劇場版 おいしい給食 Final Battleの紹介:2020年日本映画。2019年10月から12月にかけてテレビ放映されたドラマ『おいしい給食』を、テレビ版のキャストとスタッフ続投で映画化した学園グルメコメディです。1980年代の中学校を舞台に“給食絶対主義者”の教師と“給食マニア”の男子生徒の給食にかけるバトルを描きます。
監督:綾部真弥 出演者:市原隼人(甘利田幸男)、武田玲奈(御園ひとみ)、佐藤大志(神野ゴウ)、豊嶋花(藤井マコ)、辻本達規(鷲頭星太郎)、水野勝(佐野正輝)、直江喜一(鏑木)、ドロンズ石本(磐田)、いとうまい子(牧野文枝)、酒向芳(渡田寛治)ほか
映画「劇場版 おいしい給食 Final Battle」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「劇場版 おいしい給食 Final Battle」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
劇場版 おいしい給食 Final Battleの予告編 動画
映画「劇場版 おいしい給食 Final Battle」解説
この解説記事には映画「劇場版 おいしい給食 Final Battle」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
劇場版 おいしい給食 Final Battleのネタバレあらすじ:起
1984年の秋。常節中学校の数学教師で1年1組の担任・甘利田幸男(市原隼人)は、授業や生徒のことよりも何よりも給食を食べることが生きがいの“給食絶対主義者”です。
そんな甘利田に挑戦状を叩きつけてきたのは“給食マニア”の生徒・神野ゴウ(佐藤大志)であり、甘利田は出された給食をそのまま食べるのに対して、神野は自らアレンジを加えて給食をいかにおいしく食べるかということを追究してきました。
10月2日。ようやく中間試験が終わり、その間給食がなかったことから甘利田は明日からまた給食が出ることを喜んでいました。そんな甘利田を冷ややかな視線で見ているのは、産休補助で赴任してきた新人の国語教師で1年1組副担任・御園ひとみ(武田玲奈)です。この日、教職員たちは試験の打ち上げに飲み会を開こうと盛り上がりましたが、酒が飲めない甘利田は断りました。
10月3日。常節中学校には佐野正輝(水野勝)ら教育実習生たちがやってきました。しかし、甘利田の脳裏にはそんなことよりも、この日の給食の献立である鯨の竜田揚げにかかるオーロラソースとは何ぞやと考え込んでいました。そんな時、生徒の児島哲雄(りょうた)が悪ふざけをしたため、甘利田は児島を廊下に立たせましたが、このことを知った佐野はこれは体罰ではないかと甘利田に詰め寄りました。
その一方で佐野は頑張り屋の御園にあまり型にはまらず自由にやればいいとアドバイスを送り、そんな佐野の姿勢は学校に自由で新しい風を吹き込もうとしていると生徒たちから好評を得ました。生徒から人気のない甘利田は佐野に嫉妬しました。
劇場版 おいしい給食 Final Battleのネタバレあらすじ:承
この日の給食時間となり、甘利田はオーロラソースの美味しさに感激し、けんちん汁にソフト麺をつけてじっくりと味わいしました。一方の神野はけんちん汁を一気飲みし、ソフト麺にオーロラソースを薄く塗って食べました。この光景に、これまで麺は汁につけて食べるのだという固定概念を崩されたと感じた甘利田は敗北感を味わい、翌日の献立であるすき焼き風煮でリベンジすることを誓いました。
その夜、甘利田は行かないつもりだった教育実習生歓迎会に一転して出席することにしました。驚く同僚たちをよそに、甘利田は焼き鳥に一味マヨネーズをつけて食べるという文化を知って感銘を受けました。
10月4日。甘利田は慣れない酒で二日酔いのまま出勤しました。1年1組ではクラス委員に「給食係」を設けることとなり、御園は現在飼育係をしている神野が適任ではないかと考えました。その日の給食時間、甘利田は牛乳に混ぜて飲むコーヒー味のミルメークの配分に手間取りました。
一方の神野はすきやき風煮の容器の下にレーズンパン用のマーガリンを置いて温め、それをパンにつけて食べると生卵を取り出してすき焼き風煮につけて食べました。給食として出されているもの以外の持ち込みはルール違反ではないかと考えた甘利田でしたが、考えてみれば神野は飼育係であり、飼育されている鶏の卵を食していたのであり、しかも学校の渡田寛治校長(酒向芳)は常に「鶏が産んだ卵は美味しく食べなさい」と言っていたことから、甘利田はまたしても敗北感を味わいました。
劇場版 おいしい給食 Final Battleのネタバレあらすじ:転
その日の午後、1年1組ではクラス委員を決める話し合いが始まりました。神野は引き続き飼育係に推薦されますが、自分は生徒会長に立候補したいと言い出してクラス中を驚かせました。
その頃、甘利田は渡田校長に呼び出されて教育委員会の委員・鏑木(直江喜一)と対面、彼の口から今年度限りで本校を含む市内全ての中学校の給食を廃止すると通告されました。これは給食の予算を小学校に回したいとの意向であり、教育委員会から正式発表があるまでは決して公表しないこと、今年度中は暫定処置として11月から給食は月曜・水曜・金曜のみとし、火曜と木曜は弁当持参ということになりました。甘利田は猛反発しますが、「学校は勉強するところで、飯を食うところではない」と言われて意気消沈しました。
10月5日。すっかり甘利田はやる気を無くす一方、何も知らない神野は生徒会長選の公約として「生徒が考案する給食メニューを実現できる給食改革」を掲げました。1年1組の生徒たちは全面的に神野をバックアップする一方、給食廃止の件は渡田校長から全教職員にも知らされました。甘利田とは顔なじみである給食調理員の牧野文枝(いとうまい子)は自分はこれで職を失ってしまうのかと嘆きました。
劇場版 おいしい給食 Final Battleの結末
10月15日。神野は生徒会長選の演説の檀上に上がろうとしていました。甘利田は悩んだ末に神野にこっそりと給食廃止の件を伝えますが、神野は一瞬気が動転しながらも先生はそれでいいのか、すぐになくなるわけではないと告げて壇上に立ちました。そして神野は大人の都合で勝手に給食の存廃が決まってもいいのかと訴え、給食が廃止されることを生徒たちに公表してしまいました。
全校生徒に動揺が走るなか、甘利田は神野を放送室に連れていきました。神野は校内放送を通じて「みんなと同じ給食を食べることで、他の生徒との連帯感を持つ特別な時間だった」と給食への想いを語りました。
後日。学校に乗り込んできた鏑木は給食廃止に対して反対の嘆願書が沢山届いたことを怒りながら伝え、甘利田は給食廃止を公表したことで別の学校に異動が決定してしまいました。
11月1日。この日は甘利田が常節中学校に勤務する最後の日であり、佐野たち教育実習生もこの日をもってこの学校での実習を終えることになりました。佐野は甘利田にこのまま去っていいのかと問いかけ、先日の歓迎会で酔い潰れた甘利田が御園を口説いていたことを明かしました。
甘利田はそのことについて全く記憶がありませんでしたが、生徒たちへの最後の挨拶の後、甘利田は御園にこれからの人生は容易に飛び越えられるものではなく勇気が必要であり、それは私の食わず嫌いと同じだと語ると、離れても心でずっと応援しているとエールを送りました。
この日から学校は隔日で弁当持参となりました。生徒たちはそれぞれ弁当を持ち寄るなか、甘利田と神野は校庭でカップラーメンをすすり、最後となる“給食対決”に臨んでいました。
以上、映画「劇場版 おいしい給食 Final Battle」のあらすじと結末でした。
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