春を背負っての紹介:2014年日本映画。笹本稜平の同名小説を、日本を代表するカメラマン・木村大作が自身2作目の監督作品として映画化した山岳ドラマです。立山連峰を舞台に、東京でトレーダーをしていた主人公が、山小屋を経営していた父の死をきっかけに故郷に戻り、父の後を継ごうとするのですが…。撮影は一切CGに頼らず、丸1年かけて実際に立山連峰の四季折々を撮影しています。
監督:木村大作 出演者:松山ケンイチ(長嶺亨)、小林薫(長嶺勇夫)、檀ふみ(長嶺菫)、蒼井優(高澤愛)、豊川悦司(多田悟郎)、新井浩文(中川聡史)、池松壮亮(須永幸一)、仲村トオル(朝倉隆史)ほか
映画「春を背負って」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「春を背負って」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
春を背負っての予告編 動画
映画「春を背負って」解説
この解説記事には映画「春を背負って」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
春を背負ってのネタバレあらすじ:起
雪の北アルプス・立山を一組の親子が登山していました。父は小学生くらいの子に「一歩一歩負けないように、自分の力で普通に歩けばいいんだ」と叱咤激励、親子は何とか標高3000m地点の山小屋“菫小屋(すみれごや)”に辿り着きました…。
20年後、東京でトレーダーとして働く長嶺亨(松山ケンイチ)は、故郷で民宿「ながみね」を営む母・菫(檀ふみ)からの留守電で父・勇夫(小林薫)の死を知りました。遭難した登山客を助けようとして死亡したのだというのです。ひと仕事終えた亨は故郷へ車を走らせましたが葬式には間に合わず、助けられた登山客も既に帰宅していました。
春を背負ってのネタバレあらすじ:承
亨は菫や1年前から菫小屋で働いている高澤愛(蒼井優)と共にまだ雪の残る立山を登り、久々に菫小屋へ辿り着くと勇夫の遺灰を山で散骨しました。菫は菫小屋を他の人に譲ろうかと考えていましたが、亨は自分が小屋を継ぐと宣言しました。東京の仕事も辞めた亨は実家の家具職人を継いでいる幼馴染の聡史(新井浩文)に小屋を継ぐことを明かし、聡史は「小屋を継ぐことは勇夫さんの夢も背負うこと」だと背中を押しました。
亨は小屋へ食材など60kgの荷物を運ぼうとしましたが苦戦、やむなく半分を残して登山を再開したところ、そこに一人の男が現れ、「一歩一歩負けないように」とアドバイスしながら亨の手助けをしてくれました。愛によると男の名は多田悟郎(豊川悦司)といい、勇夫の大学時代の山岳部での後輩だというのです。悟郎は夢枕で勇夫から亨のことを任されたといい、亨が一人前になるまでサポートすると約束しました。
春を背負ってのネタバレあらすじ:転
亨は不慣れながらも悟郎や愛の助けを借りて菫小屋を切り盛りしていきました。ある日、菫小屋に就活中の若い男・須永幸一(池松壮亮)がやってきました。須永は去年も小屋を訪れており、悟郎や愛は大飯食らいの彼のことを「おおめしくん」と呼んでいました。折しも立山には低気圧が接近しており、亨は須永に下山するか出発を遅らせるよう指示しましたが、彼は言うことを聞かずにこっそりと出発していきました。案の定、立山は低気圧による悪天候に見舞われ、須永からの電話を受けた亨と愛は探しに向かいました。須永は岩場で足を怪我しており、程なく駆け付けた救助隊に保護されました。亨はこの一件により、山小屋の主人には登山客を無事下山させる使命があることを痛感しました。
春を背負っての結末
亨は小屋の2階のスペースに個室を作ることを提案するなど、次第に山小屋の主人としての自覚も強くなっていきました。ある日、亨と愛、悟郎が三人で飲んでいると、愛はこの立山に来た理由を語り始めました。立山は愛の両親が出逢った想い出の地であり、両親の相次ぐ死により深い孤独感を味わったのだというのです。愛はたった一人で立山に登ったところ遭難してしまい、勇夫に助けられていたのです。愛は勇夫のことを「森の大きな樹みたいな人です。窒息寸前の私にたくさんの酸素をくれました」と評しました。
小屋じまいの日、悟郎は脳梗塞を発症して倒れました。電話で医師に事情を説明するとタイムリミットは3時間とのこと。亨や愛、聡史は懸命に悟郎を背負って雪の山道を下り、駆け付けた救助隊に助けられた悟郎は一命を取り留めました。
春が訪れ、亨と愛、聡史、菫が菫小屋にいると、悟郎が「なごり雪」を歌いながら杖をついて現れ「人間は人の心とふれあいがあってこそ生きていける」と語りました。亨はみんなから少し離れたところに愛を誘い、その手を取りました。
ティーガーとシャーマン戦車が登場すると聞いて視聴。
シャーマンは本物であり、戦車好きであれば動いているの見れるだけでもこの映画を見る価値があります。ティーガーは改造ですがそれでも完成度は高いです。
戦争映画特有の暗い雰囲気もなく戦車が出る作品では特に好きな一本です。