バースデー・ワンダーランドの紹介:2019年日本映画。小学生のアカネは、母親に頼まれて叔母チィの元に明日誕生日である自分への誕生日プレゼントを取りに行きますが、そこで突然地下室から現れたヒポクラテスと小人のピポに、水が枯れて危機に瀕しているこちらの世界を救ってほしいと頼まれます。半ば強制的に連れてこられたアカネと自ら進んでやってきたチィは、こちらの世界の人々と交流しながら旅を続けますが、その一方でザン・グとドロポが、水の供給元である井戸を破壊しようと暗躍します。
監督:原恵一 声優:アカネ(松岡茉優)、チィ(杏)、ミドリ(麻生久美子)、ピポ(東山奈央)、ザン・グ(藤原啓治)、ドロポ(矢島晶子)、ヒポクラテス(市村正親)
映画「バースデー・ワンダーランド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「バースデー・ワンダーランド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
バースデー・ワンダーランドの予告編 動画
映画「バースデー・ワンダーランド」解説
この解説記事には映画「バースデー・ワンダーランド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バースデーワンダーランドのネタバレあらすじ:起
少し後ろ向きな性格の小学生アカネは、嫌な事があった学校に行きたくないため、ずる休みしました。そんなアカネに母親のミドリは、叔母であるチィのところへ明日誕生日であるアカネ自身の誕生日プレゼントを取りに行くように、おつかいを頼みます。
チィの家に来たアカネは、机の上にあった手の形の穴が空いている石の置物に手を置いたところ、突然地下室からひげを生やした紳士姿のヒポクラテスと、小人のピポが現れ、アカネを「緑の風の女神」と呼ぶと、自分達の世界を救ってほしいと頼みました。状況を理解できないアカネはそれを断りますが、ヒポクラテスは前向きになる首飾りをアカネにかけると、アカネは自分の意思に反して地下室に入りました。
それを見ていたチィは荷物を急いで準備すると、自ら進んで地下室に入りました。地下室はヒポクラテス達の世界への入り口となっていて、通路を抜けるとそこは塔の上で、塔からは緑豊かな草原が見えました。
アカネ達が塔の階段を降りていると、ヒポクラテスが鎧ネズミと呼ぶ装甲車がやってきて、アカネ達が降りてきた鉄の階段をむしり取ってしまいました。鎧ネズミには、ザン・グとドロポが乗っており、2人は塔も破壊しようとしましたが、そこへ村で飼っているヒツジが大挙してやってきて鎧ネズミを取り囲んだので、ザン・グ達はそれ以上破壊せず去っていきました。
バースデーワンダーランドのネタバレあらすじ:承
アカネとチィは近くの村に来ましたが、村人たちは穏やかに過ごしており平和そうでした。アカネはピポに、どこが危機に瀕しているのかと聞いたところ、ピポは「色が失われている」と言いました。実は、この世界を支える水が循環しなくなっており、それで命つまり色が失われつつあるのでした。
600年前にも同様のことがありましたが、風のように現れた少女がこの世界を救い、いつしか緑の風の女神と呼ばれるようになり、今度はアカネがその少女の再来として呼ばれたのでした。アカネは「無理」と断りますが、元の世界から来た通路は鎧ネズミにより破壊されていて、すぐには帰れず、アカネ達はとりあえずこの世界にとどまることにしました。
この世界は時無し雨の城に住む、水を操る雨王により統治されていました。しかし、2年前に王様夫妻はなくなり、一人残された王子も病で姿を見せませんでした。この世界の水が枯れかけているのは、王子の力が弱まっているからと言われており、王子を助ける存在である魔法使いのカマドウマは長い眠りについており役に立ちません。
そこでヒポクラテスは、アカネに600年前の緑の風の女神のように王子を助けてもらうため、この世界に連れてきたのでした。アカネは尻ごみしますが、またも前向きになる首飾りの力で時無し雨の城まで行くことになりました。次の日、アカネ達は自動車を借りて時無し雨の城に向かって出発しました。
バースデーワンダーランドのネタバレあらすじ:転
アカネ達は、森や砂漠の中を進み、雪が降る町で宿をとることにしました。そこでアカネ達は、またもザン・グ達と遭遇しました。ザン・グはアカネ達を見るものの何もしませんでしたが、鎧ネズミにこれまでなかった大砲がつけられているのを見たヒポクラテスは、ザン・グ達のあとを付けました。
ザン・グが大砲の弾を受け取ったのを見たヒポクラテスは、ザン・グの前に姿を現し、ザン・グを追及しました。ザン・グは「王子が水を操るための儀式を行う井戸を破壊する」と言い、ヒポクラテスはザン・グを止めようとしますが、ドロポの魔法でハエに姿を変えられてしまいました。
アカネ達は、ヒポクラテスが姿を見せないことから、先に進むことにしました。ピポは「明日雫切と呼ばれる大事な儀式があり、それには王子が出席しなければならないので急いでほしい」と言いました。アカネ達は、湖や山を越えて、雫切の儀式が行われるサカサトンガリの町に到着しました。
アカネとピポはそこでドロポを見かけると、ドロポのあとを追いかけました。ドロポは、町の外にある鎧ネズミのところまで来ると、そこにいたザン・グに井戸を明日大砲で破壊することを話しました。
そのころ、長い眠りについていたカマドウマが起きてサカサトンガリの町にやってくると、病で寝ているはずの王子は実は偽物であることを暴き、王子が行方不明となっていることがわかりました。
アカネとピポが井戸の破壊を止めるため鎧ネズミの中に入ったところ、ザン・グは、突然鎧ネズミを動かしてサカサトンガリの町に向かいました。そしてアカネ達は、ザン・グとドロポの会話を聞いて、ザン・グの正体は行方不明となっている王子で、ドロポの魔法で姿を変えていたことを知りました。
バースデーワンダーランドの結末
隠れていたアカネは姿を現してザン・グにやめるように言いますが、ザン・グは効く耳を持ちません。その後、ザン・グはアカネ以外の人間を鎧ネズミから出すと、サカサトンガリの町の城壁を突き破り、井戸に大砲の標準を合わせました。ザン・グが井戸を破壊しようとするのは、祖父も父も成功させた雫切の儀式が失敗するのが怖かったからでした。アカネがザン・グを説得したところ、アカネの言葉に勇気をもらったザン・グは、ドロポの魔法が解けて本来の王子の姿となり、家来の元に戻りました。
次の日、アカネは、ヒポクラテスに作ってもらった前向きになる首飾りを王子に渡し、王子と共に井戸に向かいました。王子は井戸の上で雫切の儀式を行いますが、井戸から水は湧いてこず儀式は失敗しました。王子は、儀式が失敗した責任を取るため井戸に身を投げますが、それを止めようとしたアカネも一緒に井戸に落下しました。
井戸の底にはカマドウマがいて「王子に雨王としての立派な覚悟を見た」というと、手に持っていた雫を井戸の底に落としました。気が付くと王子とアカネは、井戸の上にいました。次の瞬間、井戸から大量の水が噴き出してきて、王子が水を剣で切ると、飛び散った雫が鳥の姿となって各地に散らばり雨を降らしました。
こうして雫切の儀式は無事成功し、この世界は救われました。役目を終えたアカネは、ヒポクラテスとピポに見送られチィと共に元の世界に帰ってきました。あちらの世界の3日が元の世界の3時間ほどで、アカネが家路につく時は夕方になっていました。
あちらの世界で過ごして前向きになれたアカネは、家で待っていた母に「すてきなプレゼントをありがとう」と言いました。
以上、映画「バースデー・ワンダーランド」のあらすじと結末でした。
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