検察側の罪人の紹介:2018年日本映画。新米検事の沖野(二宮和也)は検察庁に入庁してから5年目、尊敬していたエリート検事 最上(木村拓哉)の部下となり、老夫婦殺害事件を担当し、そこで何人かの容疑者が出てくる。その中で最上は松倉が犯人だというストーリーを展開させる。沖野は最上からアドバイスを受けながら松倉が犯人として追い込んでいこうとするが証拠もアリバイもなく自白も取れない。最上が松倉が犯人だというのはおかしいのでは?と思うようになる。最上はなぜそこまで松倉にこだわるのかがわからなくなる。だんだんと最上と松倉の接点が見えてくるのだが、予想外の展開になって行く。
監督:原田眞人 出演:木村拓哉(最上毅)、二宮和也(沖野啓一郎)、吉高由里子(橘沙穂)、平岳大(丹野和樹)、大倉孝二(弓岡嗣郎)、八嶋智人(小田島誠司)、酒向芳(松倉重生)、芦名星(運び屋の女)、山崎紘菜(最上奈々子)、松重豊(諏訪部利成)、山崎努(白川雄馬)、ほか
映画「検察側の罪人」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「検察側の罪人」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
検察側の罪人の予告編 動画
映画「検察側の罪人」解説
この解説記事には映画「検察側の罪人」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「検察側の罪人」のネタバレあらすじ 1
新任の沖野啓一郎(二宮和也)は研修時に最上毅(木村拓哉)の講義を聞く。最上はこれからの検事のあり方を解いていく。沖野はその話を聞いてとても感銘を受けた。
それから5年、研修も終わり、沖野は東京地方検察庁刑事部に配属され、最上と同じ部署に配属される。そこでは、老夫婦殺害事件の担当となった。沖野には橘沙穂(吉高由里子)、最上には長浜という事務官がつき、常に一緒に立ち会いをしていた。金庫から老夫婦に借金をしていた容疑者の借用書が出てきた。そこで容疑者が絞られてきたのだが、中でも怪しいと最上が思うのが松倉重生(酒向芳)だった。しかし、松倉は容疑を認めず、また、メールと電話のやり取りしかしておらず、家には行っていないと言うので、なかなか逮捕することができなかった。ところが、「家に行ったが留守だった」と証言が変わり、やっぱり犯人なのでは?ということになり、別件で逮捕して取り調べをすることになった。
「検察側の罪人」のネタバレあらすじ 2
最上は松倉が犯人だと決めつけてどんどん捜査に踏み切った。そして23年前の少年の頃に犯した事件の資料を取り寄せる。また、家宅捜索をしたが、そこで松倉のアリバイがシロになるレシートを見つけた。しかし、それをポケットに入れ証拠を隠滅した。他にも証拠になりそうなものを誰にもわからないように処分した。最上は主任を沖野にして、さらに松倉を追い詰めていった。23年前の大学生の頃、寮で世話になった夫婦の中学生の娘 由季さんが卒業後に松倉に殺されていたにもかかわらず、少年だったことと時効があったことで犯人が特定されず、また、非公開になり決定的な証拠もなく、うやむやにされていたことに対して憤りを感じていた。また、松倉は自身の兄も殺して二人の殺人犯にもかかわらず十分な証拠がなく、うやむやにされていた。最上は執拗に沖野にもっと追い込むように仕向けていった。取り調べが徐々にきつくなり松倉も追い詰められて行き、とうとう少年の頃に自分の兄と女子中学生を殺害したことを認めた。しかし、老夫婦に関しては自供も証拠もなかった。
「検察側の罪人」のネタバレあらすじ 3
捜査に手間取っていた矢先、居酒屋で弓岡(大倉孝二)が自慢話のように殺人を匂わすような話を吹聴しているという情報が入ってきた。老夫婦の借用書はなかったのだが、競馬仲間だったようでした。そんな頃、大学時代の親友丹野(平岳大)の自殺をニュースで知ります。丹野は結婚は出世のためと言って、最上のバツイチ・子持ち女性との結婚を反対したり、同じ寮でいたので殺された由季さんの殺害を松倉が認めたことを話したり、結婚してからは政治の汚職や収賄についても話して、いつも正義について話していたのでショックを受けます。そして、松倉が人を二人も殺しているにも関わらず、裁かれもしない、少年法や時効によって知られることもなく、のうのうと生きていることに対して最上は憤りを感じます。最上は弓岡を探すと、普段通りにホテルで仕事をしていました。そこで最上は警察からかくまって身の安全と生活に困らないだけのお金を月々渡すことを約束して犯行の手口を聞き、凶器の包丁を受け取った。それから、最上は諏訪部(松重豊)の店に行きマカロフを購入した。最上は弓岡を車に乗せ、山中湖の別荘へ行った。そこで最上はマカロフで弓岡を殺し、そして穴に埋めた。最上は松倉の指紋のついた包丁を洗い、競馬新聞で包み川辺に捨てた。そして市民を装い、包丁を見つけたことを警察に通報した。その翌日には、なに食わぬ顔をして職場に行った。警察では通報を受けて凶器を発見、松倉は再逮捕された。
