江ノ島プリズムの紹介:2013年日本映画。江の島を舞台に、10代の男女の恋と友情を描いた青春映画。親友が亡くなったのは自分のせいだと責任を感じ、何度も過去に戻り未来を変えようと奔走する主人公の修太。タイムトラベラーとなった彼が変えた未来とは?キャッチフレーズは「過去なんて、変えてやる…」で、亡くした親友の命を救うために過去を変えようと奔走する姿をみずみずしく、ハートフルに描いています。青春時代の無邪気さ、戸惑い、友情、そして淡い恋心などを映し出したSF青春ドラマです。
監督:吉田康弘 出演:福士蒼汰(城ヶ崎修太)、野村周平(木島朔)、本田翼(安藤ミチル)、未来穂香(今日子)、 大津尋葵、長部努、吉田羊、赤間麻里子、西田尚美、ほか
映画「江ノ島プリズム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「江ノ島プリズム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
江ノ島プリズムの予告編 動画
映画「江ノ島プリズム」解説
この解説記事には映画「江ノ島プリズム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
江ノ島プリズムの詳細あらすじ:1.江ノ島にかかる虹
舞台は湘南・江ノ島、ここに非常に仲がよい小学生3人がいました。城ヶ崎修太、木島朔、安藤ミチルです。朔は生まれつき心臓が弱く、無理な運動を主治医から止められていました。そんな朔をおんぶして修太は、活発で明るいミチルと3人で冒険と称し、江ノ島が眺望できる小高い山に登りました。3人はその頂上の展望台から、美しい光景に出会いました。青い空、青い海に江ノ島、そこに美しい七色の虹がかかっていました。3人はその光景を目に焼き付けました。
江ノ島プリズムの詳細あらすじ:2.親友・朔の死
2012年12月20日、朝9時の城ヶ崎家、目覚まし時計と母・仁美に叩き起こされた修太は、あの江ノ島にかかった虹を見に行ったときの夢を見ました。修太は予備校生、ミチルはイギリスに留学中でした。奇しくもその日は、修太の幼馴染み3人組の一人で、親友でもあった朔の三回忌でした。朔は2年前に心臓発作で急逝したのでした。修太は喪服を着て、朔の三回忌に参席しました。修太は朔の母・木島芳恵に促され、部屋に入りました。母・芳恵は朔の部屋を亡くなった時のままにしていました。修太が部屋を見て回ると、壁には自分とミチルと3人との懐かしい写真が貼られていました。そして朔の勉強机の上には、青い封筒に「朔へ」と書かれたミチルの手紙がありました。修太はそれを見て、朔が亡くなったときのことを思い出しました。それは2年前、修太たち3人が高校2年の時の「あの日」ことでした。「あの日」は、バスケットボール部だった修太の試合の日でした。ミチルは試合に行く前の修太に、この「朔へ」と書かれた手紙を、修太に託し、修太に「元気でね」といつもと変わらず明るく言い、去って行ったのでした。手紙を託された修太は、自転車を飛ばして試合場に急ぎましたが、途中でチェーンが切れてしまいました。修太は朔の家に寄りました。あいにく朔は定期検診で不在でした。修太は朔の母・芳恵にミチルから朔への手紙を渡し、そして朔の自転車を借りて試合に向かいました。修太はその前日、朔とミチルの口車に乗り、体育館裏のキノコを食べ、腹具合がよくありませんでした。試合は修太の奮闘も空しく、負けてしまいました。その試合直後、朔が急逝したという一報を聞いた修太は、病院の霊安室で朔の死に顔を見ることになりました。朔の母の話では、“あの手紙”には、今日ミチルがイギリス留学のため旅立つということが書かれていたようでした。朔はそれを読み、ミチルを見送るため、全力疾走で駅まで行ったことで心臓発作を起こし、命を落としたのでした。
江ノ島プリズムの詳細あらすじ:3.タイムトラベル
