ミラベルと魔法だらけの家の紹介:2021年アメリカ映画。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが贈る、通算60作目となる長編アニメーション作品です。本作は2017年公開の『モアナと伝説の海』以来4年ぶりとなるオリジナル・ミュージカル作品となり、魔法であふれる世界を舞台に、魔法一家でひとりだけ魔法が使えない主人公ミラベルの活躍を描きます。
監督:バイロン・ハワード、ジャレド・ブッシュ 声優:ステファニー・ベアトリス(ミラベル・マドリガル)、ノエミ・ジョセフィーナ・フローレス(幼少期のミラベル・マドリガル)、ジョン・レグイザモ(ブルーノ・マドリガル)、マリア・セシリア・ボテロ(アブエラ・アルマ・マドリガル)、ダイアン・ゲレロ(イサベラ・マドリガル)、ジェシカ・ダロウ(ルイーサ・マドリガル)、アンジー・セペダ(フリエッタ・マドリガル)、ウィルマー・バルデラマ(アグスティン・マドリガル)、カロリーナ・ガイタン(ペパ・マドリガル)、マウロ・カスティージョ(フェリックス・マドリガル)、アダッサ(ドロレス・マドリガル)レンジー・フェリズ、(カミロ・マドリガル)、ラヴィ・キャボット=コニャーズ(アントニオ・マドリガル)、マルーマ(マリアーノ)ほか
映画「ミラベルと魔法だらけの家」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミラベルと魔法だらけの家」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ミラベルと魔法だらけの家の予告編 動画
映画「ミラベルと魔法だらけの家」解説
この解説記事には映画「ミラベルと魔法だらけの家」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ミラベルと魔法だらけの家のネタバレあらすじ:起
南米コロンビアの奥地にある土地、エンカント。そこには魔法の力を宿し、意思を持った不思議な家「カシータ」が建っていました。このカシータに住む一族、マドリガル家は代々魔法使いの一族であり、家の者たちはそれぞれ個室を持って暮らしていました。
この物語の主人公であるミラベル・マドリガル(ノエミ・ジョセフィーナ・フローレス)がまだ5歳近くだった頃、一家の長である祖母アブエラ・アルマ(マリア・セシリア・ボテロ)はミラベルに自身がまだ若かった頃の思い出話を語っていました―――。
―――若き日のアルマは夫ペドロや生まれたばかりの三つ子と共に幸せな日々を過ごしていました。ところが、アルマ一家は故郷で迫害を受けて追われる身となり、ペドロは追っ手からアルマたちを庇って犠牲となりました。その時、ペドロが手にしていたロウソクに魔法の力が宿り、地面から山々がせり上がってアルマ一家と追っ手を遮る谷となりました。
ロウソクの火は決して消えることなく燃え続け、アルマ一家や一緒に逃げてきた仲間たちはこのエンカントの集落で新たな暮らしを始めました。やがて三つ子の少年ブルーノ、少女フリエッタ、少女ペパは5歳になり、“魔法のギフト(能力)”を授かる時が来ました。
三つ子はそれぞれカシータに個室を与えられ、その際にそのドアノブに触れて部屋に入ると自分の手にする魔法が何か判るのです。ブルーノは“未来を見る力”、フリエッタは“料理で人を癒す力”、ペパは”天気を操る力”を手に入れました。魔法のギフトを得たマドリガル家の者たちはその力をエンカントの人のために惜しみなく使ってきました。
時は流れ、フリエッタ(アンジー・セペダ)の娘(三女)として生まれたミラベルも5歳になりました。ミラベルにも個室が与えられ、魔法のギフトが授けられようとしていましたが―――。
ミラベルと魔法だらけの家のネタバレあらすじ:承
―――さらに時は流れ、ミラベル(ステファニー・ベアトリス)は15歳になりました。イザベラの姉二人、長姉・イサベラ(ダイアン・ゲレロ)は“花を咲かせる魔法”、次姉・ルイーサ(ジェシカ・ダロウ)は“怪力の魔法”を手に入れていました。
叔母ペパ(カロリーナ・ガイタン)の三人の子供でミラベルのいとこにあたる長女ドロレス(アダッサ)は“聴力の魔法”、長男カミロ(レンジー・フェリズ)は“姿を変える魔法”を授かっていましたが、まだ4歳の次男アントニオ(ラヴィ・キャボット=コニャーズ)はまだ魔法を授かってはいませんでした。
フリエッタの夫でミラベルたちの父アグスティン(ウィルマー・バルデラマ)、ペパの夫フェリックス(マウロ・カスティージョ)は二人とも婿養子であり、魔法は持っていません。そんな一家でただひとり、叔父のブルーノ(ジョン・レグイザモ)はいずこへと行方をくらませていました。
実はミラベルはなぜかアグスティンとフェリックス、アントニオを除く一家でただひとりだけ魔法を授かっていませんでした。ミラベルの5歳の誕生日、彼女は与えられた個室のドアノブに手を触れたのですが、なぜか扉は黒くくすんでしまい、ひとりだけ魔法を授けられなかったのです。
それ以来、ミラベルは表面上は明るく振る舞ってはいましたが、内心はひとりだけ魔法を得られなかったことを負い目に感じており、いつか自分にも魔法が授かる時を待ち望みながら暮らしていたのです。
