ワイルド・スピード/ジェットブレイクの紹介:2020年アメリカ映画。全世界的な人気を誇るカーアクション映画『ワイルド・スピード』シリーズの第9作(スピンオフを除く)、シリーズ最終章となる三部作の第1弾です。本作は第3作『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006年)から第6作『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013年)までの4作のメガホンを執ったジャスティン・リンが監督に復帰。前作『ワイルド・スピード ICE BREAK』(2017年)の5年後が舞台となり、主人公ドミニク(ヴィン・ディーゼル)の弟(ジョン・シナ)が本作の敵として登場。『X3 TOKYO DRIFT』で死んだはずのハン(サン・カン)がまさかのカムバックを果たし、ドミニクとファミリーは新たな闘いに巻き込まれていきます。
監督:ジャスティン・リン プロデュース:ヴィン・ディーゼル、ジャスティン・リンほか 出演者:ヴィン・ディーゼル(ドミニク・トレット)、ミシェル・ロドリゲス(レティ・オルティス)、ジョーダナ・ブリュースター(ミア・トレット)、タイリース・ギブソン(ローマン・ピアース)、クリス・リュダクリス・ブリッジス(テズ・パーカー)、ナタリー・エマニュエル(ラムジー)、サン・カン(ハン・ルー)、ヘレン・ミレン(マグダレーン・ショウ)、マイケル・ルーカー(バディ)、カート・ラッセル(ミスター・ノーバディ)、ルーカス・ブラック(ショーン・ボズウェル)、バウ・ワウ(トゥインキー)、ジェイソン・トビン(アール)、シェー・ウィガム(マイケル・スタジアック捜査官)、カーディ・B(レイサ)、アンナ・サワイ(エル)、ジム・パラック(ケニー・リンダー)、マーティン・フォード(スー)、トゥエ・アーステッド・ラスムッセン(オットー)、ヴィニー・ベネット(若き日のドミニク・トレット)、フィン・コール(若き日のジェイコブ・トレット)、ドン・オマール(リコ・サントス)、オズナ(若き日のリコ・サントス)、J・D・パルド(ジャック・トレット)、ジェイソン・ステイサム(デッカード・ショウ)、シャーリーズ・セロン(サイファー)、ジョン・シナ(ジェイコブ・トレット)ほか
映画「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ワイルド・スピード/ジェットブレイクの予告編 動画
映画「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」解説
この解説記事には映画「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ワイルドスピード/ジェットブレイクのネタバレあらすじ:起
1989年。ジャック・トレット(J・D・パルド)は息子ドミニク(ヴィニー・ベネット)をピットクルーに従え、ストックカーレースのシーズン最終戦に挑んでいました。しかしレース終盤、ライバルのケニー・リンダー(ジム・パラック)がジェックの車に体当たりを仕掛け、ジャックの車はスピンして壁に激突し大破・爆破炎上。ジャックはドミニクの目の前で死亡してしまいました―――。
―――時は流れ、『ICE BREAK』での死闘から5年後の現在。ドミニク・トレット(ヴィン・ディーゼル)は妻のレティ(ミシェル・ロドリゲス)、『ICE BREAK』で死亡した元恋人エレナとの間に生まれた息子ブライアン(通称:リトルB)(アイザック・ホルテイン、イマニュエル・ホルテイン)と農場で穏やかな日々を過ごしていました。
そんなある日、ドミニクの農場を“ドミニク・ファミリー”のローマン・ピアース(タイリース・ギブソン)、テズ・パーカー(クリス・“リュダクリス”・ブリッジス)、ラムジー(ナタリー・エマニュエル)が訪れ、ミスター・ノーバディ(カート・ラッセル)から託された映像を見せてきました。
ミスター・ノーバディは“ある積荷”を密かに輸送していたところ、何者かに輸送機を襲撃され、中南米のモンテキントに墜落したというのです。どうやら襲撃にはかつてファミリーと敵対したサイバーテロリストのサイファー(シャーリーズ・セロン)が関与しているようです。ミスター・ノーバディはファミリーにだけこの情報を伝えてきたのであり、ローマンたちはモンテキントに乗り込むことを決意しており、レティもジャックの形見である十字架のネックレスをリトルBに託してローマンたちに同行することにしました。しかし、平和な暮らしを望むドミニクは今回の任務には乗り気ではなく、リトルBと共に残ることにしました。
