千と千尋の神隠しの紹介:2001年日本映画。宮崎駿監督のスタジオジブリ長編アニ映画。ひとりっ子の千尋は甘えん坊で臆病者そして少しドジな少女だった、両親の都合で引っ越しする事になり、そこでとても奇妙な経験をする事で、少しずつ成長していく一人の女の子の物語。アニメーションでは史上初となるベルリン国際映画祭の金熊賞に輝いた作品。
監督:宮崎駿 声の出演:荻野千尋(声:柊瑠美)、荻野明夫(声:内藤剛志)、荻野悠子(声:沢口靖子)、湯婆婆(声:夏木マリ)、釜爺(声:菅原文太)、ハク(声:入野自由)、坊(声:神木隆之介)ほか
映画「千と千尋の神隠し」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「千と千尋の神隠し」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
千と千尋の神隠しの予告編 動画
映画「千と千尋の神隠し」解説
この解説記事には映画「千と千尋の神隠し」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
詳細あらすじ解説
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 1【引っ越し】
引っ込み思案で臆病者の千尋は、両親と共に新しい家へ引っ越す為に父の運転する車の後部座席で、前の学校の友達から貰った花束を握りしめ、いつまでも転校する事を嫌がりグダグダとしていた。引っ越し先は坂道を登った高台にあったが、父親が道を間違えた為に家の道には出ずに一つ下の道へと来てしまった。その先には道が無かったが父の冒険心から、ここから行けると家族の反対を押し切り山道へと入って行った。しかし道は行き止まりになっており、そこには建設途中の様な建物が目の前に聳え立っていた。父は面白がり「運送屋には家の鍵は渡してあるから大丈夫」と、妻を説得して中へと入って行ってしまう。千尋は「ここ嫌、絶対行きたくない。早く戻ろうよ」と父に頼むが、「千尋は待っていなさい」と言い残すと両親は中へと入って行ってしまう。1人で心細くなった千尋は仕方なく、二人の跡を追い中へと入って行った。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 2【トンネルの中】
トンネルを抜けると草原と崩れかけた家があり「やっぱりな、テーマパークの残骸だよ」と父が言った。先に進むと川を作ろうとした跡があり岩の間を水が流れていた。そこを渡ると何か食べ物の匂いがし、父は「案外、まだやっているのかも」とどんどん進んで行ってしまう。するとズラリと食べ物屋が並ぶ場所へと出た、一軒の店から湯気が上がっているのを見つけると、そこには大量の料理がお皿に盛られていた。父が店の人に声を掛けるが誰も出て来る様子が無かった為「良いわよ、後でお金払えばいいんだし」と、母は目の前の料理を食べ始めた。千尋にも美味しいから食べる様に進める母だったが、「戻ろうよ、お店の人に起こらるよ」と心配する。しかし両親は千尋の心配をよそに、目の前の美味しい料理を夢中でむさぼり食べた。千尋は両親を置いて辺りを探索すると、「油屋」と書かれた大きな建物の前に出た。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 3【少年との出会い】
橋の遥か下を電車が通りそれを見ていると、1人の少年に声を掛けられる。少年は驚いた顔をして「ここに来てはいけない、時期に日が暮れるその前にすぐ戻れ」と言った。すると油屋に明かりが灯り始め他の店にも、次々と明かりが点きだした。それを見て「もう明かりが入った、私が時間を稼ぐから急いで川の向こうまで行け」と千尋に命ずる。訳の分からない千尋は急いで両親の元へと走り出す、途中の店には黒い影の様な者がうようよと漂って、千尋を手招きしていた。両親が居る店へとやって来て、「お父さん、帰ろう」と声を掛け服を引っ張ると、振り向いた父は豚へと変わっていた。必死で両親を探すが姿は見当たらない、仕方なく川の階段の所まで来ると行きには無かった水が遥か向こうまで広がる、大きな川へと変わっていた。千尋は必死に「これは夢だ、消えろ消えろ」と自分に言い聞かす様に自分を叩くが、その手や足が透け消えかかっていた。大きな船が近づき得体の知れない者が沢山降りてきた為、塀の陰へと隠れていると先ほどの少年がやって来て、怖がる千尋に「そなた見方だ」と言うと消えかかっている千尋に「この世界の物を食べないと、そなたは消えてしまう」と小さな赤い実を食べさせた。すると千尋の消えかけた体は元に戻った。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 4【油屋へ】
