大奥の紹介:2010年日本映画。男女逆転の大奥という設定で大ヒットしたよしながふみの漫画を映画化したものです。今回は徳川吉宗の時代をピックアップして、嵐の二宮和成を主演に迎え、徳川吉宗を柴崎コウが演じています。質素倹約を信条に賢く政治を進めた吉宗の大奥での采配を描いています。
監督:英勉 出演:二宮和成(水野祐之進)、柴崎コウ(徳川吉宗)、堀北真希(お信)、大倉忠義(鶴岡)、玉木宏(松嶋)、佐々木蔵之助(藤波)、中村蒼(垣添)ほか
映画「大奥<男女逆転>」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「大奥<男女逆転>」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「大奥<男女逆転>」解説
この解説記事には映画「大奥<男女逆転>」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
大奥のネタバレあらすじ:男性が貴重
江戸幕府三代将軍家光の頃、男性ばかりがかかる奇病が流行り、圧倒的に男子の数が減ってしまいました。男性が少なくなった分、子供が生まれなくなり後継をつくることが困難な時代が訪れました。常に後継が必要な江戸幕府を始め、どの名家でも男子が少なくなり、女子が家督を継ぐことになっていました。江戸幕府の大奥では女子である将軍のために、後継をもうける目的で全国から貴重な麗しく武術に優れた男子が集められていました。
大奥のネタバレあらすじ:祐之進の決意
主人公である祐之進の実家は大変貧しかったのですが、彼は武術に優れ見た目も麗しい男子でした。彼は子供がほしい女性のために自ら無償で自分を女性に提供していました。そんな彼には両思いである幼馴染のお信がいました。でも彼女の方が名家の出で豊かであるため、その恋は叶わぬものでした。ある日、彼の元に大奥へ上がる話が舞い込んできます。彼の母親は心配しますが、彼は実家の暮らしを少しでも豊かにするため大奥に上がる決意をします。
大奥のネタバレあらすじ:大奥は地獄
大奥は麗しい男性がたくさんいて華やかな暮らしをしていましたが、自分がいかに将軍に気に入られ、大奥で権力を振るうかを各々策略を巡らしている殺伐とした世界でもありました。祐之進はその一本気な性格から、大奥の男性たちの標的になってしまいます。苦しい毎日が続きましたが、彼は武術の才能をかわれ、大奥の有力者である藤波と松嶋たちに気に入られます。反対に、今迄松嶋のお気に入りだった鶴岡は自害に追い込まれます。
大奥のネタバレあらすじ:策略に嵌められて
新しい将軍が、徳川吉宗が江戸幕府の政治を司ることとなりました。彼女はとても賢く、無駄に使われる財政を引き締め政治を行おうとしていました。彼女は大奥の煌びやかさを目の当たりし、大奥の縮小を考えます。そんな中、大奥では新しい将軍に気に入られようと有力者たちは策略を巡らします。しかし新しい将軍の最初の寝屋の相手になったものは、次の日切り捨てられてしまうというしきたりがあったため、皆、最初に選ばれることを避けようとしていました。その犠牲になってもらおうと有力者である松嶋や藤波たちは祐之進を罠に嵌めます。その罠に嵌り、彼は最初に吉宗から指名されてしまいます。
大奥の結末:吉宗の采配
彼は覚悟を決めて吉宗の最初の寝屋の相手になります。その際、祐之進は自分が恋をしていた「お信」という女性のことを吉宗に話し、明日命が尽きる身ならば、あなたをお信と思って抱きたいと言います。吉宗のお付きは彼を諌めますが、吉宗はそれを許します。次の日処刑されると思って、連れて行かれた祐之進ですが、吉宗が現れ「別人となってお信と生きよ。」と言い渡します。祐之進は 驚き、そして吉宗に感謝してお信の元へ走ります。その後ろ姿を見ながら、吉宗はこんなくだらなく残酷なしきたりを持つ大奥をなんとかしようと心に決めます。後日、吉宗は大奥の男性を集め、美形である男子とそうでない男子に分けます。有力者で美形である松嶋や藤波たちは、自分たちは大奥に生き残れるとほくそ笑みますが、吉宗は「美形の男たちは早々に大奥を去れ。見栄え良いものは外でも良い縁談があるだろう。見栄え醜いものは大奥へ残れ。」と言い渡します。藤波たちは自分たちの策略よりも吉宗の方が一枚上手であることを知り、がっくりと肩を落とします。一方、国に帰って名を改めた祐之進はお信との恋を実らせ幸せに暮らします。
以上、大奥のあらすじと結末でした。
「大奥<男女逆転>」感想・レビュー
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日本独特の旋律で、切ない場面事に流れるサウンドトラックは心を打った。
そして二宮の演技力は演技とも思わせない自然な動き、身体が小さいのがまた良い。
先読みしやすいストーリー展開も良い意味で落ち着いてみやすい。
そして柴咲の所作、役作りも難しい中でかなり練習を重ねたのだろうと思われるプロ意識高い演技力。
鶴岡が切なすぎる。
水野が来たことにより鶴岡は自刃するのだけれどそうせざる負えない時代でもありそれを手助けした水野もきっと心苦しかったと。
この時代の者は自刃しようとする者に対して少しでも楽にしてあげるためのわざと斬ることがあったそうだ。
時代とは何なのかとても考えさせられた。