ゼロワン Others 仮面ライダーバルカン&バルキリーの紹介:2021年日本映画。令和仮面ライダーシリーズ第1作『仮面ライダーゼロワン』のスピンオフシリーズ『ゼロワン Others』第2弾であり、『ゼロワン』シリーズの完結編です。前作『仮面ライダー滅亡迅雷』での事件の直後を舞台に、暴走する仮面ライダー滅亡迅雷を食い止めるべく、ある使命を果たすべく最期の戦いに挑む仮面ライダーバルカンこと不破諫、仮面ライダーバルキリーこと刃唯阿を描きます。
監督:筧昌也 原作:石ノ森章太郎 脚本:高橋悠也 主題歌:MONKEY MAJIK 出演:岡田龍太郎(不破諫)、井桁弘恵(刃唯阿)、鶴嶋乃愛(イズ)、桜木那智(天津垓)、伊藤正之(倖田和彦)、菅原健(ソルド9)、鳴海唯(ソルド20)、阿見201(ソルド404)、浅井宏輔(仮面ライダーバルカン)、藤田慧(仮面ライダーバルキリー)、蜂須賀祐一(仮面ライダーバルキリー)、縄田雄哉(仮面ライダー滅亡迅雷)、Maynard(MONKEY MAJIK)(仮面ライダー滅亡迅雷の声)、Blaise(MONKEY MAJIK)(仮面ライダー滅亡迅雷の声)、相島一之(大門寺茂)、中川大輔(迅)、砂川脩弥(滅)、山口大地(雷)、中山咲月(亡)、高橋文哉(飛電或人)ほか
映画「ゼロワン Others 仮面ライダーバルカン&バルキリー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ゼロワン Others 仮面ライダーバルカン&バルキリー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ゼロワン Others 仮面ライダーバルカン&バルキリーの予告編 動画
映画「ゼロワン Others 仮面ライダーバルカン&バルキリー」解説
この解説記事には映画「ゼロワン Others 仮面ライダーバルカン&バルキリー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ゼロワンOthers仮面ライダーバルカン&バルキリーのネタバレあらすじ:起
前作『ゼロワン Others 仮面ライダー滅亡迅雷』の事件を受け、対人工知能特務機関A.I.M.S.(エイムズ)隊長にして仮面ライダーバルキリーの変身者・刃唯阿(井桁弘恵)は緊急記者会見の会場へと向かっていました。彼女の目の前には白人の少女(アリッサ・T)の幻が浮かんでは消えていました。
「滅亡迅雷.net」の4人、滅(砂川脩弥)、迅(中川大輔)、雷(山口大地)、亡(中山咲月)から生み出された仮面ライダー滅亡迅雷(声:Maynard&Blaise(MONKEY MAJIK)、演:縄田雄哉)の暴走によって引き起こされた今回の事件(『仮面ライダー滅亡迅雷』を参照)。唯阿はかねてから滅亡迅雷.netには“心”があると主張してきたことを記者に指摘され、言葉を詰まらせる場面がありました。
会見を打ち切った唯阿は国防庁長官・大門寺茂(相島一之)からの電話でライダー滅亡迅雷を破壊するよう命じられました。大門寺は滅亡迅雷を“人類の敵”と位置付けており、AI(人工知能)にも心があるという唯阿に「私の意思は国民の意思である」と強く言い放ちました。
ライダー滅亡迅雷によって破壊されたZAIAエンタープライズ日本支社ビル。奇跡的に生き残っていた「サウザー課」課長の天津垓(桜木那智)は今回の事件で死亡したZAIAエンタープライズCEOリオン=アークランドに没収されていた変身ベルト「サウザンドライバー」を回収し、「ZAIAの時代が終わっても私の時代は終わらない。いつの日か社長として蘇ってみせる」と宣言しました。
その頃、今回の事件現場に居合わせていた仮面ライダーバルカンこと不破諫(岡田龍太郎)はライダー滅亡迅雷に「どういうことか答えろ!」と問い詰めていました。そこへ唯阿も駆け付けましたが、ライダー滅亡迅雷は「バルキリーは絶滅する」と言うと二人に襲い掛かりました。唯阿は「まるで心がないマシンだ」と評しました。
不破は仮面ライダーバルカン・シューティングウルフ(浅井宏輔)に、唯阿は仮面ライダーバルキリー・ラッシングチーター(藤田慧、蜂須賀祐一)に変身してライダー滅亡迅雷と戦いましたが圧倒的な力の前にねじ伏せられ、バルカンは変身アイテム「ショットライザー 」を破壊されて変身解除に追い込まれ、なおも戦おうとするバルキリーに「出直して態勢を立て直すぞ」と告げると一時撤退しました。
