きょうのキラ君の紹介:2017年日本映画。みきもと凜の原作漫画「きょうのキラ君」を実写映画化。学校の女子にモテモテの吉良ゆいじに恋をしたヒロイン、岡村ニノンが、他人とうまく付き合うのが苦手にもかかわらず、ある秘密を持っているキラ君を笑顔にするため奔走する様子が描かれるラブストーリー。どうか2人の恋が終わらないで!と願わずにはいられない。
監督:川村恭祐 出演者:中川大志(吉良ゆいじ/キラ)、飯豊まりえ(岡村二ノン)、葉山奨之(矢部和弘)、平佑奈(矢作澪)、安田顕(二ノンの父)、三浦理恵子(二ノンの母)、岡田浩暉(キラの父)
映画「きょうのキラ君」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「きょうのキラ君」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
きょうのキラ君の予告編 動画
映画「きょうのキラ君」解説
この解説記事には映画「きょうのキラ君」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
きょうのキラ君のネタバレあらすじ:起
冒頭にて、前髪で目を隠した女の子が学校内を走っていきます。彼女の名前は岡村二ノン(飯豊まりえ)。文鳥を愛する手先が器用な女の子ですが、クラスでは「変わり者」扱いで浮いていました。
ある日、学校でクラスの男の子とぶつかって「死ね」と意地悪な物の言い方をされて怖気づいてしまいます。そんな二ノンをかばうように、男の子を殴ったのがクラス一の人気者で容姿端麗な男の子、吉良ゆいじ「通称キラ君」(中川大志)でした。キラに助けてもらったお礼を言いに二ノンは屋上へ走って向かいましたが、彼女はコミュニケーションが苦手で、人と目線を合わせる事に恐怖を感じてしまうところがあり、うまく言葉にできません。
キラの事が少しずつ気になっている自身に気づいた二ノン。彼の後をつけて満開の桜が見える公園へ向かいます。そこで二ノンは彼が弱っている小鳥を励ましながら空へ放たせる姿を目にします。それはクラスメイトには知られていないキラの優しい一面でもありました。
キラは鳥を空に放たせてから「死にたくない」「生きたい」という言葉を口にして号泣します。キラに何かを感じ取った二ノンは唐突に彼に告白をしました。その日から二人は少しずつ距離を縮めていきます。
きょうのキラ君のネタバレあらすじ:承
二ノンは手先が器用で鳥の編みぐるみを簡単に作ることができます。また、家では「先生」と名付けたオカメインコが唯一の友達でした。二ノンが動物好きであると気付いたキラは、彼女を動物園に誘って出かけることにしました。二ノンは鳥にとどまらず動物の事になると並外れて知識豊富で、明るく生き生きと話せるところがありました。
キラはそんな「オタク」タイプの二ノンの個性をすんなりと受け入れ、彼女の笑っている顔を見て自然と笑みがこぼれます。二ノンとキラは次第にお互いが好きである事に気づいていました。そんな矢先、偶然2人で歩いていると、歩道橋で自転車に乗ったキラの知り合いの他校の少女、澪(平佑奈)に出会います。澪は嫉妬深く、キラと同じ病院に入院していた幼馴染でした。
そんな矢先、キラの誕生日を知らなかった二ノンは、サプライズ企画として一人で招待状から会場まで仕切り、手作りのケーキを作ると、誕生日の招待状をクラスメイトに教室で渡しました。二ノンが一生懸命ケーキを作る姿を両親は温かく見守ります。二ノンはいじめられっ子で友達ができにくい性格だったので、両親は目を輝かせてパーティの準備をする彼女にほっとしていました。一方で両親は隣家に住むキラの事を知っていて、彼が心臓の病気で余命1年と宣告されている事を二ノンがいないところで話し合っていました。
パーティ当日。二ノンのサプライズは成功しますが、澪からキラが糖分が病気のために摂取出来ない体である事を知らされます。そして、キラは偶然出会った買い物帰りの二ノンの母(三浦理恵子)から、二ノンの誕生日が今日である事や、友達が出来にくかった娘と仲良くしてほしいと伝えられ、いなくなった二ノンを探しにいきます。二ノンはケーキをゴミ箱に捨てようとしますが、それをキラは止めます。
そして今まで荒れくれていて、何も興味が持てず、突然渋谷の道端で発作が起きて余命1年かもしれないと医師から告げられた過去や、二ノンと出逢えたからこそ生きたいと思う様になったと話し、涙します。そして、病気の自分を少しでも強くみせる為に、背中に入れたタトゥーを二ノンに見せました。2人は抱き合い、一緒にいる事を約束します。
