原作:河原和音 出演者:土屋太鳳(小野つばさ)、竹内涼真(山田大介)、葉山奨之(水島亜希)、堀井新太(城戸保志)、小島藤子(春日瞳)、松井愛莉(脇田陽万里)、平祐奈(澤あかね)、山田裕貴(碓井航太)/志田未来(森優花)、上野樹里(杉村容子)ほか
映画「青空エール」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「青空エール」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
青空エールの予告編 動画
映画「青空エール」解説
この解説記事には映画「青空エール」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
青空エールのネタバレあらすじ:起
小学生の頃、甲子園に出場した白翔高校の野球をテレビで見ていた小野つばさ(土屋太鳳)。彼女は、野球部を一生懸命に応援しているブラスバンドに憧れ心惹かれます。
高校生になり、つばさはあこがれの白翔高校へ入学。白翔高校は、吹奏楽でも有名な学校です。甲子園で応援がしたいという簡単な思いだけで吹奏楽部に入部を希望したつばさですが、初めて練習を見たつばさは吹奏楽のレベルの高い演奏に圧倒されます。
一方、つばさと同じく小学生の頃に甲子園に出場した野球部の試合を見て、白翔高校に入学し、自身も甲子園出場を目指して夢を追う山田大介(竹内涼真)。彼はつばさと同じクラスです。前向きで何事にも一生懸命な大介は、過去の優勝旗やトロフィが並んでいるケースの前でつばさと声をかわします。
お互いの夢を語り、夢に向かって励まし合う二人。そして、ある約束を交わしました。それは、大介が甲子園へ出場し、つばさが甲子園のスタンドで応援するというものです。
吹奏楽初心者のつばさは、顧問・杉村容子(上野樹里)から、まずは風船を膨らませるよう命じられます。風船を膨らませることができなかったつばさに、容子は入部届をくれませんでした。出直して来いと言われて落ち込むつばさですが、グラウンドで頑張る大介を見て必死で特訓し、何とか風船を膨らませることに成功。吹奏楽部に無事に入部し、憧れのトランペットを担当することになりました。
他の一年生は推薦で春休みから部に参加しており、初心者のつばさはまずは基礎から学ぶ必要があります。先輩の森優花(志田未来)から基礎を学んだつばさは、唯一一年で合奏に参加している水島の存在を知りました。彼もまた、つばさと同じトランペットを担当しています。
つばさは水島に「すごいね!」と話しかけますが、水島は「応援がしたいとか軽い気持ちで吹奏楽部に入部するなんて、辞めてくれるかな。レベル低い人が入ってくると迷惑。」と言われます。大介との約束もあるつばさは、「迷惑をかけないよう頑張るから!」と、家でも学校でも練習に明け暮れる日々が続きました。するとそんなつばさを見た水島が、自分用のトランペットを買ったほうがいいとアドバイスをくれます。
青空エールのネタバレあらすじ:承
両親にトランペットを購入してもらったつばさは、初めての定期演奏会を迎えます。しかし、緊張のあまり吹く真似しかできませんでした。それを知った水島は、「頑張るんじゃなかったの?」と問いかけます。自己嫌悪におちいったつばさを大介が励まし、再び前を向いて進むことを決意したつばさは、夏祭りで大介と二人で神社の絵馬に夢を書きました。その時、つばさは絵馬を大介に見せたのですが、大介はつばさに絵馬に何を書いたか見せようとしません。(絵馬に大介が「つばさを甲子園に連れて行く」と書いていたことが、後々にわかります。)
その夏、先輩・碓井航太(山田裕貴)がけがをして、大介がキャッチャーとして試合に出ることになります。そして北海道大会決勝戦の9回裏、大介のミスで甲子園出場を逃してしまいました。落ち込む大介の姿を見て、思わずスタンドで一人トランペットを吹いてしまったつばさ。その行為は、あきらかなマナー違反で、つばさは謹慎処分になってしまいます。
一方、高校生活最後の甲子園を逃してしまった碓井は、大介に自分を責めるなと励ましの声を掛けます。「今度は後輩を甲子園へ連れて行ってやれよ。」と、思いを託す碓井。
その後、大介はつばさのことを心配して家まで訪ねてきてくれました。その時に、つばさは大介に自分の思いを伝えてしまいます。すると「今は野球に集中したい…」と、断る大介。先輩の思いを託された大介は、自分のミスで甲子園へ行けなかったという思いで、つばさの思いをその時は受け止めることが出来ませんでした。