「検察側の罪人」のネタバレあらすじ 4
しかし、沖野は松倉が犯人だとすると、洗った包丁をわざわざ競馬新聞に包むだろうか?とか、考えれば考えるほど不審に思った。それを最上に言うと、沖野は疲れていると言われ担当から外された。悔しくて沙穂に聞いてもらう。そしてもしかしたら冤罪ではないかと思う。そして翌日には辞職願を最上に渡して、自分の気持ちを伝えて去っていく。その後、沙穂ももしかしたら無罪ではと思い退職する。そして、二人は意気投合して恋人になる。それから、二人で免罪を明らかにするために動き出す。沖野は退職して松倉の無罪を国選弁護人の小田島(八嶋智人)に訴える。内部告発になるのでは?と言われ、辞めたことを伝えると冤罪事件で有名な白川雄馬弁護士(山崎努)を紹介される。白川弁護士はマスコミを通して松倉のためにパーティーを開いたり、お金を渡したりしていた。また、更正したのでいいのてはないか、と。そして検察では無謀な捜査が行われて大変だったことを訴え、松倉は兄や女子中学生を殺害したことはなかった、自分は無罪だと言っていた。
「検察側の罪人」の結末
山中湖の別荘で弓岡の死体が発見される。沖野は内部の犯行ではないかと沙穂に言われる。沖野は弓岡が行方不明になった二日間のアリバイが最上にないことがわかり、最上と丹野が同じ寮にいたことを知る。その二日間の翌日には「沖野は疲れている。」と最上に言われて捜査を外された日でもあった。そしてその二日間は沖野と沙穂が最上を尾行していたが途中で見失った日でもあった。沖野は最上のいる別荘へ行き、真相を確かめ、自ら最上の弁護人を申し出る。そこで沖野は自分の思っていた正義がだんだんとわからなくなり別荘を飛び出して絶叫してしまうのだった。
以上、映画「検察側の罪人」のあらすじと結末でした。
「検察側の罪人」感想・レビュー
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この映画を見て、わからない部分もあったので原作を読んだらしっくりくる部分があり、
再度映画を見たくなった。木村拓哉は最上検事の役にぴったりだと思う。
年相応の役をこなしていた。それにしても松倉役の役者さんは印象的だった。 -
木村拓哉の演技力に脱帽です。今までHERO役を演じることが多かったのに、今回の役は目から鱗が落ちるようでした。こんな役も出来るとは流石木村拓哉です。ただ、原作は読んでいないのですが、もっと続きが見たくなるような作品でしたし、映画の前の話も気になるような、そんな本当は長いストーリーのおいしい部分だけを切った印象をぬぐえません。続きは出るのかなあ。
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HEROシリーズとは全く違う所をキムタクは見せたかったかな?そしたら一皮剥けたことになるしね♡ラストのニノの絶叫、何だったんだろうな・・・。
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これまでは「HERO」などに代表されるように正義の役の多かった木村拓哉ですが、この映画では検察官がやってはならない完全犯罪で殺人を行っているところに背筋が寒くなる思いでした。
内容的に全体的に難解で重苦しい映画でした。 -
期待せずに観ましたが、二宮が松倉を責め立てるシーンは、素直に良かったです。
木村拓哉も二宮和也も悪くはないお芝居でした。あらすじ1 「メールと電話のやり取りしおらず」になっています。
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結局人殺しをするならば、弓岡ではなく、松倉を拷問の挙句、殺せばよいところかと。ただ、これは原作はミステリー小説なので、謎解き要素を持たせるには、この流れになるかと(映画では謎解き要素がかなり省かれているように思えます)。
職権乱用しすぎで、それについて共感できない部分もありますが、その理由として、原作の最上の役の人物が作り切れていないかと。
原作は、細かく役の生い立ちが書かれているかと思いますが、映画では尺の関係上、その大部分が省かれます。
なので、要所要所に若いころの最上と久住由季のシーンが入るくらいです。
第一印象は専門用語が多く、早口で話すので
ストーリーに入り込むのに少し時間がかかった。
話の内容をつかめばあっという間の2時間。木村拓哉も良かったが
特に二宮和也が松倉を責め立てるシーンは鳥肌が立った。
彼の演技も映画の中での見どころの一つだと感じた。