LEGO(R)ムービーの紹介:2014年アメリカ映画。レゴの世界を支配しようとするおしごと大王とそれに立ち向かうマスタービルダー達と選ばれた者、エメットの奮闘を描く、そこそこのパロディ満載のハートフルコメディ映画。レゴの可能性と本質を問う。
監督:フィル・ロードクリストファー・ミラー 出演者:エメット(クリス・プラット)、おしごと大王/おしごと社長(ウィル・フェレル)、ワイルドガール(エリザベス・バンクス)、バットマン(ウィル・アーネット)、ロボヒゲ(ニック・オファーマン)、ユニキャット(アリソン・ブリー)、ベニー(チャーリー・デイ)、バッド・コップ(リーアム・ニーソン)、ウィトルウィウス(モーガン・フリーマン)ほか
映画「LEGO(R)ムービー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「LEGO(R)ムービー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「LEGO(R)ムービー」解説
この解説記事には映画「LEGO(R)ムービー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
LEGO(R)ムービーのネタバレあらすじ:序章
レゴで出来た世界、魔法使いウィトルウィウスの城に危機が押し寄せてきていました。自由に物を創造するマスタービルダー達は、その自由を奪おうとするおしごと大王の侵略を受けていました。ウィトルウィウスは、彼らの自由を奪うスパボンを隠匿していたので、おしごと大王がそれを奪いに来たのです。ウィトルウィウスの抵抗虚しくスパボンはおしごと大王の手に落ちます。しかし彼は、いつし選ばれた者が奇跡のパーツを見付け出し、世界を救うと予言しました。
LEGO(R)ムービーのネタバレあらすじ:第1章
ブロックシティで働くエメットは常にマニュアル通りを読み、マニュアル通りにしか行えない普通の中にすら埋没する没個性の男でした。彼は建設現場で今日もマニュアル通りに働いていました。仕事も上がり、皆でアフターファイブを楽しもうと現場を離れた時、大事なマニュアルが風に飛んで行ってしまいます。マニュアルを追って行くと、フードを被った怪しい人物が何かを探している所に遭遇します。エメットは警察に通報しようとしますが、その女性が美女と知るや彼女に一目惚れしてしまいます。エメットは美女を近付こうとしますが、足を滑らせて謎の穴に落ちてしまいました。穴の底には、怪しげな空洞が広がっており、その奥にはブロックではない怪しげな物体が落ちていました。エメットはその物体に誘われるように触れてしまいます。その瞬間、彼は気を失ってしまいました。しかし、気を失う直前に彼は謎のヴィジョンを見ます。それは謎の巨大な手と指でした。
気が付いたエメットは、何処かで拘束されて居ました。そこでバッドコップに厳しい取調べを受けます。最初、何を詰問されているか判らなかったエメットですが、背中にくっ付いている物体を指摘され、初めてその事に気付きます。それは、先程彼が触れた奇跡のパーツでした。バッドコップはエメットを選ばれた者と断定、このブロックシティの有力者、おしごと社長が計画する世界の終わりの妨げになると告げます。手酷い拷問で苦しめられるエメットですが、颯爽と美女が現れ、彼を助け出します。美女はワイルドガールと痛い名前を名乗り、手近なパーツで奇想天外なバイクを作り、エメットを連れ逃走を図ります。彼女はその際、その手助けを出来ないエメットを不信がって彼に質問をします。すると彼が凡人でマスタービルダーではない事に気付きました。
LEGO(R)ムービーのネタバレあらすじ:第2章
エメットとワイルドガールは境界の壁を越えて、西部の町に逃げ込みます。その西部の町自体に驚くエメットにワイルドガールはこの世界自体を説明します。レゴの世界は昔、なんでも自由に物が作れる世界でしたが、それを良しとしないおしごと大王が世界全てを侵略し、そのテーマ毎に世界を区切る壁を作ってしまったのです。その頃オフィスタワーでは、おしごと大王が表の顔であるおしごと社長として、もうすぐブロックシティで開催するタコスデーに備えていました。愛とタコスを振舞うと吹聴しているそのタコスデー、実は、タコ足メカで世界を理想の形に固めてしまおうというタコ足攻撃デーでした。奇跡のパーツはそのタコスデーの中核であるスパボンを封じる力があるのです。
西部の町ではワイルドガールがマスタービルダーの一人、ウィトルウィウスにエメットを引き合わせていました。マスタービルダーとは、マニュアル無しで想像力だけで物を作る事が出来る者に与えられる称号でした。ウィトルウィウスはエメットの頭の中に入り込み、彼の想像性を確かめます。しかし、エメットの頭の中は見渡す限りの地平でした。彼の想像力を試すと、出てきたのは2段ソファーでした。下段は上段座る人間の足が邪魔でまったく役に立たない代物です。落胆するワイルドガールですが、それでも巨大な手と指、マスタービルダーが上の人と呼ぶヴィジョンを見たと言う彼に、ウィトルウィウスは空っぽの頭だからこそ全てを受け入れる事が出来ると言い、マスタービルダーの訓練を開始しました。
