かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-の紹介:2018年日本映画。『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』(2010年)、『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』(2011年)に続く“RAILWAYS”シリーズ第3作です。7年ぶりの新作として製作された本作品は有村架純と國村隼をタブル主演に迎え、熊本県と鹿児島県を結ぶ第三セクター鉄道「肥薩おれんじ鉄道」を舞台に、運転手になるために奮闘する女性と家族の織りなすストーリーが描かれます。
監督:吉田康弘 出演者:有村架純(奥薗晶)、國村隼(奥薗節夫)、桜庭ななみ(佐々木ゆり)、歸山竜成(奥園駿也)、木下ほうか(相羽雅樹)、筒井真理子(楠木幸江)、板尾創路(水嶋徹)、青木崇高(奥薗修平)ほか
映画「かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-の予告編 動画
映画「かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発」解説
この解説記事には映画「かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-のネタバレあらすじ:起
奥園昌(有村架純)は血の繋がりのない息子・駿也(歸山竜成)を連れ、東京から鹿児島県阿久根市に流れ着きました。肥薩おれんじ鉄道・阿久根駅に降り立った昌は駿也を連れて未だ会ったことのない義父・節夫(國村隼)に会いに行き、これまでの経緯を打ち明けたうえで、行くあてがないので節夫の自宅に住まわせてほしいと懇願しました。
肥薩おれんじ鉄道の運転手である節夫は妻に先立たれてから一人暮らしをしていました。昌の夫・俊平(青木崇高)は節夫の一人息子であり、駿也は俊平と前妻との間に生まれた連れ子でした。昌たち一家は東京で幸せに暮らしていましたが、ある日突然俊平が急死してしまい、しかも俊平は友人に騙されて借金を背負ってしまっていたことから昌と駿也は東京に居られなくなったというのです。俊平の死を初めて知った節夫は近くに住む妹・幸江(筒井真理子)と相談、昌と駿也を自宅に住まわせることにしました。
かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-のネタバレあらすじ:承
昌は駿也を転校先の学校の担任教師・佐々木ゆり(桜庭ななみ)に託し、自らは就職活動を開始しました。昌は駿也が大の鉄道好きであり、また俊平の子供の頃の夢が鉄道の運転手であったことから、節夫の働く肥薩おれんじ鉄道の運転士になることを決意、早速面接を受けに出向きました。節夫は昌の突然の来訪と決意の固さに驚きながらも、昌は駿也から教えてもらった知識をフルに活かし、何とか運転士見習いとして採用され、夢の第一歩を歩み始めました。
そんなある日、昌は海沿いの堤防で体調を崩したゆりを発見、その際にゆりが不倫相手との間の子を身籠っていることを知ります。ゆりは腹の子を堕ろすことを考えていましたが、その話を聞いていた昌は過去に俊平の子を流産していたことからフラッシュバックを起こし、発作を起こして倒れてしまいました。
やがて昌は運転士の免許を取るためしばらくの間家を空けることになり、その間に駿也は節夫と打ち解けて絆を深めていきました。
かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-のネタバレあらすじ:転
昌は見事に運転士の免許を取得、鹿児島に戻ってきましたが、最初のうちはイージーミスの連続でした。そんな時、駿也は些細なことで学校の同級生とトラブルを起こしてしまい、対処に追われた昌は節夫に悩みを打ち明けました。節夫は俊平との日々を思い出していました。
数年前、駿也の出産と引き換えに命を落とした俊平の前妻の葬式の日のことでした。生まれたばかりの駿也を前妻の母が引き取ることになり、既に節夫とも話はついていたのですが、我が子を渡す気のない俊平は激しく拒絶、これが俊平が生前節夫に会った最後となってしまいました。
一方、少しずつ運転にも慣れてきた昌でしたが、ある日の運行時に思わず線路上に飛び出していた鹿を撥ねてしまい、再び俊平の死や流産のことをフラッシュバックして取り乱してしまいました。会社側は昌には精神不安定な面があり、運転手に不適格との烙印を押してしまいます。また、未だに俊平を忘れられず、昌を母親として認められない駿也とも衝突してしまい、とうとう昌は全てを捨てて東京へ舞い戻ってしまいました。
かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-の結末
落ち込む駿也を見かねた節夫は自ら東京に乗り込み、俊平との思い出の地で昌を発見しました。昌は節夫にどうしても謝らなければならないことがあると告げました。それは俊平が借金を抱えた時、瞬平は家族と故郷・鹿児島で再起をかけようと決意していたのですが、昌はこれに反対してしまい、その直後に俊平はくも膜下出血に倒れたのです。昌の話を聞いた節夫は、これからどうするかは昌自身が決めろと言い、仮に昌が鹿児島に帰って来なくても駿也は自分が面倒を見ると告げて鹿児島に帰っていきました。やがて、数日ぶりに電話越しに駿也と会話して和解した昌は鹿児島に戻る決意を固め、再び運転手として再起することを決心しました。
数日後、昌は駿也を運転席の脇の“特等席”に乗せ、節夫や出産する決意を固めたゆりらを乗せて力強く走り始めました。
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