そこへ鳥の体をした湯婆婆が上空を旋回し、人間である千尋を探していた。少年は「着いて来て」と言うと、足に力が入らなくなっていた千尋に呪文を掛け立たせると、一気に油屋の橋の前までやっていた。橋を渡る前に少年は「「橋を渡る間は息をしてはダメだよ」と言うと、千尋に大きく息を吸わせて橋を渡り始めた。橋を渡りきる手前で急にカエルが目の前に現れ、千尋は驚いて息を吐いてしまう。するとカエルが「人間?」と気づくが、少年は術を掛けカエルを一瞬気絶させた。その隙に少年は飛ぶように千尋を引っ張りながら進むと、小さな扉の後ろへと隠れた。息をしてしまった事を謝る千尋を褒めると「何時までも此処に居られない、騒ぎを鎮めに行かないと」と言う。不安でいっぱいの千尋は「行かないで」と少年に頼む、すると少年は千尋の頭の中に映像を浮かばせながら釜爺の場所を説明する。「釜爺に、此処で働かせて欲しいと頼みなさ断られても粘るんだよ。此処では仕事を持たない者は湯婆婆に動物にされてしまう」と言った。「湯婆婆って?」と千尋が質問すると「此処を支配している魔女だ。嫌だとか帰りたいと言わせる様に仕向けて来るけど、働きたいとだけ言いなさい」と指示した。「忘れないで、私は千尋の味方だ」ともう一度言うと「どうして私の名前を知っているの?」と疑問に思う千尋に、「そなたの事は小さい頃から知っている、私の名前はハク」と告げると、騒ぎを鎮める為に千尋を置いて行ってしまう。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 5【釜爺の元へ】
1人取り残された千尋はしばらく膝を抱えてベソを掻いていたが、意を決したように釜爺の元へと続く今にも崩れそうな手すりも無い古びた板の階段を、腰を下ろす様に一段ずつ降り始めた。しかし踏み板が外れた為に一気に下まで、走り下りる羽目になってしまう。ハクに言われた通りに扉を開けボイラ室を抜けると、足と手を沢山持つ奇妙な人の様な人物が作業をしている場所へとやって来た。恐る恐る「あの~釜爺さんですか?」と声を掛けると、作業をしていた釜爺は千尋を見て驚く、「此処で働かせて下さい」と千尋が言った瞬間に沢山の札が釜爺の目の前に降りて来た。釜爺は沢山の札を見ながら怒る様に「ちび共、仕事だ」と言うと、「わしは釜爺だ風呂釜にこき使われている爺だ。手は足りとるそこら中ススだらけだ」と言うと、黒いトゲトゲの小さな生き物が石炭を運んでは炎の上がる釜の中へと放り投げた。一番大きな石炭を持ってきた煤が重みに耐えきれず石に押しつぶされてしまう。思わず石をどける千尋であったが、煤は驚き石を置いて穴の中へと逃げて行ってしまった。「あの、これ」と石を持ったまま煤に言うと釜爺が「手を出すんなら最後までやれ」と千尋に言った。千尋は仕方なく石炭を運び釜の中へとほうり投げた、するとそれを見ていた煤達がワザと石の下敷きになり千尋に運ばせ様とする。その様子を見て釜爺が「ただの煤に戻りたいのか」と怒り、「あんたも気まぐれで、人の仕事を盗っちゃいかん。働かなければこいつらの魔法は消えてしまう」此処には千尋の仕事は無いから他を当れと言われてしまう。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 6【リンとの出会い】