エメット達は、西部の町まで伸びたバッドコップの追跡を振り切り、今度はマスタービルダー達が隠れているユニキャット姫の国、雲の上の楽園に向かいました。雲の上の楽園でエメットは、おしごと大王を倒す為に結束を促す演説をしますが、以前攻め込んだが惨敗したロボヒゲの反発もあり、またマスタービルダーで無い事で信頼を得られません。そのうちバッドコップが追ってきて楽園は破壊され、多くのマスタービルダー達が捕らえられました。エメットは、脱出に成功したマスタービルダー達が各々の想像性で組上げた滅茶苦茶な潜水艦で海に潜りました。しかしそれ故に不具合があり、浸水して圧解してしまいました。
LEGO(R)ムービーのネタバレあらすじ:第3幕
逃げたエメットを捜索するバッドコップですが、潜水艦の残骸の他に2段ソファーしか確認できないと、エメットは死んだものと思い引き上げていきました。しかしエメット達は、誰もが役に立たないと思っていたその2段ソファーに潜んでいました。ロボヒゲがそのソファーごと彼等を引き上げます。最初反発したロボヒゲですが、ソファーの想像性、実用性のなさに意外性を見て、エメットに協力する事にしました。エメットは、マスタービルダーの弱味は協調性のなさだと説き、自分の強味は、想像性は無いがマニュアルに沿って物を作る創造性の高さだという事を説きます。そして、大王を倒す為のマニュアルを作り、マスタービルダー達を導き始めます。
彼の下に集ったマスタービルダー達は、そのマニュアル通りに道具を作り、作戦を遂行してオフィスタワーに侵入し、スパボン後1歩の所まで辿り着きます。しかし、スパボンに奇跡のパーツを取り付けようとしたその瞬間、大王に見付かり、皆は捕らえられてします。ついには最後まで抵抗したウィトルウィウスも倒されてしまいました。彼は今わの際に、予言は嘘だったと告白します。大王は、オフィスタワーの下に広がる無の世界という闇の中に奇跡のパーツを投げ捨て、マスタービルダー達の処刑準備を整えると、スパボンで世界を固め始めました。絶望に浸るエメットにウィトルウィウスの幽霊が現れ語り掛けます。そして予言は嘘でデタラメだったが、誰もが選ばれた者になれると訴えます。エメットはその言葉に打たれ、自分が拘束されている処刑用の電池を道連れに、無の世界に落ちる事で皆を救いました。ワイドガールはその勇姿を世界の皆に伝え、共に大王を倒す為に立ち上がろうと訴えるのでした。
LEGO(R)ムービーのネタバレあらすじ:第4幕
エメットは無の世界に落ちていきました。そこにはレゴブロックで遊ぶ、人間の子供が居ました。無の世界こそ、上の人が住む世界だったのです。そこに会社から帰ってきた父親が現れました。彼こそが上の人でありエメットの世界の創造主でした。父親は自分のレゴコレクションで遊ぶ子供を叱ります。彼にとって世界ごとに区切られ、整頓されたレゴコレクションのジオラマは、完璧なものでした。それをバラバラにして、想像の赴くままに組み替える子供には我慢が出来なかったのです。子供はレゴは玩具で子供が遊んで良い物だと訴えますが、父親は頑として受け入れず、子供が遊べないようにスーパーボンドで固定し始めます。その姿は正に、世界を固定化するおしごと大王でした。エメットは力を振り絞って体を動かし、子供に存在をアピールします。それが実り、子供はエメットを見付け、エメットに奇跡のパーツ、スーパーボンドの蓋を託して彼をレゴの世界に戻すのでした。
レゴの世界では大王の野望が達成目前でした。そこにエメットが戻ります。彼はマスタービルダーとしての力に目覚め、想像性を駆使して大王に挑みます。それを見て諦めかけていた皆も息を吹き返しました。大王に最後の対決を挑んだエメットですが、大王に拘束されてしまいます。絶体絶命のピンチにエメットは最後の力、選ばし者パワーを使うと宣言します。手も足も出ない状況のエメットを笑う大王、エメットはそんな大王にそっと手を伸ばします。握手して欲しい、それがエメットの選ばし者パワーでした。
LEGO(R)ムービーの結末
上の人の世界でも、子供が作ったレゴに心打たれた父親が居ました。子供は、この想像性と創造性は父である貴方を見て学んだものだと訴えます。父親は子供に促されるままに、オフィスタワーの最上階を見ます。そこには、おしごと大王と対峙し、手を差し伸べるエメットが居ました。仕事に明け暮れて想像を忘れて創造だけに勤しむおしごと大王に自分を重ねた父親は、子供にエメットは何と言っているか聞きます。子供は、エメットは、おしごと大王にも想像性とユーモアはある、皆選ばし者になれると説きます。改心した大王は、エメットに歩み寄ります。親子が抱きしめ合うようにエメットに手を取り、奇跡のパーツを自らスパボンに取り付けました。
父親は息子と和解し、共にレゴを楽しみ始めました。そこに母親が晩御飯だ呼びかけ、今夜はタコスデーだと言います。親子はご飯を食べる為にその場を離れようとします。その時、父親は思い付いた様に一つの宣言をしました。「もう一人にも遊ばせる」と言い放ちました。その頃レゴの世界では、新しい危機に面していました。自由すぎるデュプロ星人が来襲してきたのです。デュプロ星人は可愛い女の子の声で世界征服を宣言するのでした。
子供のころに遊んだことのあるレゴがアニメーションに。
フルCG映像で(たまに実写が混じる)実際のレゴが生きていると思うほどリアルです。
主人公は工事現場の作業員ですが、作中バットマンやスターウォーズなどの皆さんお馴染みのキャラクターが登場し、原作では見せないワガママで可愛い姿を見せてくれます。
レゴがメインの作品ではありますが、時折実写シーンである家庭の父と子が登場します。
レゴをジオラマとして扱う父親、遊ぶためのおもちゃとして扱う子供。
レゴを通して遊ぶ、想像することの大切さを教えてくれる良策です。