14の夜の紹介:2016年日本映画。『百円の恋』で日本アカデミー賞の最優秀脚本賞を受賞した脚本家・足立紳の監督デビュー作です。1980年代の田舎町を舞台に、思春期真っ盛りの男子中学生の“性春”を描いた青春ムービーです。
監督:足立紳 出演者:犬飼直紀(大山タカシ)、青木柚(多田ミツル)、中島来星(岡田サトシ)、河口瑛将(竹内剛)、浅川梨奈(西野メグミ)、光石研(大山忠雄)、濱田マリ(大山佳子)、門脇麦(大山春子)ほか
映画「14の夜」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「14の夜」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
14の夜の予告編 動画
映画「14の夜」解説
この解説記事には映画「14の夜」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
14の夜のネタバレあらすじ:起
1987年.とある田舎町に住む14歳の中学生・大山タカシ(犬飼直紀)はちょうど“性”に目覚めたばかりの思春期真っ盛りで、エロ本やAVを観ながら悶々とした日々を過ごしていました。タカシの父で高校教師の忠雄(光石研)は飲酒運転で事故を起こして停職処分となっており、家に引きこもる日々を過ごしていました。タカシはそんな父親をカッコ悪く思っていました。そんな夏休みのある日、タカシの姉・春子(門脇麦)が婚約者・前田(和田正人)を連れて両親に挨拶に来ることになっており、忠雄はタカシのAVを観ながらどうも落ち着かない態度を取っていました。一方、タカシと柔道部仲間の竹内(河口瑛将)、サトシ(中島来星)、ミツル(青木柚)は町に一軒しかないレンタルビデオ屋でAV女優のよくしまる今日子がサイン会を開くという噂を聞き付け、はち切れんばかりの性欲をたぎらせていました。
14の夜のネタバレあらすじ:承
その日の夜、予定通り春子が前田を家に連れて来ました。対面する忠雄と妻・佳子(濱田マリ)でしたが、忠雄は極度の緊張からか挙動不審な態度を取り続け、佳子から小説家志望であることをからかわれると逆ギレして場の空気をぶち壊し、しまいには誤ってAVを再生してしまう始末。混乱する場をよそにタカシは家を抜け出しましたが、その一部始終を隣に住む幼馴染の西野メグミ(浅川梨奈)に目撃されていました。タカシはレンタルビデオ屋に向かう途中、サトシとミツルが不良の金田(健太郎)とその一味に絡まれているところに遭遇、タカシも含めて無理やり心霊スポットへ心霊写真を撮りに行くよう強要されました。タカシらはちょうどその場に居合わせた、交通事故で車椅子生活を送るミツルの父親が知的障害の女・ケメ子が戯れている光景に出くわし、彼らの姿を写真に撮って心霊写真ということにしました。
14の夜のネタバレあらすじ:転
サトシは家に帰り、タカシはミツルに誘われて公園の駐車場に行きました。そこでは若いカップルが暗がりの中で性行為をしており、ムラムラしたミツルは突拍子もなくタカシの股間を触ってきました。嫌がるタカシにミツルは殴りかかり、遂にはズボンを降ろして自分の股間を舐めるよう強要してきましたが、我に返ると奇声を上げながら逃げ出していきました。血だらけになったタカシは一人でレンタルビデオ屋に辿り着きましたが、よくしまる今日子のサイン会の話はデマであることを知り愕然としました。そんなタカシを見かねたビデオ屋の女性店員はよくしまる今日子のビデオに偽のサインとキスマークをつけてタカシに手渡しました。帰路についたタカシはまたしても金田とその一味に遭遇、金田たちはタカシの持つビデオのサインを本物だと勘違いして興奮して盛り上がりました。
14の夜の結末
その時、タカシと金田たちは突如現れた暴走族に絡まれました。驚くことに何と暴走族のリーダーはメグミであり、タカシとメグミはそれぞれの小学生時代の暴露話をしたことからその場は一気にヒートアップ、二人の関係を知る金田にけしかけられたタカシは「オッパイ揉ませろ!」とメグミの巨乳目がけて突撃、金田たちも交えて大乱闘に発展しますが、結局タカシはメグミの巨乳に辿り着くことはありませんでした…。タカシが目を覚ますとそこは野外プール。金田はタカシの勇気を認め、二人は互いの心の傷を癒し合いました。翌日、タカシが家に帰ると、庭では忠雄が泡まみれになりながら前田の車を一生懸命に洗っていました。タカシは忠雄にカッコ良くなりたかったと自分の思いを打ち明け、忠雄は「お前がカッコ悪いのは俺のせいじゃない」と応えました。部屋に入ったタカシの耳にはぎこちない会話をする家族の声が聞こえており、最初は笑っていたタカシは次第に涙がこみ上げてきました。タカシは思い出の詰まった偽サイン入りのビデオを押し入れにしまいました。
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