えいがのおそ松さんの紹介:2019年日本映画。赤塚不二夫の代表作のひとつ『おそ松くん』のその後を描き、社会現象を巻き起こした『おそ松さん』の完全新作の劇場版アニメ作品です。『おそ松くん』とテレビシリーズの間を描くストーリー監督・藤田陽一、脚本・松原秀、キャラクターデザイン・浅野直之をはじめ、主演の櫻井孝宏、中村悠一、神谷浩史、福山潤、小野大輔、入野自由らテレビシリーズのオリジナルキャスト・スタッフが再結集しています。
監督:藤田陽一 声の出演:櫻井孝宏(松野おそ松)、中村悠一(松野カラ松)、神谷浩史(松野チョロ松)、福山潤(松野一松)、小野大輔(松野十四松)、入野自由(松野トド松)、鈴村健一(イヤミ)、遠藤綾(弱井トト子)、國立幸(チビ太)、上田燿司(デカパン)、飛田展男(ダヨーン)、斎藤桃子(ハタ坊)、井上和彦(松野松造)、くじら(松野松代)ほか
映画「えいがのおそ松さん」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「えいがのおそ松さん」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
えいがのおそ松さんの予告編 動画
映画「えいがのおそ松さん」解説
この解説記事には映画「えいがのおそ松さん」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
えいがのおそ松さんのネタバレあらすじ:起
夜の繁華街。アジアンダイニングバー「バンブー」では赤塚高校の同窓会が開かれ、松野家の6つ子の長男・おそ松(櫻井孝宏)、次男・カラ松(中村悠一)、三男・チョロ松(神谷浩史)、四男・一松(福山潤)、五男・十四松(小野大輔)、六男・トド松(入野自由)も出席しました。
クラスのマドンナだった弱井トト子(遠藤綾)は今でも同級生たちの羨望の的であり、他の同級生たちもみんな就職したり結婚したりしていました。
トイレに行ったおそ松以外の6つ子は同級生から現在どこに就職したのか聞かれて回答に迷ってしまい、全員サラリーマンになったと見え透いた嘘をつきましたが、どこの会社に勤めているか答えられず、結局戻ってきたおそ松が6つ子全員が実家暮らしのクズなニートで童貞であることをあっさりと認めてしまいます。
同級生に罵倒され、バカにされ、白い目で見られた6つ子は二次会には参加せず、意気消沈でチビ太(國立幸)のおでん屋台で飲み明かしました。トト子は同級生のなかで“高橋さん”だけが姿を見せていないことに気付いていました。
高校に行っていないチビ太は、自分の周りには6つ子やイヤミ(鈴村健一)のようなろくでなししかいないことを嘆きました。
帰宅した6つ子はヤケ酒を飲み、タバコを吸い、高校の卒業アルバムを取り出し、自分たちの高校時代にはろくな思い出が何一つないことや現状にすっかり満足してしまっていることを嘆きますが、一松が卒業式の前日に起こった思い出話を語り始めました。
動物園から逃げ出した象が街に現れ、追いかけられていたハタ坊(斎藤桃子)が車の玉突き事故に巻き込まれて空まで吹き飛ばされ、近くを飛んでいた飛行機にぶつかり墜落させたというものでした。しかし、結局高校の話などしたくない6つ子はそのまま眠りに就きました。その様子を窓から謎の黒猫が見つめていました。
えいがのおそ松さんのネタバレあらすじ:承
翌朝、目を覚ました6つ子松はいつの間にか自分たちの部屋が高校時代と同じ風に戻っていることに気がつきました。驚きを隠せない6つ子は謎の黒猫が窓を叩いていることに気づいたその時、ハタ坊が象に追いかけ回され、車の事故を巻き起こし、飛行機を墜落させた光景を目の当たりにしました。
いつの間にか黒猫は姿を消し、6つ子はここで初めて自分たちが高校の卒業式前日にタイムスリップしてしまったことに気づきました。恐れをなした6つ子は家から逃げ出し、どうすれば未来に戻れるのか考え込みますが、街の光景にどこか異変を感じた6つ子は上空に出現した超巨大なブラックホールに世界のあらゆるものが吸い込まれているのを目撃しました。