修太は“あの手紙”を開け、読もうとしましたがやめました。すると、朔の母・芳恵がやってきました。芳恵は修太に「ここだけ時間が止まってる。修ちゃん、…何か責任感じてる? あの子は病気で亡くなったの。あの子の時計はあそこで止まる運命だったのよ」と語りました。芳恵は我が子・朔の死をそう自分に言い聞かせ、生きていたのでした。芳恵は親友だった修太に、朔の形見として、部屋の中の物をなんでもいいので持っていくように勧めました。芳恵は「忘れてほしくないの。朔と友達だったこと。忘れられるのが一番悲しいことだから」と言いました。そんな芳恵に「忘れる訳ないです」と言い修太は、芳恵の好意に甘え、本棚にあった『君もタイムトラベラー』というおもちゃの腕時計付きの本を見つけ、もらいました。その本には行きたい時代と場所を思い浮かべると、その時代にいけると書かれていました。バカにしながらも修太は帰りの電車の中でその腕時計をはめ、解説書通りに目を閉じて念じてみました。電車がトンネルに入った頃、なんとその腕時計の針がぐるぐると逆回転し始めました。電車がトンネルを抜け、修太が目を開けると、その前の席に高校の制服を着た朔が本を読んでいました。朔は修太の喪服姿を見ると「なんだ…その格好?」と言ってきました。半信半疑の修太が新聞で日を確認すると、そこはなんと朔が死ぬ「あの日」の前日2010年12月19日でした。「俺、未来から戻ってきたんだ」と言う修太に、「それはすごいな」とあっさりと言い放ち、朔は修太を連れて学校に行きました。その日は学校の冬休みの初日、ミチルが二人を呼びだしたのでした。学校へ行くとイギリス留学中のミチルが待っていました。「久しぶりだな」と修太が言うと、ミチルは「昨日会ったばっかじゃん」と不思議そうに言い返してきました。ここで修太は本当に自分がタイムトラベルしたことを悟りました。そして修太は朔とミチルと共に「あの日」の前日を過ごすことになりました。ミチルの発案で3人は学校中を掃除することにしました。体育館の掃除をして記念写真を撮り、3人は理科室に行きました。そこでミチルはたくさんのプリズムを見つけました。ミチルはそれを紐でつなげて、窓辺に飾ることにしました。すると、そのたくさんのプリズムを通した日光が七色に変化し、理科室を七色の光で埋め尽くしました。それはとても美しい光景でした。ミチルは「私、この景色、絶対忘れない。この一瞬は永遠です」と呟きました。3人は小学生の頃に見た江ノ島のかかる虹の光景を思い出しました。窓にもたれていた修太の様子をバスケ部仲間が偶然、発見しました。彼らは修太めがけてバスケットボールを投げ、修太の後頭部に当てました。その瞬間、修太は気を失って倒れ、消えてしまいました。理科室を出ようとしていた朔とミチルは、消えた修太を探しました。
江ノ島プリズムの詳細あらすじ:4.修太の決意
修太が目を覚ますと、現実の2012年12月20日、朝9時に戻っていました。「本当にタイムトラベルしたのか」と半信半疑の修太は、朔から借りたままの自転車に乗り、学校へ行きました。そして、自分が消えた理科室に駆け込みました。すると、そこには理科教師でオカルト研究会顧問の松戸先生がいました。「お久しぶりです」と修太は松戸先生に挨拶すると、松戸先生にタイムトラベルで未来を変えることは可能かと質問しました。松戸先生はそんな修太に大まじめに答え始めました。まず、松戸先生はタイムパラドックスという難題が解けない限り、タイムトラベルは不可能と解説しました。修太はそう言う松戸先生に「タイムトラベルは可能です!俺が保証します!」と断言しました。そんな修太に、松戸先生はタイムトラベルによって過去を変えることで起き得るパラレルワールドについて解説しました。その先生の解説では過去を変えて、“新しい現在”をつくることは可能だと修太は確信しました。修太は理科室を飛び出し、朔の三回忌に参席し、朔の部屋の写真を見ました。すると、「あの日」の前日に撮った写真が、すべて変わっていました。修太は朔の母・芳恵に「朔が亡くなったのは俺にも責任があると思っています。あの日、俺が手紙届けなかったら…自転車借りてなかったら」とずっと思い続け重荷となっていた気持ちをうち明けました。芳恵はそんな修太を慰めようすると、修太は「止まった時間はきっと戻ります!戻してみせます!」と言い、朔の学生服を借り、本棚の『君もタイムトラベラー』を取って出ていきました。
江ノ島プリズムの詳細あらすじ:5.地縛霊(?)今日子、出現!
