エキストロの紹介：2019年日本映画。ワープステーション江戸を舞台に、映画やドラマで活躍するエキストラ達の様子をカメラが追うという内容の疑似ドキュメンタリー映画です。登場人物が全て実名で、途中までドキュメントかと思ってしまうほどですが、藤波辰爾が登場する辺りから様相は変わって来ます。賛否が真っ二つに分かれる作品です。
監督：村橋直樹 出演者：萩野谷幸三、山本耕史、斉藤由貴、寺脇康文、藤波辰爾、黒沢かずこ、加藤諒三、秋里歩、石井竜也、荒俣宏、ほか
映画「エキストロ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「エキストロ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「エキストロ」解説
この解説記事には映画「エキストロ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
エキストロのネタバレあらすじ：起
映画やドラマのエキストラに出る63歳の萩野谷幸三は、今日も撮影が行われるワープステーション江戸に向かっています。セリフはないものの、車の中で舌を滑らかにするため早口言葉をしゃべりながら到着します。
山本耕史主演の”江戸の爪”の撮影ですが、あごひげをはやしている萩野谷は、時代にそぐわないと農民の役が回わされます。不慣れな役に何度もNGを出し、最後には腹痛で現場を離れ結局出演はできませんでした。
萩野谷が所属するのは”エキストラ派遣団体ラーク”で、平尾会長は「うちはボランティアで、報酬もない。皆、仕事をもちながらやっている。俳優や女優に会いたくて登録する奴がいるが、記念写真なんか撮る奴は即刻除名にする」とキツい口調で語ります。
そのアークに所属していた森三中の黒沢に話を聞きます。黒沢は思い出を語りながら、昔の事を回想します。そして些細な事で平尾会長に叱られクビになったことを思い出すと、何故か怒り狂い「あいつ殺してやる」と暴れ出してしまいます。
エキストロのネタバレあらすじ：承
平尾会長から広報の女性・長峰を紹介されます。長峰の話す”オガモさま”という鳥の事が気になり、寺に話を聞きに行きます。住職は「この地域の伝説の鳥の怪獣だ」と絵を見せながら説明してくれます。
そんなオガモさまを題材にした怪獣映画”宇宙原始怪獣ガモゲドラ”が寺脇康文の主演で過去に撮影されたことを長峰から聞かされます。長峰は「エキストラながらセリフがあった」と懐かしみます。早速、寺脇康文に話を聞きますが「長峰さんは知らない、覚えていない」と言います。撮影されたフィルムを見ると、長峰が「ガモゲドラだ」と叫ぶシーンがあったものの、この作品はスタッフの不祥事が発覚し途中で撮影中止になっていました。
萩野谷に夢を聞きます。歯科技工士の萩野谷は「タワーリング・インフェルノのスティーブ・マックイーンのような役をやりたい、消防士だ」と楽しそうな顔で話します。ワープステーション江戸では今日も、江戸の爪の撮影が行われています。今日は山本とお菊が話をするシーンで、萩野谷と長峰は農民の夫婦役で藁をうちながら歌う役どころです。お菊の芝居がいまいちで、撮影はやり直しを繰り返し夕方まで続きます。
エキストロのネタバレあらすじ：転
萩野谷の息子にインタビューします。「父は自分が出ていない回の番組でも、毎回テレビを見ます。自分が出ているシーンは何度も見直します」と話します。ラークから派遣されたエキストラが、撮影中にピースポーズをとり、撮影関係者が怒鳴り込んできます。「CGを使った修正が必要で、その経費はみてもらう」と平尾会長に言って帰ります。
事務所でそのシーンを見ていたスタッフが、エキストラの中に、麻薬密売で指名手配中の刈部を見つけます。早速警察に通報すると、確認の為、捜査員二人をオトリ捜査でラークに送り込むと言います。
石垣と辻川の二人で、早速”ドラゴン侍”の撮影に派遣された二人でしたが、演技がヘタすぎて主演の藤波辰爾の怒りを買い、怒鳴り散らされます。結局撮影は中止になり、二人は”劇団・創造市場”で芝居の稽古をする羽目になります。しかしここでもダメ出しをされてしまいます。代表の天童の粘り強い教育のおかげで、二人は斉藤由貴による、茨城のアンコウ祭りのCM撮影に出ることになります。撮影中、隣にいた刈部に「刈部さん」と呼んだことから、偽名を使っていた刈部がバレたと思って逃げ出します。
エキストロの結末
大捕り物の末、刈部を捕まえたのは斉藤由貴でした。大きく報道され、ワイドショー番組までやってきます。斉藤由貴が刈部に腕ひしぎ逆十字固めをする様子を映したスタッフの映像に、見たことのない鳥が映っています。この鳥が伝説のオガモさまだと言うことになり、急にガモゲドラの続編の映画の撮影話が持ち上がります。
早速スタッフが寺脇康文に話を聞きに行きます。寺脇康文は「あんな作品出たくない」と言います。やがて”新・宇宙原始怪獣ガモゲドラ”の撮影が始まると、寺脇康文が主演で頑張っています。そして萩野谷は憧れだった消防士の役をもらいます。15年の時を経て長峰の出ます。「ガモゲドラだ」と叫ぶ長峰は、実はファンだった寺脇康文に抱き着きます。
そしてあちこちで火災が発生すると、萩野谷は嬉しそうに「火事だ！」と叫びながら鐘を鳴らします。見かねた監督から「カット、何笑ってんだ！」の声が入り、萩野谷は叱られますが、夢がかなった萩野谷の笑顔は消えませんでした。
以上、映画「エキストロ」のあらすじと結末でした。
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