きょうのキラ君のネタバレあらすじ:転
二ノンとキラ、澪と矢部(葉山奨之)で出かける事になりました。そこで澪は二ノンへの当てつけのように、キラと入院していた時に撮影した彼の半裸の写メを二ノンに見せて動揺させます。二ノンの後を追いかけたキラは、自分も女の子とは色々やんちゃしていた時期はあったが、今は二ノンが大切だと伝えます。
追いかけた澪と矢部が到着してから突如、キラは発作を起こして病院へ運ばれました。澪は二ノンに「逃げるなら今だよ」と言い放ちます。「彼の病気の発作は日常である。それでもキラと恋人として付き合う覚悟は出来ているのか」を尋ねます。また、自分もキラのように発作を起こした時、死ぬかもしれないと恐怖を抱いたこともあったと話します。二ノンは「キラが死と隣り合わせの現実にいる事を忘れていた、逃げようとした事もあったけれど彼から逃げずに向き合う」と澪に伝えました。
やがて月日が経ち、少し元気になったキラとクリスマスを迎えた二ノン。お互いにプレゼントを渡し合ってから、その流れで二ノンの家に向かいました。キスをしようとした「いい雰囲気」の矢先に、温泉旅行へ出かけていた二ノンの両親が帰宅し、気まずい空気が流れます。
二ノンの父(安田顕)はキラに友達が出来にくかった環境で、彼と娘が出会えたことは感謝しているが、2人の交際は認められないと告げます。キラは自身の余命に限りがある事や今後の二ノンとの未来を考え、二ノンの父の話に納得して家を去りました。二ノンはそれまで大きな声で意見する事もありませんでしたが、生まれて初めて両親に反発します。
「キラ君に何を言ったの?!私は何があってもキラくんと一緒に生きてゆく!邪魔しないで!」父はこの時ばかりは娘を思う余りに、二ノンの頬を軽くぶってしまいました。二ノンは両親を睨みつけ、家を飛び出してキラを探しますが、彼は見つかりませんでした。これが彼との永遠の別れになると感じ、その場にうずくまり、号泣する二ノン。
きょうのキラ君の結末
キラは二ノンや仲間達とも何日も連絡をとらず、亡き母のお墓参りに行っていました。ある日、キラの親友の矢部が二ノンの心配する気持ちを汲み取って澪に連絡をします。しかし、キラの居場所はわかりません。ふと、彼はキラがいそうな場所を察知し、二ノンに「ゆいじ(キラ)を必ず連れてくるけど、俺はゆいじに伝えたい事があるからここで待ってて」と告げ、二ノンを学校の外に残して走り去りました。
海岸にいるキラを見つけた矢部は、「このままでいいのか?」と彼を問い詰めます。キラは「二ノンには10年後もその先も未来があるけど自分にはない、二ノンの為に別れるしかない」と吐き出し、矢部はキラの胸ぐらを掴んで殴りつけました。荒れる2人ですが、矢部はキラがかつての自分に声を掛けてくれた事や、キラが二ノンと付き合うようになってからよく笑うようになったり、今までに言わなかった彼自身の本音を打ち明けてくれるようにもなった事が嬉しかったと話します。
実は矢部は今でこそ「イケイケな」タイプのクラスに一人はいそうな男の子ですが、かつてキラと出会った時には漫画が上手い二ノンのような引っ込み思案な内気さがあったのです。「お前だっていつどうなるか分からないかもしれないけれど、生き続けられるかもしれないじゃん!」矢部は怒鳴りながらも、キラの心を変えていきます。
矢部はキラを、そして学校では澪が突然二ノンを連れ出して、教会へと向かいます。キラと二ノンはウエディングスタイルに着替えさせられ、後ほど到着した二ノンの両親とキラの父、澪、矢部に見守られながら「明るい未来」の象徴ともいえる疑似結婚式を挙げました。
二ノンとキラが付き合う事を反対していた二ノンの父も二人の交際を認めました。それからキラは海外で手術を受ける事になり数か月間旅立ちますが、キラの手術も成功して退院したのか、また一緒に過ごせるようになりました。
以上、映画「きょうのキラ君」のあらすじと結末でした。
予告の時点で見たいなと思った作品です。
特に印象的なのがキラの友人の「 明日も生きてるって言い切れるやつなんて一人もいねえよ」と言うセリフ。
なかなか本心じゃないと言えない言葉だと思います。
ニノン役の飯豊まりえさんの配役は凄くピッタリで彼女しか演じれないんじゃないかってぐらいはまっていました。
不器用ながらもどうにか好きと伝えようとしている所がとくに可愛かったです。
人を好きになれば必ず何かの壁にぶつかってしまいます。
それでもそれを乗り越えたらきっと幸せが訪れる。
大切なことや思いを沢山教えてくれる作品です。