たんすわらし。の紹介:2010年日本映画。若手アニメーター育成プロジェクト「PROJECT A」で公開された短編劇場アニメーション。親元を離れて1人暮らしをするOLのえるの元に、実家から突然和だんすが送られてきます。さらに、その和だんすの中から6人の小さい子供が飛び出してきて、のえると共に生活することになります。のえるは困惑しますが、子供達はのえるの生活についてあれこれ世話を焼き、そんな子供達と生活していくことで、のえるの中にもある変化が現れます。
監督:黄瀬和哉 声優:のえる(能登麻美子)、マサ(大浦冬華)、ダイゴロー(松元惠)、ジロキチ(高戸靖広)、タエ(植田佳奈)、ユキ(今野宏美)、ハンペイ(小桜エツコ)、母(加藤沙織)、なつき(三瓶由布子)、ほか
映画「たんすわらし。」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「たんすわらし。」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「たんすわらし。」解説
この解説記事には映画「たんすわらし。」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
たんすわらし。のネタバレあらすじ:起
1人暮らしのOL、のえるの元にある日、実家から大きな和だんすが送られてきました。部屋に置いて呆然とするのえるでしたが、出勤の途中に母親に電話すると、母親は、順番だから、とよくわからない事を言いました。
その夜、のえるは同僚のなつきと飲んだ後帰宅すると、部屋には男の子がいて煎餅を食べていました。のえるは、部屋の照明を一旦消してもう一度付けてみると、男の子はいませんでしたが、和だんすの引き出しがひとりでに閉まりました。
のえるは、和だんすの引き出しを開けてみましたが、引き出しの中にはお菓子しか入っておらず、飲みすぎたかな、とつぶやき、その夜は就寝しました。
たんすわらし。のネタバレあらすじ:承
次の日、のえるは、ごはんのおいしそうな匂いで目覚めました。しかし、1人暮らしののえるにご飯を作ってくれる人はおらず、のえるが飛び起きたところ、ちゃぶだいの上に朝ごはんの用意がしてありましたが、周りには誰もおらず、昨晩とおなじく和だんすの引き出しがひとりでに閉まりました。
のえるは、訳も分からず用意された朝ごはんを食べましたが、食器を片づけている時に、台所が掃除してあることに気が付きました。その時、テレビの音が聞こえ、テレビの前に来ると、昨日煎餅を食べていた男の子がいました。
さらに、和だんすの上には別の男の子もいて、煎餅を食べている男の子の名前はダイゴロー、そして自分の名前をジロキチと言いました。ジロキチは、自分たちは、代々柊家の主たる女性に仕える存在だ、と言いました。
ジロキチは、女性の1人暮らしなのに不用心なのえるの危機意識の無さを指摘しました。そして、和だんすの中からマサと名乗る男の子が出てきましたが、朝ご飯を作ったのはマサでした。
次の日、のえるは、出勤する前に和だんすを壁の方に向けて引き出しが開かないようにしましたが、帰ってくると、和だんすがひっくり返っていたほか、部屋の中がめちゃくちゃになっていました。
のえるが必死になって部屋を片付け終わった時、ジロキチ、ダイゴロー、マサが現れました。部屋をめちゃくちゃにしたのは、ハンペイという男の子で、さらに、ユキ、タエ、という女の子も現れました。
たんすわらし。のネタバレあらすじ:転
それ以来6人の子供達は、和だんすに帰ることなくのえると生活を共にするようになりました。
マサは、朝晩の食事のほか昼のお弁当も作り、ユキは、スキンケアや化粧などの世話をしてくれ、タエは、掃除や服の手入れのほか7人の共同生活を統括し、ハンペイは、勝手気ままに動き回るため、ノエルはハンペイの世話を焼くようになりました。
のえるは、子供達と共同生活をしていくうちに知らず知らずのうちに前向きに生活するようになり、その変化は、なつきや会社の上司など周りの人達にも伝わっていきました。
ある日、のえるは、子供達と近くの商店街まで買い物に行った後、買ってきたタイを使って、マサに教わりながらこれまで作ったこともないタイの刺身や鍋料理を作りました。そして、ユキから、商店街で買ってきた化粧品で化粧のやり方を教わりました。
たんすわらし。の結末
その夜、食事をしている時に、のえるは、昼間の買い物で子供達がこの地域に詳しいことに気が付きます。柊家は、元々この土地にずっと暮らしていたため、柊家に使える子供達もこの周辺は良く知っていたのでした。
ただ、のえるの母親が別の土地に行ったため子供達もここから離れましたが、のえるが帰ってきたため、子供達は、再びこの地で仕えることができ誇らしいと言いました。さらに、タエは、のえるの事をどこに出しても恥ずかしくない柊家の主、と言いました。
のえるは、子供達と暮らすようになって人間的に成長したのでした。その夜目覚めると、のえるは、子供達がいなくなっている事に気が付きます。外に出ると、遠くに子供らしき人影が見えたため、のえるは、必死に人影を追いかけて商店街までくると、マサの笑い声が聞こえました。
その声の方向に行くと、ショーウインドウの中に小さいころののえるとのえるの祖母が写った写真が飾ってありました。子供達は、祖母、曽祖母、さらにその前から代々住んでいたこの土地で柊の新しい主に仕えられて嬉しかった、と言いました。そして、自分達の役目は終わった、のえるの次の主が現れた時また会いに来ると言うと、去って行きました。
その後、母親から電話がかかってきて、曽祖母が使っていた水屋を送ると言われ、のえるは思わず叫び声を上げてしまいました。
以上、映画「たんすわらし。」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する