朔の学生服を着た修太は、またタイムトラベルを試みました。修太は2年前の「あの日」の前日へタイムトラベルしました。修太は急いで、学校の理科室へと行きました。すると朔とミチルがオカルト研究会の様子を覗いていました。どうやら、学校での伝説の少女・今日子を呼び出そうとしているようでした。今日子とは昔から学校で噂になっていた地縛霊でした。その今日子の存在を認めるか否かで、3人で話していたとき、突然、顧問の松戸先生が変な格好をして登場してきました。松戸先生と鉢合わせになった修太は驚き、その瞬間、修太は消えていなくなってしまいました。朔もミチルも驚き、修太を探しましたが、見あたりませんでした。修太はまたもや過去を変えることができず、現実の2012年12月20日、朝9時に戻っていました。修太は母・仁美に起こされずに飛び起き、学生服を着て、三回忌中の朔の家に行きました。呆気にとられる朔の母・芳恵を尻目に、修太は一直線に朔の部屋から『君もタイムトラベラー』を借りて出ていきました。そして、再度、電車に乗り、タイムトラベルを行いました。修太は再び「あの日」の前日にトリップしました。その頃、突如消えた修太の謎をめぐり、朔とミチルが松戸先生やオカルト研究会の面々と話し合っていました。そこへトリップしてきた修太がやってきました。心配していたミチルや朔たちは、修太に何が起こったのかを解明するため、松戸先生に退行催眠を行ってもらうことにしました。嫌がる修太をオカルト研究会の面々が強引に椅子に縛りつけました。退行催眠を行うと前世の記憶まで読みとれるので、個人の尊厳に関わると松戸先生は言い、修太以外の人を部屋の外に出しました。部屋をカーテンで閉ざし真っ暗にし、ローソクの火で松戸先生は修太に退行催眠をかけ始めました。しかし、松戸先生はミイラ取りがミイラになり、自分に催眠がかかってしまい、寝て倒れてしまいました。2本のローソクの炎の灯りだけの部屋で、修太は一人になりました。すると、不気味な音をたてて部屋のドアが突然開きました。そして、そこから一人の学生服を着た少女が現れました。それは噂のあの「今日子」でした。パニック状態になる修太に今日子は、自分はお化けや地縛霊ではなく、「タイムプリズナー」だとうち明けました。今日子は16歳の時間軸から、ずっとこの学校の中で囚われていたのでした。そして、別の時空から飛び越えてくる人などを察知することができました。今日子は、終戦の少し前から何十年もの間の時の流れを見続けきていました。今日子は修太に「歴史には守るべき秩序がある。それを乱すと浄化作用が働く。もし、あなたが強引に過去を変えたら、きっと残酷な目に遭うわ」としっかりと語り、修太に警告をしました。今日子は語り終えると、カーテンを開け、部屋を明るくしました。その明かりの中、今日子はどこかへ消えていました。
江ノ島プリズムの詳細あらすじ:6.今日子のアドバイス
修太はミチル、朔と図書室の掃除に行きました。修太はそこで偶然、『君もタイムトラベラー』を見つけました。その本をペラペラと修太見ている修太を、ミチルが「ちょっと~すぐサボるんだから」と注意してきました。修太は本を置き、ミチルと本棚にはたきをかけながら、ミチルに「大事な事は自分の口でちゃんと言えよ。誰かに手紙託すとか…」と声をかけました。自分の明日の行動を見透かされバツが悪くなったミチルは、修太から急いで離れました。そんなミチルに聞こえるように、「まじ、黙って留学する気かよ!…だっておかしいだろ。ガキの頃から一緒のお前を見送ることもできないなんてさ!」と言いました。しかし、修太のその声は、ミチルには届いていませんでした。ミチルは廊下に出て、先生と話しをしていました。がっかりする修太の背後から、今日子が出てきました。今日子は時空のルール違反をする修太に「あなたが時の旅人だということは、絶対知られてはいけません」と注意しました。