その夜、リトルBを寝かしつけたドミニクは再度ミスター・ノーバディの映像に目を通しました。すると映像にはドミニク・ファミリーしか持っていないはずの十字架のネックレスが写り込んでおり、これを見たドミニクはレティたちと共にモンテキントに向かうことにしました。
ファミリーは輸送機が墜落した地点に向かいましたが、機内には誰もおらず、正体不明の謎の電子機器だけがありました。その時、モンテキントの軍隊が現れてファミリーに発砲、ファミリーは地雷地帯に逃げ込んでカーチェイスを繰り広げました。ところがドミニクの生き別れた弟ジェイコブ(ジョン・シナ)が突然現れ、電子機器を奪っていきました。ドミニクとレティはジェイコブの後を追いましたが、ジェイコブの車は断崖絶壁から大ジャンプし、どこからともなく飛来してきた戦闘機に回収されて飛び去っていきました。
ワイルドスピード/ジェットブレイクのネタバレあらすじ:承
何とか国境を突破してモンテキントから脱出したドミニクらファミリーはFBI捜査官のマイケル・スタジアック(シェー・ウィガム)に助けられて帰路につきました。ファミリーからジェイコブのことについて問われたドミニクは過去の出来事を語り始めました―――。
―――1989年。ジャックの死後、ジェイコブ(フィン・コール)は何の反省の態度も示さずトレット一家を挑発し続けるケニーに掴みかかろうとしましたが、ドミニクはジェイコブを制すとレンチでケニーを殴り倒しました。その後、ドミニクは逮捕され、刑務所に収監されました―――。
―――現在。ジェイコブは某国元首の息子で私設軍隊を率いるオットー(トゥエ・アーステッド・ラスムッセン)、そしてオットーを裏で操るサイファーと手を組んでいました。ジェイコブを回収した戦闘機はサイファーが遠隔操作で操っており、超強力な電磁石が装備されているのです。
ジェイコブがモンテキントで回収してきた電子機器は「アリエス」というもので、残りのパーツはスコットランド・エジンバラに保管されていました。サイファーは今こそドミニクに成り代わって表の世界に出るべきだとジェイコブをけしかけ、「アリエス」の残りのパーツを回収するよう命じました。
その頃、ドミニクらファミリーはカスピ海にある秘密基地に移動、そこでドミニクとジェイコブの妹ミア(ジョーダナ・ブリュースター)もファミリーに合流しました。ミアはドミニクがジェイコブを勘当してからも密かに彼と連絡を取り合っており、夫で今はファミリーを離れているブライアン・オコナーに子供たちとリトルBを預けると兄二人の因縁を終わらせるために駆け付けたのです。
「アリエス」は人工衛星を経由して全世界のあらゆるコンピューターや兵器を意のままに操ることのできるデバイスであり、起動するには“キー”が必要ですがその在処は未だに不明のままでした。ファミリーは情報を集めているうちに、『X3 TOKYO DRIFT』で死んだはずのかつてのファミリー一員、ハン・ルー(サン・カン)が実は生きているのではないかという情報を掴みました。レティとミアは真相を確かめるべく、ハンが最後に向かった日本・東京へ行くことにしました―――。
―――1989年。刑務所で陽気なリコ・サントス(オズナ)と相棒のレオ(セレド)と知り合ったドミニクは、レース直前にジェイコブがジャックの車に細工をしていたことを思い出しました。やがて出所したドミニクは地元ストリートレースで名を轟かせていたジェイコブと再会、ジャックの死の責任について問い質すとレースで勝負をつけようと持ちかけました。負けた方が街を追放されるこのレースでドミニクはジェイコブに勝利し、ジェイコブは街を去っていきました―――。
―――現在。ドミニクはジャックのピットクルーだったバディ(マイケル・ルーカー)の元を訪れ、ジェイコブがロンドンにいるとの情報を得ました。一方、東京に着いたレティとミアはハンの行方を探し始めました。
ローマンとテズはドイツ・ケルンへ向かい、ハンの仲間だったショーン・ボズウェル(ルーカス・ブラック、『X3 TOKYO DRIFT』の主人公)、アール(ジェイソン・トビン)、トゥインキー(バウ・ワウ)の元を訪れました。ショーンらはロケットエンジンカーを開発していました。