そこへリンが「飯だよ」と言いながら入って来た。リンは煤達に餌のコンペ糖をばら撒くと、隅に立っている千尋を見つけ「人間が居るじゃんヤバいよ、さっき上で大騒ぎしてた」と驚く。すると釜爺が「わしの孫じゃ」と嘘をつき守ってくれた。リンをイモリの黒焼きで買収し湯婆婆の所まで、千尋を案内する様に頼む。釜爺が「どうせ働くなら湯婆婆と契約しなければいけない、自分で行って運を試しな」と言った。リンは口が悪く黙って着いて来る千尋に「はい」とか「お世話になります」と言えないのドン臭いねと悪態を着いて来る。しかし世話になった釜爺に「ちゃんとお礼を言いな」と礼儀も教えてくれる。上の階に千尋を連れて行くと、他の者がリンに向かい「匂う、人間臭い」と言ってきた。リンはとっさにイモリの黒焼きを見せ「この匂いじゃない?」と誤魔化すと千尋を逃がす為に、エレベーターに乗せると上の階にいく様に指示して逃がしてくれた。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 7【湯婆婆との対面】
一番上の階に行くと薄暗い廊下が続いており、大きな扉を開けようとすると「ノックもしないのかい」と何処からともなく声がし、中に入れと指示してくる。千尋が躊躇していると見えない力に引っ張られ、強引に湯婆婆の部屋まで連れて行かれた。部屋に投げ込まれると千尋は「ここで働かせてください」と、ハクに言われた通りにそれだけ言うと、湯婆婆の魔法により口をチャックの様に閉じられてしまった。湯婆婆は「そんな細い体で何が出来るんだ此処は人間の来るところじゃない。神様が疲れを癒しに来るお湯屋だよ、それなのにお前の親はお客様の食べ物を豚の様に食い散らかして」と怒ると「お前も元の世界には戻れないよ、子豚にしてやろう」と言った。「しかし良くここまで来た誰かが手助けしたのかな?褒めてやらなければ誰か教えな」と言うと、千尋が話せる様に魔法を解いた。千尋が「ここで働かせてください」とまた言うと、湯婆婆が怒り「黙れ」と千尋の目の前までやって来て「何で私があんたを雇わなければいけないんだ。見るからに愚図で甘ったれで泣き虫で頭の悪い小娘に仕事なんてある訳がない、これ以上不要な者を増やしてどうしろっていうんだ。それとも一番きつくて辛い仕事をやろうか」と脅す。千尋は「此処で働かせて下さい」と何度も続けて言うと、湯婆婆は仕方なく契約書とペンを渡すと名前を書けと命じた。湯婆婆は「まったくつまらない誓いを立てちまったもんだ、働きたい者には仕事をやるだなんて」と愚痴をこぼす。契約書の「荻野千尋」という名前を見て「千尋と言うのかい、贅沢な名だね」と言うと「荻野」と「尋」と言う文字を契約書から魔法で消すと「今からお前の名前は千だ」と言った。そこへハクがやって来て千尋の世話を命ずるが、ハクは他人行儀で「私の事はハク様と呼べ」と怖い顔で言う。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 8【油屋で働き始める】
千となった千尋は油屋で働く事となった、誰もが人間の千を嫌がりリンの下で働く事となった。リンは「お前トロいから心配してたんだ」と、湯婆婆との契約まで漕ぎつけた事を驚いていてが、「分からない事があったら聞け」と優しくしてくれる。部屋に案内されると張っていた気が抜け具合が悪くなる。朝になり気が付くと布団に寝かされていたが、部屋に誰かが入ってくる音が聞こえ息を潜める千に「橋の所へおいで、お父さんとお母さんに合わせてあげる」とハクが言った。服を着替え釜爺の所へ行くと靴を履き外へ出た。そこにハクが待っていて、夕べとは打って変わって優しいハクに戻っていた。千を両親の元へと案内するが、そこは豚舎だった。豚にされた両親に声を掛けるが、どれが自分の両親かも分からなかった。ハクは千に一枚の紙を渡した、それは前の学校の友達がお別れの時にくれたカードだった。そこに「千尋」という文字が書かれていて、それを見た千は「千尋って私の名前だわ」とまるで忘れていたかの様に言った。するとハクが「湯婆婆は相手の名前を奪って支配するんだ」と教えてくれた、いつもは千でいて本当の名前は隠しておく様に言われた。「名前を忘れると帰り道が分からなくなる。私はどうしても思い出せない」と寂し気に言った。しかし「不思議だね千尋の事は覚えていた」と千尋に昔あった事のある様な言い方だった。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 9【油屋での仕事】
