坂道のアポロンの紹介:2017年日本映画。横須賀から佐世保にある高校に転校してきた西見薫は誰もが恐れる不良の川渕千太郎と彼の幼なじみの迎 律子と出会います。憂うつな毎日を送る薫はジャズと出会い、千太郎とセッションをするのです。母親に捨てられた薫と教会に捨てられていた千太郎の友情、そして律子との三角関係も描く青春映画です。
監督:三木孝浩 出演:知念侑李(西見薫)、中川大志(川渕千太郎)、小松菜奈(迎律子)、真野恵里菜(深掘百合香)、山下容莉枝(伯母)、松村北斗(松岡星児)、野間口徹(千太郎の父)、中村梅雀(迎勉)、ディーン・フジオカ(桂木淳一)、ほか
映画「坂道のアポロン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「坂道のアポロン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
坂道のアポロンの予告編 動画
映画「坂道のアポロン」解説
この解説記事には映画「坂道のアポロン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
坂道のアポロンのネタバレあらすじ:起
今は東京で医師として働いている西見薫。彼の机の上にはロザリオと一枚の写真が飾られています。写真に写っているのは2人の男子高校生と1人の女子高校生です。そんな薫は入院している子供たちからピアノを弾くようにせがまれて弾くのでした。彼は高校時代を思い出したのです。それは1966年のことでした。
坂道のアポロンのネタバレあらすじ:承
長崎の佐世保にある高校に横須賀から転校してきたの西見薫(知念侑李)。彼は家庭の事情で長崎にある高校に転校してきたのでした。クラスメイトからは「お坊ちゃま」や「ボンボンだな」などと言われていました。そんな彼はクラス委員の迎律子(小松菜奈)に出会います。学校のことを色々と教えて欲しいと頼まれたと言います。教室にいると息苦しさを覚える薫は律子に屋上はどこなのかと聞きますが、「本校舎にあるけど、今は行かない方がいいよ」と言われます。そう言われたものの、薫は教室を飛び出して屋上への階段を駆け上がっていきます。しかし屋上のドアの前には並べられているイスに誰かが横たわっているのに気付きます。白いシーツを取ってみると、誰もが恐れる川渕千太郎(中川大志)があお向けになっていたのです。その時、不良高校生たちが千太郎の前に現れ、屋上に出てのケンカが始まりますが、千太郎はその不良高校生たちを叩きのめしたのです。そして千太郎と律子は幼なじみだったのです。叔母に預けられた薫は医学部に入るように義務付けられていました。家でピアノを弾いていても、「医者になるための努力をしてもらわないと」と冷たく言われてしまいます。家に居場所がない薫は憂うつな毎日を送っていたのです。そんなある日、薫は律子に「クラシックレコードが買えるお店を知っている?」と聞き、律子は自分の家に来るように言います。「いきなり家に行くなんて」と困る薫でしたが、律子の家はレコード店だったのです。そして店の地下には律子の父親が造ったスタジオがあったのです。そこに千太郎がやって来て、ドラム演奏を始めたのです。そして薫はドラムとジャズのセッションをするのでした。千太郎はジャズナンバー「モーニン」のイントロをたどたどしく弾き始めますが、薫は「聞いていられない」と言って弾き始めますが、千太郎から演奏をバカにされます。悔しさから「モーニン」の猛練習に励み、見事弾きこなすのでした。
坂道のアポロンのネタバレあらすじ:転
「図書館で勉強でも」と薫は律子を電話で誘い、教会で待ち合わせをします。教会の前で律子を待つ薫の目には千太郎の姿も映ったのです。勉強のつもりが海に行った薫と律子と千太郎は思い切り遊ぶのでした。そこで男達からしつこく誘われている女性、百合香を助けます。そして千太郎は彼女に恋をするのでした。美術大学生という彼女の頼みで絵のモデルとなった千太郎でしたが、実は自分が慕う淳一と一緒に東京へと行くことを知ったのです。そして薫は律子が千太郎のことを好きであることに気付くのでした。律子の気持ちに気付かない千太郎に「君に家に居場所がない人の気持ちなんてわからないよ」と言い放つのでした。そんな薫に対して千太郎は彼を教会に連れていくのです。実は自分が捨て子であり、子供に恵まれない里親に引き取られたものの、里親に実の子が産まれてからは家に自分の居場所がないと言います。捨て子と呼ばれていじめられていた過去も話すのでした。そんな千太郎はドラムに出会い、ドラムを演奏している時が楽しいと言います。そして薫もピアノを弾いている時が楽しいと言うのでした。淳一と百合香のことを知っていながら黙っていたことで薫を責める千太郎は、文化祭でジャズセッションをしようと言う律子の話を断ります。それに怒った薫は千太郎に殴りかかりますが、千太郎は薫を殴らずにいたのでした。
坂道のアポロンの結末
ロックライブの最中、突然の停電となった際に薫はピアノを弾き始めます。そして千太郎はドラムでセッションを始めます。たちまち会場に拍手の音が響き渡ります。演奏を終えた千太郎は薫と一緒に学校を飛び出して、坂道を駆け下りていくのです。やがて迎えたクリスマス。教会でのジャズセッションが予定されていましたが、千太郎は律子をバイクに乗せている時に事故に遭います。教会でひとりの千太郎を見つけた薫は「俺は自分の大切な人を傷つけてしまう」と泣き崩れるのでした。やがて意識を取り戻した律子は「千太郎に自分を責めないで」と言って欲しい、と薫に頼むのでした。そして千太郎はロザリオを残して薫と律子の前から姿を消すのでした。やがて10年の時が流れました。薫は東京で医師として働いていました。そんな薫を淳一と百合香が訪ねてきます。2人は結婚をして、百合香は妊娠していました。そして薫は百合香から一枚の写真を受け取るのでした。その写真を手に長崎の佐世保にある母校に来た薫は律子と再会します。律子は教師となっていたのです。そして千太郎は神父になっていたのです。千太郎と薫はドラムとピアノのセッションを始め、そんな2人を律子は優しく見ていました。
以上、映画『坂道のアポロン』のあらすじと結末でした。
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