街の人々も顔が「へのへのもへじ」になっており、驚愕する6つ子は謎の黒猫に導かれるようにデカパン(上田燿司)の元へ導かれました。特に顔に異変のないデカパンは、6つ子がタイムスリップしたのではなく、6つ子のうち誰かの「思い出の世界」に迷い込んでしまったことを説明しました。
6つ子がこの世界に来てしまったのは誰かがこの時代に残した後悔のせいであり、後悔は思ったよりも強大な力を持つといいます。デカパンは誰かの後悔を解決しないと元の世界に戻れないと語りました。
更にデカパンは、この世界に長く居過ぎるとミジンコになってしまうこと、そしてむやみやたらに人と接触したり思い出以外のことをしたりしてはいけないと説明しました。
6つ子はどうせ元の世界に戻ってもろくなことがないと言いつつ、このうちの誰が後悔をしているのか探ることにしました。6つ子は自分たちをこの世界の人間ではないと見破ったダヨーン(飛田展男)に話を聞いてみても思い当たる節はありませんでした。
6つ子は変装し、高校の校門から当時の自分たちの様子を伺うことにしました。当時のチョロ松は優等生のフリをしつつも頭の悪さを露呈、カバンにエロ本を隠し持っていることもバレてしまいます。一人で何でもできないトド松はそんなチョロ松に甘えてばかり、一松は全然知らない同級生の中に入って八方美人ぶりを披露しながらも溶け込めず、十四松は厳つい目つきと表情で周囲を威嚇する素振りをしながら商店街を闊歩していました。ただ一人、おそ松だけが今と全く変わらずのお調子者ぶりを発揮していました。
残るはカラ松だけとなりましたが、6つ子は一旦休憩することにしました。その時、一松とトド松は例の黒猫の姿を見かけ、後をついていくと、公園のベンチで当時のカラ松が手紙を握りしめたまま途方にくれている姿を目撃しました。その直後、一松は当時の同級生たちにカラオケに誘われ、トド松もついていってしまいました。
カラ松はおそ松・チョロ松・十四松にある事実を告げようとしましたが、チョロ松と十四松は当時のトト子の姿を見かけて追いかけていってしまい、当時の競馬の結果を覚えているおそ松は競馬場で大儲けしようと後悔探しそっちのけで盛り上がってしまいます。カラ松は6つ子たちが存在を忘れてしまっていたため透明人間になってしまったイヤミに相談しようとしましたが、おそ松はイヤミと共に次のレースを見に行ってしまいました。
おそ松とカラ松は事情を聞いたイヤミから、チョロ松と十四松はチビ太やトト子から、この時代の6つ子は非常に仲が悪かったことを聞かされました。生まれた時から常に一緒にいた6つ子でしたが、この時代ではすっかり顔を合わせることも会話することもなくなっていたのです。ところが、6つ子は必要以上にこの世界の人々と接してしまったため、世界の崩壊がより一層早まってしまいました。
えいがのおそ松さんのネタバレあらすじ:転
夕暮れの公園に集った6つ子は、改めて当時のことを振り返りました。高校入学当時は仲良しの6つ子でしたが、次第に周囲から6つ子であることで珍しがられてイジられるようになり、互いに比べられることを嫌がった6つ子は次第に兄弟仲も疎遠になってそれぞれ孤立していったのです。
今ではすっかり元の仲良し兄弟に戻っている6つ子は、おそ松が買ってきたビールを飲んで思い出話に花を咲かせているうちに6つ子全員が後悔していることに気がつきました。
その時、カラ松は6つ子に「多分、後悔していたのは俺だ」と当時の出来事を打ち明け始めました。それは卒業式の前日、カラ松が“高橋”という見知らぬ人物から手紙をもらったということでした。
宛先は「松野くんへ」とだけ書かれており、6つ子のうちだれに宛てられたのかわからないカラ松は手紙を読むことができず、6つ子に相談しようとしてもできず、卒業式当日に兄弟げんかをした際に手紙を失くしてしまったのです。
