えんとつ町のプペルの紹介:2020年日本映画。お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣が原作を手掛けたベストセラー絵本『えんとつ町のプペル』を、自ら脚本・製作総指揮を手掛けて映画化したアニメーション作品です。ハロウィンの夜、煙に覆われたえんとつだらけの町を舞台に、身体全体がゴミで出来たゴミ人間とえんとつ掃除屋の少年が、この世界では存在しないとされる「星」を探して大冒険を繰り広げます。
監督:廣田裕介 声の出演者:窪田正孝(プペル)、芦田愛菜(ルビッチ)、立川志の輔(ブルーノ)、小池栄子(ローラ)、本泉莉奈(ドロシー)、藤森慎吾(スコップ)、伊藤沙莉(アントニオ)、諸星すみれ(レベッカ)、大平祥生(デニス)、飯尾和樹(スーさん)、山内圭哉(アイパッチ)、國村隼(ダン)、宮根誠司(トシアキ)、野間口徹(レター15世)ほか
映画「えんとつ町のプペル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「えんとつ町のプペル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画えんとつ町のプペルの予告編 動画
映画「えんとつ町のプペル」解説
この解説記事には映画「えんとつ町のプペル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
映画えんとつ町のプペルのネタバレあらすじ:起
ここは街中至るところがえんとつだらけの「えんとつ町」。この町は朝から晩まで常に一面黒い煙で覆われており、町の住民たちは煙の向こうに何があるのかすらも知りませんでした。ただ一人、煙の向こうに“星”が存在すると信じている、えんとつ掃除屋の少年ルビッチ(声:芦田愛菜)を除いては…。
この日はハロウィンの日。子供たちが思い思いに仮装して賑やかに町を練り歩くなか、煙に覆われた空からひとつの赤く輝く塊が落ちてきました。まるで心臓のように脈打つその塊は、瞬く間にゴミ山のゴミを吸収して人型の“ゴミ人間”(声:窪田正孝)へと姿を変えました。
突如現れたゴミ人間は町の人々から嫌われ、町を仕切る“異端審問官”に追われる身となりました。ゴミ人間はゴミ箱の中に隠れましたが、そのままゴミ収集車に回収されていきました。たまたま居合わせたルビッチはゴミ収集車から助けを求める声を聞き、荷台で見たこともないゴミ人間と遭遇しました。ゴミ処分場に着いたゴミ収集車は荷台のゴミを焼却炉に投じ始め、ルビッチとゴミ人間は間一髪で脱出に成功しました。
ルビッチは帰る場所がないというゴミ人間を、病気がちな母・ローラ(声:小池栄子)と二人暮らしをしている家に招きました。友達がいないルビッチはゴミ人間に友達になってほしいと言い、ゴミ人間に“ハロウィン・プペル”と名付けました。
それからというもの、ルビッチは常にプペルと行動を共にし、ゴミの臭いが染みついたプペルの身体を洗ってあげました。ある時、プペルと共にえんとつの上に登ったルビッチは、この煙の彼方には星があることを信じていると打ち明けました。
映画えんとつ町のプペルのネタバレあらすじ:承
ルビッチの父ブルーノ(声:立川志の輔)はかつてこの町で唯一、空や星の存在を信じていた人物でした。ブルーノはよくルビッチにそのことを語り、紙芝居で町の子供たちにも訴え続けていました。
それは、あの黒い煙の向こうには星があると信じていることです。ルビッチは、父親のブルーノからこの世界の上には、青い空や星があることを聞いていました。しかし、ブルーノは人々から嘘つき呼ばわりされた挙句、1年前に突然行方不明となってしまいました。
町の人々はブルーノが海の怪物に喰われたのではと噂し、自らも嘘つき呼ばわりされて友達を失ったルビッチは学校を辞めて家計を支えるためえんとつ掃除屋になったのです。ルビッチはブルーノから言われた「諦めず信じろ。ひとりになっても上を見続けるんだ」との言葉を頑なに信じ続けていました。
そんな時、プペルは、ルビッチのかつての友達に絡まれ、思わず星の存在を信じていることを喋ってしまいました。たちまちブペルは危険人物として異端審問官に追われる身となり、ルビッチやえんとつ掃除屋のボスであるダン(声:國村隼)もマークされることとなりました。
「ゴミ人間がいるとみんな不幸になる」とルビッチに叱られたプペルは一人ゴミ山に向かい、何かを探し始めました。それはルビッチがかつてブルーノからプレゼントされたものの紛失してしまっていたブレスレットでした。プペルはこのブレスレットを必死に探していたのであり、ようやくブレスレットを見つけ出したプペルにルビッチは酷いことを言ったと謝罪すると、改めて友情を確認し合いました。プペルの仕草はどことなくブルーノを思わせるものでした。
映画えんとつ町のプペルのネタバレあらすじ:転
その時、突然プペルの心臓が大きく動き始め、不思議な力を発して海の彼方からボロボロになった巨大な船を呼び寄せました。この船はまさしくブルーノの紙芝居に描かれていた船そのものであり、ブルーノの言ったことが本当であったと確信したルビッチは、町の住民たちに星を見せる決意をしました。
ルビッチとプペルは、同じく星の存在を信じる鉱山泥棒スコップ(声:藤森慎吾)の元を訪れました。ブルーノに星の存在を教えた張本人であるスコップは、この町を牛耳る“中央銀行”とその配下の異端審問官が住民たちに“外の世界”の存在を知られないように無数のえんとつを建てて町中を煙だらけにしたことも打ち明け、ルビッチに大量の無煙爆弾を提供してくれました。
ルビッチとプペルは沢山の風船に大量の無煙爆弾を括り付け、巨大な気球に改造した船に積み込みました。異端審問官たちは船の出発を阻止しようと駆け付けてきまいたが、ルビッチの説得に心を動かされた町の住民やえんとつ掃除屋の仲間たちが駆け付けて異端審問官を止めにかかりました。
ルビッチをバカにしていた子供たちもルビッチに味方し、ローラから絶対に帰ってくるよう背中を押されたルビッチはプペルと共に上空へと飛び立っていきました。
映画えんとつ町のプペルの結末
ルビッチとプペルは煙に覆われた上空へと浮上していきました。煙の中は強い暴風が吹き荒れていましたが、二人は暴風に無煙爆弾を括り付けた風船を放って爆発させ、煙を蹴散らす作戦に打って出ました。
ところが、爆弾風船は導火線に火がついたまま船の帆先に引っ掛かってしまい、このままでは船ごと爆発してしまう危機に陥りました。ルビッチはそれでもプペルの励ましを受けて風船のところに向かい、間一髪で風船を船から放つことに成功しました。ルビッチの耳には、プペルの声がブルーノの声であるかのように聞こえていました。
風船は狙い通りに大爆発を起こし、爆風で上空の黒い煙は跡形もなく吹き飛ばされていきました。上空には眩い光を放ち輝き続ける無数の星空がどこまでも広がっていました。ルビッチは父の果たせなかった夢を叶えたのです。
「頑張ったなチビ」…ルビッチの傍らにはブルーノの姿が浮かんでいました。次の瞬間、プペルは「ルビッチ、またね」と言い残してポロポロと崩れていき、その後にはブルーノのブレスレットが遺されました。そして崩れたプペルの残骸からは赤い塊が浮かび上がり、夜空に向かって飛んでいったかと思うとひと際眩く輝く星となりました。
以上、映画「えんとつ町のプペル」のあらすじと結末でした。
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