群青色の、とおり道の紹介:2014年日本映画。真山佳幸は、勘当同然で東京に出てミュージシャンの夢を追いかけています。突然、父親からの電話で10年ぶりに群馬県に帰郷します。佳幸を迎えてくれたのは、生まれ育った群馬の風景と、変わらない同級生たち。改めて自分を支えてくれた家族のことを思い、もう一度自分の人生に向き合います。しかし10年前の歌はまだ完成していませんでした。
監督:佐々部清 出演者:桐山漣(真山佳幸)、升毅(真山年男)、杉野希妃(倉田唯香)、安田聖愛(真山幸恵)、伊嵜充則(小林徹)、松浦慎一郎(今井信介)、ほか
映画「群青色の、とおり道」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「群青色の、とおり道」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「群青色の、とおり道」の予告編 動画
映画「群青色の、とおり道」解説
この解説記事には映画「群青色の、とおり道」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「群青色の、とおり道」のネタバレあらすじ:起
真山佳幸は、ミュージシャンを夢見て、勘当同然で東京に出て行った。しかし突然父・年男からの電話で10年ぶりに群馬に帰郷します。群馬の風景は幼い頃とあまり変わり無く佳幸を迎えてくれました。電車を降りて迎えに出たのは、明るい母・明子でした。明子は突然の帰郷の理由は知りませんでした。実家は、真山製作所といい、金属加工の工場です。年男は以前の頑固さが薄れたように感じます。年男は、家族に明日から念のため入院すると話します。明子と幸恵は、突然なので驚きます。佳幸は年男から胃癌だと知らされていたので帰ってきたのです。妹の幸恵は帰郷してきた佳幸に冷たい素振りです。佳幸が幸恵に大学は行っといたら?と軽い口調で言ったことに反撥して、お金の状態も知らない残されたものの苦労をぶちまけました。佳幸はその言葉に何も反論出来ませんでした。年男は夜に何かを作っていますが、うまく出来ない様子です。それを佳幸は見ていました。佳幸のミュージシャンとしての仕事はまだ芽が出ていません。友人たちが帰郷の祝いをしてくれた時も、仕事の話は出来ませんでした。小学校に頼まれた商品を持っていくと、幼馴染の唯香が学校の先生をしていました。唯香とは高校生の時に交際していたのです。音楽の先生をしていました。
「群青色の、とおり道」のネタバレあらすじ:承
年男がやっと家族に胃癌のことを告げ、5日後に手術を受けると話しました。明子は驚きますが、明るく励まします。家に母方の祖母・まるこ(上月左知子)がやってきて自分の慰霊写真を撮ったと話します。その方が長生きできると言い、ねぶた祭が一番の楽しみだと笑います。佳幸のギターに合わせて、楽しそうに牧場の朝を歌います。唯香は小学校で合唱の曲を佳幸に頼みますが断られます。佳幸は思った曲が出来ず苦悩していました。唯香が一人、ピアノで曲を弾くと途中でやめてしまいます。それを聞いていた生徒が続きは?と聞くと、この後は知らないのと答えます。佳幸が10年前に作った未完成の曲でした。佳幸は年男から頼まれてねぶた祭の行事と墓参りを頼まれます。家に明子がいないのでお墓に探しに行くと、涙を流して拝む明子を見つけました。明るくしている母とは別人のように泣きじゃくり祈る母でした。佳幸は曲作りに専念し、工場で何かを製作しています。佳幸は唯香に頼まれた合唱曲を作って渡します。唯香に自分が東京に行く時に何故送りに来てくれなかったのかを聞きますが唯香は答えません。
「群青色の、とおり道」のネタバレあらすじ:転
今日は年男の手術の日です。家に佳幸と幸恵が居る時に、電話があり、おばあちゃんが亡くなったと知らされます。二人は悲しみを堪えて、手術が終わるまで明子には黙っていることにしました。年男の手術は無事成功しました。明子は年男が気がつくまで、ベッドに寄り添います。同級生との飲み会でみんなが残って仕事をしろと勧めていると、おばあちゃんの死を悲しみ涙する佳幸を唯香がかばいます。ねぶた祭りの打ち合わせの時に、佳幸に、曲を使ってくれそうだから東京に戻るようにとメールがありました。佳幸は喜びます。同級生にねぶた祭に出れないことを詫びます。ねぶた祭の日、佳幸は同級生のバンザイで見送られて、電車に乗り込みました。電車の中でギターケースに貼った真山製作所のシールを見つめ、何かを決心します。
「群青色の、とおり道」の結末
ねぶた祭りの真っ最中に、唯香の名を呼ぶ佳幸がいました。唯香を見つけ、佳幸は屋台を担ぎます。唯香の父・倉田大樹(井上順)がぎっくり腰になり、佳幸が変わりに歌を歌います。曲名は「電車の窓から」あの未完成だった曲です。ギターの音が静かに響き、佳幸の歌声と歌詞が哀愁を感じ会場はシーンとなります。歌を聞きながら、唯香は佳幸が東京に行く時に、電柱の影から見送ったことを思い出します。二人きりになった佳幸と唯香はキスをします。工場で佳幸は何かを組み立てています。退院の日、病室で年男と佳幸が将棋をします。子供の頃は一度も勝てませんでしたが、年男がまいったと言います。佳幸は、将棋版を回転させて、持ち駒を換えて勝負を続けます。佳幸が子供の頃に年男からあきらめるなと同じことをされたのです。年男は嬉しそうに笑い、感極まります。みんなで帰宅して、年男が工場に入ると佳幸は小さな箱を渡します。それは牧場の朝のオルゴールでした。ねじを巻き、音を聞きながら年男と明き子は感激の涙を流します。年男が夜に作ろうとしていたのは、このオルゴールだったのです。その様子を見て、唯香と佳幸も涙します。河川敷を楽しそうに歩く佳幸と唯香、二人の進む先には青空が広がっています。
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