トランペット担当の森は、腱鞘炎になり手を痛めていましたが、もうじきあるコンクールに出場するために、そのことを周りに隠していました。しかし、部員にばれてしまい、メンバーから外されてしまいます。すると森は部を辞めてしまいました。そんな森を心配したつばさは、家へ何度も押し掛けます。しかし追い返されてしまい、それでもしつこく森の家へ通うつばさ。すると他の部員も森の家へ行き、部へ戻るよう説得を始めます。
「ただ先輩にいてほしいんです…」と、みんなから説得され、コンクールの日に森は客席で演奏を見届けました。しかし、コンクールは残念な結果に終わりました。全国へ行くことはできませんでしたが、森は部員と再び分かり合うことができ、この経験を通して、つばさは強くなる必要を感じ、再び大きな夢に向かって走り出すのでした。
青空エールのネタバレあらすじ:転
それから2年がたち、つばさと大介は3年生になりました。高校生活最後の年です。大介は野球部キャプテン。つばさは、後輩に指導するよき先輩になっています。ある日、つばさは演奏メンバーから外されてしまいます。そんな中、大介もチーム内の紅白試合で後輩のスライディングで足を負傷。心が折れそうになりながらもリハビリに励む大介を見て、つばさはこれまで以上に練習に打ち込みます。
顧問も付きっきりとなり、音楽室も個人で使うなどするつばさに、ある日、他のメンバーから文句が出ました。部長の水島は、「誰だよそんな文句言っている奴は。バカバカしい…」と口では言いますが、部をまとめられず思い悩みます。そんな水島に顧問が声をかけ、心を一つにまとめることの大切さを説きました。そんな顧問は、今年限りで吹奏楽を去ることが決まっています。
そんな頃、医師から「ケガの治りが思いのほかよくなくて、もしかしたら夏の大会に間に合わないかもしれない。」と言われてしまいます。落ち込む大介をどう励ましたらいいのかわからないつばさの前に、森が現れます。腱鞘炎でコンクールに出られなかった森からアドバイスをもらったつばさは、吹奏楽部のみんなに「大事な友達を応援したい!だから協力してほしい。」と、あるお願いをします。
最初、部員からは冷たい反応でしたが、水島も一緒に部員を説得してくれて、みんなで病院でリハビリに励む大介にむけて演奏をしてくれました。演奏を聞いた大介は、自分に向けられたエールの演奏に支えられ、再び甲子園を目指します。
青空エールの結末
つばさ達の演奏で力をもらった大介は、100%治ったわけではありませんが、野球部に復帰できるまでに回復します。3年生最後の夏、北海道大会決勝戦で大介はベンチにいました。0点に抑え続け、一人投げぬいていた城戸も9回表で相手校から1点取られてしまいます。
そんな時、選手交代のコール。大介が、キャッチャーとしてマウンドに上がってきました。ずっとバッテリーを組んでいた大介が復活できたことで、城戸も調子が戻り1点で抑え投げぬくことが出来ました。9回裏、つばさ達吹奏楽部をはじめ応援団が見守る中、大介がバッターボックスに入ります。大介が打ったボールは逆転サヨナラホームラン!甲子園出場が決まりました。
その後、一年生のころに約束を交わした場所で、大介はつばさにずっと伝えたかった自分の思いを告白します。やっとお互いの気持ちが通じあった時でした。
そして、一生懸命これまで練習してきたつばさも、ついに最後のコンクールのメンバーに選ばれました。みんなの心が一つになった吹奏楽部は、「一心不乱」という思いを背負ってコンクールに挑みます。結果は、念願だったゴールド金を獲得。吹奏楽の甲子園と言われている、普門館への切符をつかむことが出来るのでした。
以上、映画「青空エール」のあらすじと結末でした。
青春には持って来いの映画で志田未来さん演じる優花がまた良い味を出してきます。
つばさは吹奏楽部に入るも自信が無くコンクールで弾かないでいた所、それがバレてしまいますが先輩たちがフォローしてくれて実際にこんな先輩がいたらなと憧れました。
特に優花は自分の怪我を隠してまで吹奏楽に専念する真っ直ぐな所や諦めない精神力には女性の強さを感じました。
大介も一時は絶望的になりながらも必死で頑張る姿は本当にカッコよかったです。
誰かが誰かを助け、励ます。そんな人の温かさを感じれる作品です。