千はリンに着いて油屋で本格的に働き始めた、風呂掃除を命じられ水を捨てに硝子戸を開けると、そこに黒い体の白い顔をした者が雨の中立っていた為、千はお客だと思い入れる様に硝子戸を開けたままにしておくと、そこからその者が中へと入って来て消えた。長い間使ってなかった風呂場掃除は汚れがこびりついており、リンが一度薬湯を入れなければ無理だと言い千尋に番台に行き薬湯の札を取ってくる様に指示した。その頃、湯婆婆は何かろくでもない者が油屋に紛れ込んで来た事を感じ取っていた。千が番台に行くと番頭は意地悪をし、薬湯を入れるのはもったいない手で擦れと追い返そうとする。そこへ先ほど雨の中に立っていた客が番台に現れ、番台から薬湯の札を取って千に渡してくれた。風呂の壁板を開けると紐を引っ張り、札を引っ掛けると釜爺の元へと札を送った。するとすぐに壁の筒の板が開き薬湯が流れて来た、リンはもう一度紐を引けば湯は止まると言い夕ご飯を取りに行って千を残し行ってしまった。そこへ先ほど札をくれた者がやって来て、千に沢山の薬湯の札をくれる。千が「そんなにいらない」と断ると、札を置いて消えてしまった。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 10【腐れ神】
油屋に強烈な臭いを放ちながら、腐れ神がやって来た。千は腐れ神の案内役を初仕事として、湯婆婆に命じられた。洗いたての風呂釜に案内し腐れ神が湯船に入ると、湯はすぐにドロドロに変わってしまった。湯婆婆がその様子を見て、「あの子どうするかね」と高見の見物をする。すると千は先ほど貰った薬湯の札を使い新しい湯を補充した、すると大量の湯が流れ出てきて腐れ神の体を洗い流していった。風呂釜の淵に居た千は滑って湯の中へと落ちてしまった、そこで腐れ神の体に何か刺さっているのを見つける。リンにその事を告げると、それを聞いていた湯婆婆は人を集める様に番頭に指示し「千とリン、その方は腐れ神なんかじゃない」とロープを投げて寄こした。そのロープを腐れ神に刺さっていた物に結んで引っ張り出すと、中から自転車が出て来た。それを見て湯婆婆は「やはり」と言うと、もっと引っ張る様に指示した。全てのゴミを腐れ神から引っ張り出すと、腐れ神だった神様が元の姿に戻り千に丸い団子をくれた。その神は名のある川の主である事を知った。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 11【千が招いた客】
腐れ神が去った後の風呂釜を見に来ていたカエルはそこで金を見つける。すると千が中へと入れた正体不明の客が現われ、カエルの目の前で金を出して見せた。カエルは「金が出せるのか?」と驚き金が欲しいと言うと、大量の金を出したがそれを必死で拾うカエルを飲み込んでしまう。そこへやって来た見回りが、「誰か居るのか?消灯時間はとっくに過ぎたぞ」と言うと、カエルを飲み込んだ正体不明の者がカエルの声で「わしは客人だぞ、皆を起こせ」と言い金をばら撒いた。千が寝ている間に大宴会が始まり、客人は大量に食べて飲んで体がどんどん大きくなっていった。千が目を覚ますと釜爺がもう湯を炊いているのが見えた、そこへリンがやって来て「お前も来い、湯婆婆まだ寝てるからチャンスだ」と言った。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 12【白い龍】
拭きを着替え豚舎を眺めていると遠くに白い龍が暴れながら飛んでいるのが見えた、龍は大量の白い鳥に似た様な者達に追われていた。途端に千は「ハク、こっちよ」と叫んでいて、自分でもその龍にハクと呼んだ事に驚いた。龍はもがきながら海に落ちると壁を伝うように上り詰めると、一気に部屋の中へと入って来た。白い鳥みたいな物はただの紙切れだった、龍から離れると破れた数枚を残して何処かへ飛んで行ってしまった。部屋の中は龍の血で汚れた、千が近づき「ハクよね大丈夫だよ」と言うと、龍は湯婆婆の部屋へと飛んで行ってしまった。それを見た千は酷い怪我をしているハクが死んでしまうと思い、龍の後を追いかけるが落ちていた紙の切れ端が千の体にくっついた。千は湯婆婆の部屋に行く為にエレベーターを使おうとしたが、番頭にダメだと言われて使わせてもらえなかった。そこへ客人が現れ千に金の山を渡すが、千は「要らない忙しいので失礼します」と言うとハクを助けに走って行ってしまった。すると途端に客人は豹変し、従業胃のを飲み込む。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 13【ハクを助けに】