ロンドンに飛んだドミニクはショウ三兄妹の母であるマグダレーン・ショウ(ヘレン・ミレン)に接触、彼女の協力を得てオットー主催のパーティーに乗り込みました。ドミニクはそこでジェイコブと対峙、一触即発となりましたが、オットーの通報で駆け付けたインターポールに連行されてしまいました。しかし、実はインターポールに扮していたのはドミニクがドミニカ共和国でガソリン強盗をしていた時の仲間カーラの妹であるレイサ(カーディ・B)とその仲間たちであり、ジェイコブの指紋もしっかりと採取していました。
ワイルドスピード/ジェットブレイクのネタバレあらすじ:転
東京のレティとミアはハンの潜伏先で、彼が匿っている女性エル(アンナ・サワイ)と対面しました。エルは何者かに命を狙われていましたが、持ち前の格闘術を駆使し、レティやミアと連携して刺客たちと戦いました。そんな彼女たちのピンチを救ったのは、実は密かに生き延びていたハンでした。
ドミニク、ローマン、テズ、ラムジーはエジンバラで合流し、ジェイコブの指紋を使った生体認証を使って一味の行方を探ろうとしました。ところが、ジェイコブはファミリーの裏を掻き、超強力な電磁石を使ってラムジーのパソコンや「アリエス」パーツ保管場所のセキュリティに妨害を仕掛けてきました。ローマンとテズは電磁石を積んだトラックを発見しましたが、オットーの部下たちに捕まってしまいました。
ラムジーはオットーの姿を見つけて尾行、その途中で電磁石のトラックを見つけました。運転免許を持っていないラムジーでしたが、ドミニクの指示によりトラックを運転させられました。ラムジーは慣れない運転ながらもオットーを追い、トラックの中のローマンとテズもオットーの部下たちを叩きのめしりました。
ドミニクは「アリエス」を奪って逃走中のジェイコブを発見し、格闘戦にもつれ込みました。ラムジーはジェイコブを拾おうとしたオットーを阻止し、ジェイコブは車を奪って逃げようとしましたが、ラムジーは電磁石を使って車ごと捕らえることに成功しました。オットーは私設軍隊を率いてジェイコブ奪還に動きましたが、サイファーはオットーを見下していました。
ファミリーはカスピ海の秘密基地に戻り、ジェイコブは幽閉されました。ラムジーとテズは奪った電磁石のテストを開始しました。そこにレティとミアがハンとエルを連れて合流し、ハンはファミリーへの復帰を果たしました。
ハンは自分が死を偽装していた経緯を語り始めました。恋人だったジゼル・ヤシャール(ガル・ガドット(回想))を亡くした(『EURO MISSION』参照)ハンは目的を見失い無気力な日々を過ごしていましたが、彼女と一緒に行くことを望んでいた東京で新たな生活を始めました。
そんな時、当時CIAのエージェントだったミスター・ノーバディがハンに接触、とある科学者夫妻が開発した「アリエス」を盗み出すよう依頼してきたのです。ところが、科学者夫妻は何者かに暗殺され、ハンは夫妻の一人娘であるエルを保護したのです。実はエルのDNAこそが「アリエス」を起動させるためのキーだったのです。
その後、ハンがデッカード・ショウに命を狙われていることを知ったノーバディは一芝居を打ち、あたかもハンが車と共に爆死したように見せかけたのです。(『X3 TOKYO DRIFT』『EURO MISSION』参照)こうしてハンは表向きには死を装い、裏でエルに生きるための術を教えながら潜伏生活を送っていたのです。
ハンが語り終えたその時、秘密基地にオットーの軍団が乗り込んできました。オットーはジェイコブを救出し、「アリエス」とエルの身柄を確保して連行していきました。去り際、ジェイコブはドミニクに、ドミニクとミアでさえも知らなかった父ジャックの死の真相について語り始めました。実はジャックは生前多額の借金を抱えており、八百長を持ちかけられていたのです。そこでジャックはジェイコブに車の細工を依頼したのです。事実を知ったドミニクは必ずジェイコブを止めると宣言しました。
ファミリーは一瞬の隙を突いて秘密基地から逃げ出し、ドミニクは一人基地に残ってオットー軍団と戦いましたが、基地は崩壊し、ドミニクはカスピ海の底へと投げ出されました。薄れゆく意識のなか、ドミニクは自らの過去を振り返りました。人知れず借金を抱えながらも誰よりも“ファミリー”を愛していた父。ドミニクに細工を頼めば絶対に反対するだろうと考え、ジェイコブに細工を頼んだ父。自分とのレースに敗れた時のジェイコブの無念の表情…。
