光の紹介：2017年日本映画。三浦しをんの同名小説を、これまで同氏の作品「まほろ駅前」シリーズの映画化を手掛けてきた大森立嗣監督が映像化したサスペンス作品です。25年前に故郷の島を大災害で失った3人の男女が、同じく25年前に起こった殺人事件の余波、そして愛欲の渦に巻き込まれていきます。
監督：大森立嗣 出演者：井浦新（黒川信之）、橋本マナミ（黒川南海子）、長谷川京子（篠浦未喜／中井美花）、瑛太（黒川輔）、南果歩（小野）、平田満（洋一）ほか
映画「光（大森立嗣監督）」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「光（大森立嗣監督）」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
光の予告編 動画
映画「光（大森立嗣監督）」解説
この解説記事には映画「光（大森立嗣監督）」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
光のネタバレあらすじ：起
25年前。東京の離島、美浜島。当時中学生だった黒川信之（福崎那由他）は同級生の中井美花（紅甘）と交際しており、既に体の関係を持つまでに至っていました。ある日、信之は美花の実家の民宿を訪れると、そこには見知らぬ男が美花の上に覆いかぶさっていました。男は美花に誘われたのだと言い訳をしましたが、美花から「殺して」と言われた信之は衝動的に男に殴りかかって殺してしまいました。その一部始終を、信之を兄貴分と慕う小学生・黒川輔（たすく）（岡田篤哉）が目撃しており、密かにその光景をカメラに収めていました。それから間もなく、美浜島を未曽有の大津波が襲い、情け容赦なく大多数の島民の命を飲み込んでいきました…。
光のネタバレあらすじ：承
現代。大災害を生き残った信之（井浦新）は地方公務員になっており、妻・南海子（橋本マナミ）や一人娘の椿（早坂ひらら）と団地で暮らしていました。良き父・良き夫と思われていた信之でしたが、団地の閉塞感や育児に疲れていた南海子は密かにある男と淫らな不倫関係に陥っていました。ある日、信之の元に輔（瑛太）が現れました。輔はどこか不穏な感じを醸し出しており、すっかり人が変わってしまったかのようでした。実は南海子の不倫相手とは輔のことであり、信之は既に二人の関係を知っていました。しかし、あの日から心に深い闇を抱えていた信之は、あえて感情を表に出すことはしませんでした。そんなある日、輔の元に、幼少期から虐待を繰り返し続けてきた父・洋一（平田満）が現れ、輔に暴力を振るうと共に島の生き残りから聞き付けた信之と美花の罪をネタに二人をゆするよう強要しました。
光のネタバレあらすじ：転
時を同じくして、美花（長谷川京子）は全ての過去を隠して“篠浦未喜”という芸名を名乗り、華やかな芸能界で売れっ子女優として活動していました。美花もまた心に深い闇を抱えており、篠浦未喜こそが美花であることを知った輔は25年前の写真をネタに彼女を脅し、美花は信之に助けを求めたことから二人の心は大きく揺れ動きました。輔が今でも変わらず洋一から虐待されていることを知った信之は、輔に「脅迫の材料すべてを差し出せば、俺が洋一を殺す」と取り引きを持ちかけました。信之は輔の住むボロアパートの床下に大きな穴を掘り、取り引きに応じた輔は信之の指示通りに洋一の飲む酒に薬を混ぜたところ洋一は死んでしまいました。信之の堀った穴は洋一を埋めるためのものでしたが、洋一の死は元々大酒飲みだったことから自然死として扱われました。
光の結末
信之は輔から脅迫の材料を回収すると、輔を自分の堀った穴へと誘いました。信之が自分のためにここまでしてくれたことを感謝する輔に、信之は非常にもスコップで殴りつけて殺害しました。それからというもの、信之は家庭には戻らずに美花と愛欲に溺れる日々を過ごしていましたが、美花は自分を追い詰める相手が輔から信之に変わっただけだとして信之を拒むようになっていきました。一方、夫の帰りを待ち続ける南海子の元に郵便が届きました。差出人は何と輔であり、その中身は25年前に信之と美花が犯した罪の証拠の写真、信之と美花との関係、そしてこの郵便が届く頃には自分は生きていないだろうと記された手紙が入っていました。この事を知らない信之は久しぶりに南海子と椿の待つ団地に戻り、南海子の表情から何が起こったのかを感じ取りました…。
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