ゼロワンOthers仮面ライダーバルカン&バルキリーのネタバレあらすじ:承
事件を生き残った自律型兵士ヒューマギア「ソルド」のソルド9(菅原健)とソルド20(鳴海唯)は今後の身の振り方について話し合っていました。ソルド9はヒューマギアを人類から解放すると宣言した滅亡迅雷.netを支持しましたが、ソルド20はヒューマギアは人類の“道具”であることを望み、二人の話し合いは物別れに終わりました。
その頃、不破は唯阿に、ライダー滅亡迅雷が滅亡迅雷.netの4人を破壊したことを話しました。唯阿は過去のことを振り返りました。それは亡が唯阿の部下だった頃、亡は(テレビ本編で大破した)滅の修理を理由に滅亡迅雷.netに戻りたいと懇願しましたが、唯阿は許可を出そうとはしませんでした。
それでも亡は絶対に唯阿を裏切らない証明としてアイテム「アサルトグリップ」を渡し、「私の心はA.I.M.S.にあります」と告げました。亡の意思を汲み取った唯阿は休暇という名目で許可を与えました。
不破と唯阿は、絶対にA.I.M.S.を裏切らないと誓ったはずの滅亡迅雷がなぜA.I.M.S.隊長である唯阿に狙いを定めたのか理由を探ろうと考えましたが、そこにソルド20が現れ、ソルド部隊が襲撃してくるので逃げるよう忠告してきました。不破と唯阿は別行動を取ることにし、唯阿はソルド20と共にバイクでA.I.M.S.本部まで移動しました。
唯阿はソルド20との会話の中で、ソルド20はあくまでも多数派の意思を尊重するまでと答えたことに違和感を感じ、「多数派の意見が必ずしも正しいとは限らない」と忠告しました。ソルド20は兵士として生み出された自分たちには心も感情も必要ないと語りましたが、唯阿は「兵士は道具じゃない。心が必要じゃないという考え方こそ修正すべきだ。真の正義とは“命を守る”ということだ。正義は国や組織の立場によって(解釈が)変わるが、命を守るという行為は変わらない」と呼びかけました。
その頃、ソルド部隊の様子を伺っていた不破はソルド9に銃を向けられました。なぜA.I.M.S.を狙うのかと問う不破に、ソルド9は滅亡迅雷.netの意思だからだと答え、「ヒューマギア原理主義」を掲げて“正義”を遂行すると宣言しました。
しかし、不破は「都合のいいように暴力を振るうための言い訳だ」と反論しました。なぜ戦うのかと問われた不破は「俺のルールだ。正義でも善意でもない。ただ俺が守りたいものは守る。俺が気に入らないものはぶっ潰す。論理だけで動けるほど心は精密じゃない」と答えました。考えに迷いが生じたソルド9に、不破は「てめえの“心”に問いかけろ」と投げかけました。
ゼロワンOthers仮面ライダーバルカン&バルキリーのネタバレあらすじ:転
A.I.M.S.本部の位置情報を探り当てたソルド404(阿見201)の部隊が動き出しました。一方、ライダー滅亡迅雷はA.I.M.S.本部に現れ、A.I.M.S.隊員が応戦していましたが、ソルド20と共に駆け付けた唯阿は隊員たちに攻撃中止と全職員の避難誘導を命じ、バルキリーに変身しようとしましたが、変身アイテム「プログライズキー」を破壊されて窮地に陥りました。
唯阿の危機を身を挺して救ったのはソルド20でした。破損したソルド20は「命を守るため…それが正義です」と語り、唯阿に「サーバルタイガーゼツメライズキー」を託して機能停止しました。ソルド20の思いを受け止めた唯阿は仮面ライダーバルキリー・ジャスティスサーバルに変身、破壊ではなく捕獲のために戦いましたが、パワーアップしたバルキリーでもライダー滅亡迅雷に苦戦を強いられました。
それでもバルキリーは「お前たちは心のないマシンなんかじゃない!」と互いに必殺技を繰り出し、ライダー滅亡迅雷のベルトにダメージを与えることはできましたが、バルキリーはショットライザーを破壊されて変身解除しました。苦しみ出したライダー滅亡迅雷はその場から立ち去り、入れ替わりに不破が駆け付けてきました。
傷を負い、意識を失った唯阿は自分が大学時代だった頃の夢を見ていました。唯阿の恩師だった大学教授の倖田和彦(伊藤正之)は自分がZAIAと共同開発した人工知能が軍事目的に利用され、テロリストの人質になったまだ8歳の白人少女が誤射により命を落としたのです。良心の呵責に苛まれた倖田は大学を辞め、このことは長年に渡って唯阿の心に深く残っていたのです・・・。