今日子は修太にその意識がなく、あまりに直接的に過去に介入し、未来を変えようとしている姿を見て、不安を感じていたのでした。それは強引な変え方をすると、未来がより残酷なことになる可能性があったからでした。「朔は俺のせいで死んだんだ。朔が助かるためだったら俺は何でもする」「朔のいない未来なんて、何の未練もない」と修太は今日子に言いました。その修太の決意は固いものでした。そんな修太に、今日子は協力することにしました。今日子は修太に「あくまで自発的に、極めて自然な流れの中で、明日の朔くんが前とは違う行動を取るよう仕向けないと」と言いました。また、今日子は修太に未来のものは全て捨て去ることを命じました。修太は今日子のアドバイス通り、全身をその時代のシャンプーで洗い、胃の中の食べた物も下剤を使って出し尽くしました。
江ノ島プリズムの詳細あらすじ:7.花火
その日も夕方になり、学校から帰る時間になりました。修太は、今日子が花火大会の花火を見たいが、学校から離れられない今日子は見たことがないことを知りました。今日子は淋しそうでした。そこに突然、図書室から消えた修太を心配して探していたミチルと朔が現れました。今日子は姿を消しました。ミチルは泣きながら、修太の胸に飛び込んで「バカ…勝手にいなくならないでよ」と呟きました。修太はそんなミチルの様子に驚き、戸惑いました。「あ~あ、貴重な1日があっという間に終わっちゃた」と言うミチル、そして朔に、修太は深夜、学校で花火をしようと提案しました。あくまで自然な流れの場を修太は作りたかったのでした。また修太は今日子に花火を見せたかったのでした。ミチルは帰宅し、明日のイギリス留学の準備を終え、朔への手紙を書き青い封筒に入れると、学校に向かいました。修太と朔は大量に花火を買って、ミチルを待ち、3人で深夜の学校に潜り込みました。修太と朔はミチルを喜ばすため、学校に噴出花火をしかけ点火しました。すると中庭を囲んで一斉に噴出花火があがりました。花火は美しく学校を照らしました。ミチルは大喜びしました。そして、それを学校内から見ていた今日子も喜びました。3人は買ってきた花火で思い切りはしゃぎました。そして、最後の線香花火となりました。修太はここぞとばかりに、「内緒にしてること喋る」というルールを設け、勝負しました。修太の祈り通り、ミチルの花火が最初に消えて落ちました。修太は負けたミチルの「言えよ」としつこく問い質しました。ミチルは「ごめん」と呟き、走り去って行きました。朔はミチルのあとを追いかけました。修太の作戦は失敗に終わりました。しかし、修太は「勝負は明日だ。絶対、運命変えてやる」と諦めませんでした。
江ノ島プリズムの詳細あらすじ:8.残酷な現実
そして、学校の時計が午前0時となり、朔が亡くなる日になりました。修太はなぜか現実の2012年12月21日、朝9時に戻っていました。修太は現実世界では20日に朔の3回忌に参列したことになっていました。修太は朔の家に急行しました。すると、朔の部屋で、母・芳恵が睡眠薬を多量に飲み、自殺を図っていました。幸い、芳恵の命は大丈夫でした。修太の行動で現実世界が変化していたのでした。今日子の忠告通りでした。しかし、修太は「このまま終わりになんてできない」と諦めませんでした。修太は学校の図書室へ急行し、『君もタイムトラベラー』を取りに行きましたが、どこを探してもありませんでした。そこに今日子が現れました。今日子は修太に辞めるように言いました。修太はそんな今日子の言葉に耳を傾けませんでした。今日子は「これ以上すると浄化作用が働く。あなたに関わった全ての人から、あなたの記憶が消えてしまうの。あなた自身の記憶も」と修太に言いました。「ミチルちゃんも朔くんも全くの他人になる。大切な思い出が全て消えてしまうことになるの」と今日子は続けて修太に言いました。修太はショックを受けましたが、「俺は行くよ。俺の知らない朔でも生きていてほしいから、俺の知らないミチルでも笑っていてほしいから」と今日子に語りました。そんな修太に今日子は隠していた『君もタイムトラベラー』を渡しました。今日子はあの2年前の花火のことで、修太に感謝の思いがありました。今日子から元気をもらい、修太は再びタイムトラベルをしました。