千は急いで湯婆婆の元へと行くと、湯婆婆は怒っていた。「なんて者を引き入れたんだ、そいつは顔無しだよ。私が行くまで余計な事をするんじゃないよ」と誰かと話していた。そして電話を切ると「お前達ハクを片付けな、もう使い物にならい」と言うと寝ている坊の部屋へと入って行った。坊の部屋に隠れていた千は湯婆婆が出て行くと、ハクを助けに行こうとする。しかし坊に捕まってしまい、「ここに居て一緒に遊べ、そうじゃないと泣いちゃうぞ」と脅されてしまう。何とか坊を説得するが、掴んだ手をなかなか放してくれない。そんな坊に手に付いたハクの血を見せ「血、分かる」と言うと、坊は驚いて千の手を離してしまう。その隙にハクを助けに向かい千だったが、湯婆婆の手下によってハクはポッカリ開いた穴に落とされそうになっていた。あわやという所でハクを助けたのもつかの間、坊が部屋から出てきて「血なんか怖くないぞ、遊んでくれないと泣いちゃうぞ」とまた脅してきた。すると千に引っ付いていた紙切れが湯婆婆に代わり、魔法で坊と湯婆婆の手下の鳥を小さなネズミと蚊に変えてしまう。そして頭だけの手下を三つ重ねると、坊の姿へと変えてしまった。千は「あなたは誰?と聞くと湯婆婆の姿をしたおばあさんは「湯婆婆の双子の姉さ」と言うと「その龍を渡しな、その龍は妹の手先の泥棒龍だよ、私の所から大事なハンコを盗んでいった」と告げた。千は「ハクがそんな事するはずない、凄く優しい人だもん」と言うと「龍はみんな優しいよ優しくて愚かだ。魔法の力を手に入れ様として妹の手下になるなんてね。この若者は欲深な妹の言いなりだ、どうせこの龍は助からないハンコには盗んだ者が死ぬようにと呪いがかけてある」と言った。するとハクは湯婆婆の姉と化した紙切れを真っ二つに切り、姉の姿を消すと千と共に穴へと落ちて行った。最後の力を振り絞りハクは穴の中を通り、釜爺の居る場所へと辿り着いた。ハクはもがき苦しむ様子を見た釜爺が「体の中で何かが命を食い荒らしとる、わしにはどうする事も出来ない」と言った。千は川の神様から貰った両親に食べされるはずの団子を取り出すと、龍の口の中へと押し込み口を閉じ押さえつけた。もがく龍の口から飛び出した者はハンコと黒い小さなドロドロとした虫の様なものだった。逃げ出す虫を追いかかる千であったが、踏み潰してしまうである。ハンコを見せ「これ湯婆婆のお姉さんの物なの」と釜爺に言うと「銭婆の?魔女の契約印か」と大変な物を盗んだ事に驚く。すると龍はハクの姿に戻っていった、釜爺の話ではハクは千尋と同じように突然やって来て、釜爺の反対を他所に魔法使いになりたいと言って聞かなかったと言う、ハクには帰る所がもう無いと言いついに湯婆婆の手下になってしまった。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 14【顔無し】
千が釜爺と話しているとリンがやって来て、湯婆婆が顔無しは千が引き入れたと言って怒っていると探しに来た。千はお客だと思って中に居れた事を話すと、リンは上で起きている大変な事になっていると話した。銭婆の所に行く前に顔無しの元へとやって来た千に「遅い、大損だよ金を絞り取れるだけ取れ」と湯婆婆が言うと、千の隣に居たネズミを見て「その汚い物はなんだ」とネズミに変えられてしまった坊の事が分からない様子だった。顔無しの元へと千が行くと、顔無しは上機嫌になり食べ物を進めたり金を出し渡そうとし、千の欲しい物をなんでも出してやると言った。すると千は「あなたは何処から来たの、元の所に戻った方が良いよ。私の欲しい物は、あなたには出せない」と言うと、顔無しは怒り出し態度が変わり「千が欲しい」と言う。千は「私を食べる前に、これを食べて」と川の神に貰った大切な団子を、顔無しに食べさせた。苦しみだした顔無しを千は誘導するように走り出すと、顔無しも食べた物を吐き出しながら追って来た。下まで行くとリンがたらい桶の上で待っていてくれて、千を乗せて駅まで連れて行ってくれた。顔無しも千の跡を追い海へと飛び込んで、千の後を付いて来る。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 15【電車に乗る】
