大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇の紹介:2010年日本映画。新婚なのに、倦怠期の夫婦のような咲と信義、新居に越したと同時に消えた炊飯ジャーを追って、地獄の新婚旅行に出発します。一筋縄では行かない地獄の住人たちとの出会いに、咲と信義の関係性は徐々に変わっていきます。
監督:本田隆一 出演者:竹野内豊(大木信義)、水川あさみ(大木咲)、樹木希林(占い師の女)、片桐はいり(但馬)、荒川良々(いいじま)、橋本愛(ヨシコ)、でんでん(赤い人)、ほか
映画「大木家のたのしい旅行」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「大木家のたのしい旅行」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「大木家のたのしい旅行」解説
この解説記事には映画「大木家のたのしい旅行」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇のネタバレあらすじ:起
なし崩し的に結婚した新婚夫婦、咲と信義は、既に倦怠期に入った夫婦のような会話をしながら、新居の荷解きを進めています。ですが、荷物を全て解き終えると、炊飯ジャーが見当たらない事に気づきます。とりあえず、今日の晩ご飯の買い物に出た咲は、水産コーナーで「ジゴク産」の魚の切り身を発見しますが、店員にどんな魚か聞いてもまともな答えが返ってきません。柔らかくて美味しいというので、晩ご飯用に購入。その後、デパート内をぶらぶらしていると、炊飯ジャーを抱えた怪しげな濡れた男を見かけます。思わずその男を追いかける咲でしたが、屋上まで追いつめると、その男はこつ然と姿を消してしまい、藻が浮いたバスタブがひとつおいてあるのでした。 釈然としない気持ちで屋上から降りてくると、階段の踊り場にこれまた怪しげな占いサロンが設置されていました。表に張られたポスターをぼんやり眺めていると、占い師のおばさんが手招きしながら「炊飯ジャーは地獄にあるわよ、地獄行く?」と地獄ツアーのパンフレットを渡してくるのでした。
大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇のネタバレあらすじ:承
その日の晩ご飯、美味しくないジゴク産の魚をつつきながら、お米が食べたかったとこぼす信義に、私の炊飯ジャーも捨てずに持ってくれば良かったのにと咲が噛み付きます。険悪なムードになりながらも、咲がもらってきた地獄ツアーのパンフレットに興味を持った信義は、後日二人で占いサロンに行ってみることにします。
占い師は濡れた男の事を知っており、不気味な人形で炊飯ジャーの行方を占います。ジャーが地獄にあると言われた二人は、新婚旅行がてら、ジャーを探しに地獄へ行く事に決めます。 適当に荷造りを済ませ、当日二人は例の屋上のバスタブの前へ集合しました。このバスタブが地獄への入り口だと言うのです。占い師から、ホテルまでの一本道を決して振り返っては行けない、雪が降ったら天使が出るなど、地獄旅行の注意点を聞き、二人はおそるおそるバスタブに手を突っ込むと、すごい力で引っ張られて地獄へ落ちていくのでした。
大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇のネタバレあらすじ:転
無事地獄に到着した二人は、ホテルまでの山中一本道を振り返らないように歩き出します。すると、急に一面が雪景色になり天使が話しかけてきたり、二人の後ろでパレードのような賑やかさが追いかけてきたりして、なんと象や虎の鳴き声まで聞こえてきます。とうとう我慢できなくなった二人は、せーので振り返ってしまうのでした。 振り返った瞬間、また下に落ちる二人。今度は岩肌の見える工業地帯のようなところへ落とされます。信義が興味津々で写真を撮っていると、遠くで肌が赤いおじさんがこちらを見ているのに気がつきます。赤い人は怒った様子でじわじわこちらに近づきながら、よくわからない言語で話しかけてきます。二人がとりあえず謝ってみても態度を変えません。二人は走って逃げる事にしました。すると赤い人は仲間を呼び、追いかけてきます。息つく暇もなく逃げ続けていると、二人の前に車が止まります。中にはなんと皮膚の青い人が乗っていて、車に乗るよう促すのでした。
大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇の結末
青い人は言葉も通じ、ヨシコと名乗りました。ヨシコは少女の姿をしていますが、とてもしっかりした子で、地獄に長い間いると肌が赤か青になることや、赤になると凶暴になることなどを教えてくれました。そして、二人をホテルまで送り届けてくれた上、夜にはナイトマーケットを案内するともいってくれました。咲と信義は、ホテルでチェックインを済ますと、ビーフシチューでできた温泉や地獄甘エビなど、風変わりなホテルのサービスを堪能しました。 夜になると、ヨシコとその弟たちと待ち合わせ、ナイトマーケットを見て回ります。ヨシコたちとも徐々に打ち解け、まるで本当の家族かのような時を過ごしました。楽しい時間はあっという間に過ぎ行き、ヨシコたちともお別れの時間になってしまいます。別れの時、咲はヨシコを抱き寄せます、ヨシコは咲の腕の中で「いつかきっと私たちを産んでください」と呟くのでした。 翌日、ホテルをチェックアウトすると、ホテルのオーナーいいじまさんが帰り道を案内してくれます。帰りは奈落の底を通って帰るというのです。奈落の底の途中には、咲と信義の二つの炊飯ジャーがありました。しかし、二人はどちらのジャーも持ち帰りませんでした。二人は新たな気持ちでお互いと向き合い、地獄を後にします。 後日、二人はデパートの家電コーナーで仲良く、新しい炊飯ジャーを選ぶのでした。
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