6つ子は同窓会でのトト子の発言から、“高橋”というのは同窓会に来られなかった同級生の女子“高橋さん”であることを思い出しましたが、高橋さんというのがどんな人物だったかは覚えていませんでした。
それでも自分たちの誰かに女子から手紙が送られてきたことにハイテンションになった6つ子は、高橋さんが誰なのか突き止めるためトト子に尋ねてみましたが、彼女の名は“高橋のぞみ”という名で6つ子とは同級生としか情報は得られませんでした。
ただ、高橋さんが6つ子のうち誰かに好意を寄せているらしいとの証言を得た6つ子は手紙を読むために夜の自宅に潜入しますが、父・松造(井上和彦)の将来の6つ子に期待する言葉を聞いて落ち込んでしまいます。
6つ子は手紙を巡って言い争いをしているうちに母・松代(くじら)に泥棒呼ばわりされてしまい、警察に追われる身となってしまいました。
えいがのおそ松さんの結末
卒業式当日。当時の6つ子は未だに仲違いしたままでした。あの黒猫は、学校の屋上でカラ松が手紙を出しそびれているうちに取っ組み合いのケンカをはじめた当時の6つ子を見つめていました。
そこに謎のヒーロー「黒歴史予防お兄さん 思春期バスターズ」に扮した6つ子が現れ、ケンカを止めつつ手紙を回収しようと試みましたが、いつの間にか取っ組み合いになってしまい正体がバレてしまいました。
その時、一旦は収まりかけた世界の崩壊が再び加速し始め、おそ松は混乱に乗じて手紙を奪い取ることに成功しました。しかし、手紙には文字ひとつも書かれていませんでした。
カラ松はこの世界が自分たちの記憶の世界であり、手紙を読んだ記憶もないので何が書かれているかまではわからないと気付きました。絶望する6つ子に、あの黒猫が身振り手振りで手紙のことを伝え、高橋さんの家まで案内すると申し出てきました。
6つ子は事情が呑み込めない当時の6つ子たちを無理矢理連れて崩壊する街を駆け抜け、当時の6つ子はこの6つ子が本当に大人になった自分たちであることに気が付きましたが、今更高橋さんに会うのは無意味だと諦めかけてしまいます。
それでも6つ子は当時の6つ子をこのままだと後悔し続けることになると説得、世界に絶望して“巨人兵”になってしまったチビ太をおでんの力で元に戻し、周りからチヤホヤされることに疲れて凶暴化したトト子をなだめました。更にはイヤミまでもが襲い掛かってきましたが、何とかイヤミを元に戻すことに成功しました。
6つ子と当時の6つ子は道の果てにある高橋さんの家に近づきました。当時の6つ子から将来自分たちがどうなるのか聞かれた6つ子はありのままの自分でいいと伝え、当時の6つ子を高橋さんの家まで送り届けることに成功しました。
6つ子が見守るなか、当時の6つ子は冴えないメガネ女子の高橋さん(佐藤利奈)と対面、彼女の希望で全員で記念写真を撮ることになりました。何だかんだで仲のいい当時の6つ子に高橋さんは笑みを浮かべ、7人で写真を撮ったその瞬間、6つ子は元の世界(同窓会の翌朝)に戻っていきました。黒猫はいつもの日々に戻った6つ子の前から姿を消し、高橋さんの姿になって歩き出しました。
高橋さんが書いた手紙は実は6つ子全員に宛てたものであり、いつも明るく賑やかな6つ子との学校生活の思い出、卒業したらこの街を離れて遠いところに行くということ、一人っ子の自分がいつも6つ子を羨ましがっていたこと、そして6つ子の思い出の中に自分も加えてほしいということが綴られていました。
黒猫は病室で眠り続ける高橋さんの元に戻っていきました。高橋さんの目から一筋の涙がこぼれ落ちました。テーブルには6つ子たちと撮った記念写真が飾られていました。
以上、映画「えいがのおそ松さん」のあらすじと結末でした。
おそ松さんぜひ観に行ってみたいです。
おそ松さんの結末がどうなるのかが楽しみでたまりません。
変な感想すみませんでした。