ワイルドスピード/ジェットブレイクの結末
…ドミニクはレティに助けられ、一命を取り留めました。ファミリーは作戦会議を開き、オットーが打ち上げるであろう「アリエス」の核となる人工衛星を止める方法を模索しました。その結果、ファミリーはショーンらが開発しているロケットエンジンカーを使うことを思いつきました。
オットーは「アリエス」を完成させ、東欧ジョージアの首都トビリシ近郊で人工衛星を打ち上げました。一方、ローマンとテズは宇宙服を着込み、ロケットエンジンカーに乗り込みました。ロケットエンジンカーはショーンらの操縦する輸送機の上に乗せられて上空に運ばれ、宇宙へ向けて発射されました。
オットー一味は「アリエス」本体とエルを装甲トラックに乗せて移動を開始しました。一味は衛星が軌道に乗り次第「アリエス」を起動させ、全世界の兵器を手中に収める計画を立てていました。ドミニク、レティ、ラムジー、ハン、ミアは電磁石を持って装甲トラックを追い、一味とカーチェイスを繰り広げました。ハンとミアはエルの乗る装甲車に乗り込み、彼女を助け出しました。
異変に気付いたジェイコブはファミリーに立ちはだかろうとしましたが、オットーとサイファーは既にジェイコブを用済みとして見限っていました。ジェイコブはトラックの上でオットーの部下に襲われ、格闘の末に放り出されましたが、ドミニクとミアの連携プレイで救出されました。ジェイコブはミアに逃げるよう促され、ドミニクたちは電磁石でトラックを止めようとしましたがなかなか止まりません。その時、逃げたはずのジェイコブがドミニクたちに加勢し、ドミニクとジェイコブは連携プレイでトラックを横転させることに成功しました。
一方、宇宙のローマンとテズは電磁石で衛星を止めようとしましたが、電源がダウンしてしまいました。そこでローマンとテズはロケットエンジンを起動し、直接衛星に体当たりして破壊することに成功しました。
サイファーは戦闘機を駆ってドミニクたちに襲い掛かりましたが、誤ってオットーを爆殺してしまいました。ドミニクの機転により戦闘機は撃墜され、遠隔操作していたサイファーはいずこへと去っていきました。
ジェイコブはドミニクやミアと和解を果たしました。ドミニクは警察に追われる身となったジェイコブに自らの愛車を与え、逃亡を手助けしました。ローマンとテズは宇宙ステーションに助けられました。
ドミニクはリトルBを連れ、ジャックの最期の地であるレース場跡に行きました。ドミニクはリトルBに、人生に必要なことの全てはここで学んだと語りました。
ロサンゼルス。ドミニクは再建中の実家にファミリーを集結させ、バーベキューを開きました。ショーン、アール、トゥインキーも招かれ、ハンとの再会を喜び合いました。リコ(ドン・オマール)はミアからラムジーを紹介され、リオは今レストランを開いていると語りました。ドミニクがリトルBと共に恵みを捧げようとしている時、ブライアンの車が遅れて到着しました。
『スーパーコンボ』での激闘を終えたデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)はとある場所で黙々とサンドバックに打ち込んでいました。デッカードはとある男をサンドバックに閉じ込めており、あるデータの在り処を吐かせようとしていたのです。その時、来客に気付いたデッカードはドアを開けると、そこに立っていたのは自分が殺したはずのハンでした。デッカードは思わず驚きました。
以上、映画「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」のあらすじと結末でした。
映画ワイルドスピードシリーズのあらすじとネタバレ
1.ワイルド・スピード
2.ワイルド・スピードX2
3.ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT
4.ワイルド・スピード MAX
5.ワイルド・スピード MEGA MAX
6.ワイルド・スピード EURO MISSION
7.ワイルド・スピード SKY MISSION
8.ワイルド・スピード ICE BREAK
Spin Off.ワイルド・スピード/スーパーコンボ
9.ワイルド・スピード/ジェットブレイク
10.ワイルド・スピード/ファイヤーブースト
この映画の感想を投稿する