この日はアントニオの5歳の誕生日です。エンカントの人々が見守るなか、魔法のギフトの儀式に臨んだアントニオは“動物と話をする力”を授かりました。エンカントの人々はアントニオを祝うパーティーを催しましたが、ミラベルはカシータの壁にひび割れが起こり、床も地割れが起こっているのを発見しました。
ミラベルは一族らにこのことを伝えようとしましたが、誰一人としてミラベルの忠告を聞き入れようとしませんでした。しかし、フリエッタだけはミラベルはブルーノのように道を外してしまわないかと心配していました。
その夜、ミラベルはこっそりとロウソクが置かれている部屋に行くと、そこではアルマがロウソクの火が消えそうになっているのを嘆いていました。ロウソクの火が消えるのはどうやらブルーノが予言していたことらしく、アルマは「奇跡が消えかけている。二度も家を失うわけにはいかない」と悩んでいました。
ミラベルはアルマがひとりでこの問題を抱えていたことに気付き、魔法の奇跡を救うために動き出しました。
ミラベルと魔法だらけの家のネタバレあらすじ:転
翌日。ミラベルはドロレスに昨日のパーティーで異変はなかったかと聞きに行き、彼女からルイーサの様子がおかしかったことを聞きだしました。ルイーサはミラベルの問いに対し、自分の能力である怪力が弱まりつつある自覚があり、力を失うことを極度に恐れていることを打ち明けました。
続いてミラベルは、異変を予言していたブルーノの部屋から手がかりを探すことにしました。ブルーノの部屋には緑に輝く欠片があり、それらの欠片を集めるとビジョンが見え、ミラベルの顔が映し出されました。ミラベルは一連の異変の原因が自分にあるのではないかと考えました。
その日の夕食。一家はイサベラの結婚話について語り合っていました。イサベラには集落の青年マリアーノ(マルーマ)との縁談が持ち上がっていたのです。ところが、アルマはミラベルがブルーノのビジョンを手にしたことに気付き、見せるように迫ってきました。
ミラベルはその場から逃げ出し、途中の通路で思わぬ人物と遭遇しました。その人物こそが長らく失踪していたブルーノ本人でした。
ブルーノは自らの未来を見る力でロウソクの火が消え、カシータが崩れ去る未来を見てしまったのです。その際にミラベルのビジョンを見てしまったブルーノは、ミラベルに悪影響が及ぶことを恐れて姿を隠していたのです。
ミラベルは未来を変える手がかりを求め、ブルーノにもう一度未来を見てくれるよう頼みました。ブルーノはアントニオの協力を得、アントニオの広い部屋でビジョンを見ました。そこには今にも崩れそうなカシータ、火が消えそうなロウソクの前でミラベルとイサベラがハグをしている光景が映し出されました。
ミラベルはかねてからイサベラとは折り合いが悪かったのですが、カシータを救いたい一心でイサベラの元に向かいました。口論になってしまったミラベルとイサベラでしたが、その際にミラベルはイサベラもまた人には言えぬ悩みを抱え込んでいることに気付きました。
周囲から優等生として期待されてきたイサベラでしたが、実はそのことこそがイサベラにとっては重圧となっていたのです。
マリアーノとの縁談も、イサベラは別にマリアーノのことが好きではなく、周囲の期待に応えるためにやむなく受け入れたことでした。イサベラは魔法が使えずとも自由気ままに生きているミラベルを羨ましく思っており、和解を果たしたミラベルとイサベラはハグを交わしました。
ミラベルと魔法だらけの家の結末
ところが、ミラベルはアルマから魔法が手に入れられなかったのは自分のせいだと責められてしまいました。その時、一度は収まっていたカシータの振動が再び酷くなり、ロウソクの火も消えそうになってしまいました。ミラベルは身を挺してロウソクを守ろうとしましたが、とうとうロウソクの火は消えてしまい、カシータも崩壊してしまいました。
自責の念に駆られたミラベルはその場から逃げ出し、ひとり川のほとりで涙にくれていました。そこにアルマが現れ、この川こそがかつて自分が魔法の奇跡を授かった場所であることを打ち明けました。
故郷を追われ、夫を失ったアルマは魔法の奇跡を失いたくないがために必死になってすがりついていたと語り、全ては自分のせいだと認めました。ミラベルはみんなで力を合わせて直そうと声をかけ、そこにブルーノも駆け付けました。アルマはブルーノとの再会を喜び合い、三人はカシータの跡地へ戻ることにしました。
カシータが失われたことでマドリガル家の一族は魔法の力を失っていました。カシータの跡地で佇むマドリガル家の人々のもとに、これまで魔法の力で助けられてきたエンカントの集落の人々が駆け付け、恩返しとして家を修理したいと買って出てくれました。
そしてエンカントの人々は力を合わせて新しい家を建てました。その際、マリアーノが好きだったのはイサベラではなく、ドロレスであることが明らかになりました。
新しい家が完成し、ミラベルは家族に促されるがままにドアノブを取り付けました。すると家にたちまち魔法の力が戻り、家はカシータになりました。マドリガル家の一族にも魔法の力が戻り、ミラベルたちは一家全員で記念写真を撮りました。
以上、映画「ミラベルと魔法だらけの家」のあらすじと結末でした。
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