釜爺にハクを助ける為に銭婆の所にハンコを返しに行き、謝ってくると言う千に40年前の古い電車の切符を取り出し、6つ目の「沼の底」という駅で降りる様にと教えてくれた。そして「間違えるなよ、昔は帰りの電車もあったが最近じゃ行きっ放しだ」だと忠告すると「大丈夫帰りは線路の上を歩いて帰ってくる」と千は力強く言った。顔無しと共にきた電車に乗ると「沼の底」まで行くが、目印が無く不安になるが千は歩き始めた。その頃ハクは目を覚まし釜爺に全てを聞くと、湯婆婆の元へと行き「まだ分かりませんか?大切なモノがすり替わったのに」と言うと湯婆婆は坊の事を見て指で魔法を解くと、その姿は顔だけの手下となって驚く。坊が居なくなった事で慌てふためく湯婆婆は、ハクの目の前に鬼の形相で髪を乱し口から火を噴きながら「おのれ、坊を何処へやった」と憎しみ一杯で聞く。ハクが「銭婆の所です」と言うと、湯婆婆はさっきの勢いが無くなり銭婆の事を性悪女とののしり、それで私に勝ったつもりかと呟くとハクに「で、どうする」と尋ねる。ハクは「坊を連れ戻しに行きます、その代り千と両親を元の世界に戻してやって下さい」と頼む。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 16【銭婆の家へ】
道を歩いていると片足のランタンが飛び跳ねながら、千の元へやって来てまるで道案内をするかの様に道を照らしながら進んだ。家の前に着くと銭婆が出迎えてくれ、「みんなよく来たね」と言うとお茶の用意をしてくれた。千が銭婆に「これハクが盗んだ物です、返しに来ました」と言うとハクの代わりに謝りに来たと「ごめんなさい」と深々と頭を下げた。銭婆は「これが何か知っているのか?お前これを持っていて何ともなかったのかい?」と聞くとハンコにかけてあった呪いが解けている事に気づく。すると千が「すみません、あのハンコに着いていて変な虫みたいなやつ私が踏んづけちゃいました」と謝ると、銭婆は大笑いし千に「その虫は妹が龍を操る為に龍の腹に忍び込ませた虫だよ」と踏み潰した事をまた大笑いするのであった。千は坊達に懸けられた魔法を解いてくれる様に、銭婆に頼むと「とっくに呪いは溶けているからいつでも元の姿に戻れるはず」だと言った。銭婆は湯婆婆の話やこの世界の事の話をいろいろと聞かせてくれると「今日は遅いから泊まっていきな」と言うと、ネズミの坊と顔無し達と銭婆は糸を紡ぎ何かを作り始めた。千は考え込み「おばあちゃん、私やっぱり帰る」と言う、この間にも両親が食べられハクも死んでしまうかもと心配する。その時紡ぎ終わった糸で出来上がった髪留めを千に渡し、「お守り、みんなで紡いだ糸を編み込んであるからね」と言った。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 17【ハクの名前】
銭婆に貰った髪留めで髪を結び直すと、家中の窓がガタガタとなり扉を開けると龍の姿をしたハクが居た。銭婆は「あなたのした事はもう咎めません、その代りその子をしっかり守ってやるんだよ」と龍の姿をしたハクに言った。顔無しは銭婆の家に残り、坊や下の蚊と千は龍に跨ると湯婆婆の待つ油屋へと帰る事にした。別れ際に銭婆に抱きつき「おばあちゃん、ありがとう。私の本当の名前は千尋っていうの」と告げると「良い名だね、自分の名前を大事にするんだよ」と銭婆は言った。ハクに跨り湯婆婆の元へと向かう最中に、千尋は小さな時の事をハクに話し出した。自分は小さくて覚えてないけど母から聞いた話で、千尋は小さい時川に落ちて溺れた事、その川は今は無くマンションになっている事、その川の名前が「琥珀川(こはくがわ)」、そしてハクに「あなたの本当の名前は琥珀川」だと教えた。すると龍の鱗が剥がれ落ち、ハクの姿へと変わると「千尋ありがとう、私の本当の名は饒速水小白主 (にぎはやみこはくぬし)」と自分の名前を思い出した。ハクの川に落ちた小さかった千尋を、ハクが助けていた。
千と千尋の神隠しのネタバレあらすじ 18【最後の試練】