病室で意識を取り戻した唯阿は、付き添ってくれた不破に「滅亡迅雷にはまだ心がある。あいつらは隊員たちを攻撃しなかった。狙いは私だけだ。何か理由があるはずだ」と語りました。
不破は滅と最後に会話を交わした時のことを思い出しました。「俺たちが人間に刃を向けたらどうする? お前の大切な人間にも」との滅の問いかけに、不破は「その時は全力でぶっ潰す」と返しました。
滅亡迅雷.netの真の狙いに気付いた不破は「俺が何とかしてやるよ。俺は仮面ライダーだからな。命を守るのがお前の役目だ。命を張るのは野良犬の俺だけでいい」と唯阿に告げ、「飛電インテリジェンス」本社へと向かいました。
不破は社長秘書ヒューマギア・イズ(鶴嶋乃愛)にショットライザーの修理を依頼しましたが、ZAIAの技術で造られたショットライザーは飛電の技術では修理不可能でした。飛電が有している変身ベルトは「ゼロワンドライバー」のみであり、使用には社長・飛電或人(高橋文哉)の使用権限が必要でした。
その時、人工衛星ゼアの作業のために宇宙に上がっていた或人から不破に連絡がありました。或人は不破たちの事情を察知していました。
その頃、ライダー滅亡迅雷はかつての滅亡迅雷.netのアジト跡地でパワーを充填していました。ソルド部隊はA.I.M.S.隊員と交戦していましたが、そこにソルド9が現れ、「A.I.M.S.への攻撃は滅亡迅雷.netの意思じゃない。お前らこそ滅亡迅雷.netに背いている。俺は俺のルールで滅亡迅雷.netの正義を信じているだけだ」と制しました。ソルド部隊はソルド9を裏切り者呼ばわりし、リンチを加え始めました。
バイクに乗った不破はソルド9を助けに駆け付け、滅亡迅雷.netの真意を語り始めました。滅亡迅雷.netの目的は人類を滅ぼすことではなく、人類に滅ぼされることを望んでいたのです。滅亡迅雷.netは唯阿だけをターゲットにしていれば必ず不破がぶっ潰しに現れると呼んでおり、行き過ぎた正義が悪になりうることを自らの身をもって証明しようと考え、人間を信じて新たなヒューマギア世代の運命を託そうと考えていたのです。
不破は滅亡迅雷.netの覚悟に応える決心をしていました。ソルド9は不破に「ダイアウルフゼツメライズキー」を託して機能を停止しました。不破はソルドたちに「しっかりと見届けろ。滅亡迅雷.netの覚悟を」と告げるとライダー滅亡迅雷の元へと向かいました。ここはかつて迅が花を育てていた場所でした。不破の手にはゼロワンドライバーが握られていました。
ゼロワンOthers仮面ライダーバルカン&バルキリーの結末
或人は不破が会社を立ち上げて社長になればゼロワンドライバーが使えるとアドバイスしていたのです。或人から「あいつらのこと頼む。滅はあんたに全ての結論を託したんだ」と託された不破は即座に「(株)仮面ライダーバルカン」を立ち上げ、ゼロワンドライバーを使えるようになっていたのです。
「手加減はなしだ。望み通り全力でぶっ潰してやるよ」不破は仮面ライダーバルカン・ローンウルフに変身し、ライダー滅亡迅雷と最後の決戦に臨みました。
互いに死力を尽くした激闘の末、バルカンとライダー滅亡迅雷は互いに必殺技のライダーキックを炸裂させました。ライダー滅亡迅雷は大破して爆散し、バルカンも致命傷を負って変身解除しました。不破は「夢を貫くのも骨が折れるな・・・」と呟いて倒れ、駆け付けた唯阿に「覚悟を決めた奴を相手にするなら、こっちも覚悟を決めないとな。それが仮面ライダーだろ・・・」と告げて息を引き取りました。
大門寺は記者会見を開き、滅亡迅雷.netの脅威が去ったことを告げたうえで人工知能が意志を持ってはならないと力説しました。そこに唯阿が修理されたソルド9とソルド20を連れて現れ、人類がヒューマギアの障壁になってしまっている現実、人類が正しく生きていかなければ過ちは繰り返されること、そして滅亡迅雷.netの意思を受け継いだヒューマギアたちとこれからも向き合っていく必要性を訴えました。
会見の様子を滅亡迅雷.netの4人、そして不破が見守っていました。唯阿はソルドたちを連れて会見場を去り、同じく会見場を去った滅亡迅雷.netの4人と不破は光の中へと消えていきました。
以上、映画「ゼロワン Others 仮面ライダーバルカン&バルキリー」のあらすじと結末でした。
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