江ノ島プリズムの詳細あらすじ:9.消えた大切な思い出
修太はバスケの試合当日、朔が命を落とす2010年12月20日にトリップしてしまいました。修太は仲間の部員たちに半ば強引に試合に出されました。修太は過去では自分が3ポイントシュートを打ちますが失敗し、試合に負けることを思い出しました。修太はボールを受け取ると3ポイント狙うフェイントをかけ、ドリブルで相手の中に切り込み、シュートを決めました。しかし、その着地の際、修太は足を痛めてしまいました。修太は試合を抜けると、ミチルの青い手紙読み、駅に向かう朔を必死で追いました。やはり、朔は青い手紙を持ち、途中でへばっていました。修太はそんな朔を自転車に乗せ、足の痛みに耐え、江ノ電の駅まで疾走しました。その途中、修太は朔に「ミチルのこと幸せにしろよな」と言い、約束させました。駅ではミチルが電車を待っていました。やっとの思いで駅に到着した修太と朔に、ミチルは驚き、戸惑いました。駅のプラットフォームで、朔はミチルに「お前、自分の気持ちぐらい、ちゃんと自分で伝えろよ」と言い、青い手紙を彼女に返しました。少し遅れて来た修太を見たミチルは、恥ずかしそうに「バカ」と呟きました。そんなミチルを見かねた朔はミチルから青い手紙を取り上げ、修太に読ませました。それを読んだ修太は驚きました。その手紙には修太を案じたことばかりが書いてありました。そして、その最後には「修太に好きな人ができたら、真っ先に教えてください。その時は飛んで帰るから!」と書かれていました。ミチルが恋していたのは朔ではなく、修太でした。修太はずっと誤解をしていたのでした。朔の命を救えた修太は「これでよかった」と呟きました。修太はミチルに「いつかどこかで会ったら笑いかけてくれよ」と頼みました。そして、朔には「ミチルのこと、頼んだぞ」と言いました。ミチルが乗る電車が到着しました。そして、電車の扉が開き、発車のベルが鳴りました。その瞬間から、朔とミチルの思い出から、修太の存在が消えてなくなりました。修太はミチルのスーツケースを電車に入れてあげました。ミチルは他人行儀に「ありがとうございます」と修太にお礼を言いました。修太は朔の背中を押し「乗ったほうがいい。彼女を空港まで送ってあげて」と言い、朔を電車に乗せました。電車内で朔は「えっ…誰?」と呟きました。電車に乗って去っていくそんな二人に「さよなら、朔。…さよなら、ミチル。…さよなら、俺」と心の中で呟き、涙を流して修太は見送りました。修太の思い出からも、大切な二人の存在が消えていきました。その頃、今日子は理科室のプリズムを触りながら、「覚えているから…私は忘れないから」と呟きました。
江ノ島プリズムの詳細あらすじ:10.思い出のプリズム
年月が過ぎた湘南の海岸を修太は一人、散歩をしていました。その砂の中に修太はプリズムのようなものを見つけ拾いました。すると「あっ、それってプリズムですか!?」という女性の声がしました。修太が振り返るとミチルと朔でした。「違いますよ。ただのガラスです。でも、きれいですよね」と修太は言い、ミチルにそのガラスをあげました。
「ありがとう!」と笑顔でお礼をいうミチルは、朔と仲良く歩いて行きました。すぐ、ミチルは振り返り修太を見ると、修太は反対方向に歩いていきました。ミチルは朔について歩き始めました。修太も振り返り、幸せそうな朔とミチルの姿を見ました。そんな二人の様子を見て、修太は笑みを浮かべ、二人と別れました。
以上、映画「江ノ島プリズム」の詳細あらすじ解説でした。
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