油屋に着くと湯婆婆や他の皆が首を揃えて千が戻るのを待っていた。湯婆婆が「坊は連れて帰って来たんだろうね」と言うと、蚊がネズミを連れ湯婆婆の前まで行くとネズミは坊の体に戻った。喜ぶ湯婆婆は坊に「酷い目に合ったね」と甘やかすが、坊は「とっても楽しかった」と逞しく言った。約束通り千の両親を返してくれと言うハクに、「そう簡単には返せないよ」と言うと坊が「婆婆のケチ、千を泣かせたら婆婆の事嫌いになっちゃうぞ」と千の味方をする。思わぬ坊の言葉に「これは決まりだから、そうしないと魔法が解けないんだよ」とおろおろしながら言った。すると千が「おばあちゃん、そっちへ行きます。掟の事はハクに聞きました」と言うと湯婆婆に「この中から、お前の両親を見つけな」と何匹も並べられた豚を見せられる。千はジッと見つめると「ここにはお父さんおお母さんも居ない」と言った。湯婆婆が「それがお前の答えかい」と聞くと、千はしっかりした口調で「うん」と言った。その瞬間、目の前に居た豚達が油屋の従業員達に姿を変え「大当たり」と言って喜んだ。千尋の契約書は消え湯婆婆は面白くなくなさそうに「さっさと行きな」と言う、千は皆に「お世話になりました。ありがとう、さようなら」と此処へ初めて来た時とは打って変わって、しっかりした口調で感謝の言葉を口にする。
千と千尋の神隠しの結末【別れの時】
両親は先に行って待ってるいという言葉を聞き、ハクと共に川の所まで来ると来た時と同様に水は無くなっていていた。そこまで来るとハクは「私はここから先には行けない、千尋は元来た道を辿れば良いでも決して振り向いてはいけないよ」と言った。千尋はハクはどうするの?と問うと、「湯婆婆と話を付ける、私は大丈夫、名前を取り戻したから元の世界へ戻れる」と千尋を安心させた。「また、何処かで会える?」と千尋が聞くと、ハクは「きっと会える」と答えてくれた。千尋は別れを惜しむ様に「きっと、きっとよ」と何度も言った、そんな千尋にハクは「さあ、行きな振り向かないで」と優しく言う。振り向きたい衝動を抑えて歩き出す千尋、トンネルの所まで来ると母が千尋に声を掛ける。そこには父も母も居て何事も無かったかの様に千尋に接してきた。トンネルを抜けるとさっき停めたばかりの車が、もう何日も放置されていたかの様に葉っぱが積り、車の中も誇りだらけになっていて父には訳が分からなく、母も「悪戯?」と自分達が豚であった時の記憶を失くしていた。しかし千尋にとってトンネルの向こう側で経験した事は、忘れがたい思い出となった。
以上、映画千と千尋の神隠しの詳細あらすじ解説でした。
「千と千尋の神隠し」感想・レビュー
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ハクは、優しい所ある。でも千尋は、ハクの事助けた場面良かった。
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大人になってから久しぶりに観ると、子ども時代に観た時とは違うさまざまな発見がありました。かおなしは、手のひらに金塊を生み出し、それに群がる群衆が飲み込まれるなど、拝金主義を批判しているし、生命と自然と神と愛がテーマになっていることを再認識しました。
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この映画が舞台化されると聞きもう一度この映画を見ました。やはり考えさせられるものがありますね。舞台ではどのようになるのかとても気になります。
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ハク…めっちゃ良かったぞ
ふとしたことから陥穽に陥った先が日常の世界と全く異なっていたら…。童話の範疇に入らない童話のアニメです。リアルだけれどもとてもグロテスクな面が目立ち過ぎ。神様も普通の魔物とどこがどう違うのか。そんな考えに耽っている自分の姿がありました。日本の伝統は八百万の神という多神教に基づいていますが、ありがたくない神様もいるのよですね。私は両親が豚にされたことは当然だと思いましたが、主人公の千尋は自分が置かれている立場を理解して、年端も行かないのに立派に行く抜こうとする姿に感動を覚えました。『魔女の宅急便』もそうでしたが子供の自立をテーマとしている。我が国のそう遠くない過去においても不幸な身の上の人間が苦労しながらも立派に懸命に行く抜こうとしていた時代が確かにありました。そういう負の事実が私達の遺伝子にも刻み込まれていて、懐かしさと実感が湧いてくるのですよね。モデルになった温泉街は互いにそれを主張しているそうですが、私もいつかはそこへ行ってみたいです。湯の中にいる隣人が、どうかやっかいな神様などではないことを祈りながら。