人質の朗読会の紹介:2014年日本映画。南米のある国でテロが起こり人質となった日本人が、人生の一片を語る朗読会をはじめる。その録音データは2年後、ラジオ報道局記者の手に渡ることから物語はさらに繋がっていく。小川洋子の原作を映像化した作品。
監督:谷口正晃 出演:佐藤隆太(中原誠一)、大谷直子(平澤咲子)、長谷川朝晴(堂島裕)、原日出子(高橋聡子)、阿南健治(平田良平)、三浦貴大(江藤高広)、鷲尾真知子(倉木祥子)、波瑠(平澤ひとみ)、西田尚美(堂島祥子)、ほか
映画「人質の朗読会」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「人質の朗読会」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「人質の朗読会」解説
この解説記事には映画「人質の朗読会」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
人質の朗読会のネタバレあらすじ:起
荒れ果てたどこかの場所で、男が墓らしきものを見つけている場面から本編ははじまる。ラジオ局の報道記者・中原の元に、「平沢ひとみ」という人物から電話が入る。2年前、南米で日本人観光客6人が反政府組織に拉致され、ゲリラの人質となった。犯人は仲間の釈放を求め膠着状態が100日、しびれを切らした政府が強行突入し、6人全員死亡。被害者の一人がひとみの母だった。中原の職場にひとみが、事件現場の盗聴データを持ってやってきた。現場に行った際、一人の兵士に渡されたという。音声データは「人質たちの朗読会の様子」だった。ひとみの母は配給の英字ビスケットで文字を書いて、見張り番の男に食料を分け与える。深夜、ひとみの母は床に文章を書き連ねる。それに気づいた人質仲間はそれを読んで欲しいと言い出す。
人質の朗読会のネタバレあらすじ:承転
1.やまびこビスケット
やまびこビスケットの工場で割れたビスケットを下宿先の大家さんと食べたことから交流がはじまったというもの。
中原は音声データ公開を堂島の妻の元に頼みに行く。堂島は拘束時、小説家と名乗ったが実は食品メーカー職員だった。
2.B談話室
話した内容は、堂島が外国人に公民館を案内したことをきっかけに、B談話室で開かれる色々な会合に嘘をついて参加するというものだった。音声を聞く妻。堂島は実際に小説家を目指していた。妻は「B談話室」は彼の最後の作品だとし、公開を了承する。
3.死んだおばあさん
夫の赴任先の帰路で事故にあった48歳の主婦は、女学生の頃、何人もの人から「君は死んだおばあさんに似ている」と声をかけられた話をする。
4.コンソメスープ名人
7歳の頃、初めての留守番中に隣人の女性がコンソメスープを作るためコンロを借りに来る。ラジオの公開放送を聞いていたおばあさんはその女性で、「遠くの場所で自分のことを覚えてくれていた人がいた」と喜ぶのだった。
5.花束
スーツ量販店でのアルバイトを辞める時に常連さんがくれた大きな花束を持て余した男は、電柱脇の事故現場に花束を手向けた。子どもの頃、妹の人形を投げ捨てたビルの屋上で女が自殺し、その場所に置いてあった申し訳程度の花束に光景がそっくりだったからだ。
6.槍投げの青年
電車内で3mの筒状の何かを持った青年を見つけ、気になり後をつけると槍投げの選手で、それに魅了されたという話。
人質の朗読会の結末
最後の朗読から5時間後、人質たちはこの世を去ります。
中原は音声データを持っていた兵士を見つけて会いに行きます。兵士は平沢ひとみの母が文章を書いた床の一部を中原に託します。中原は、人質たちの亡くなった場所を訪れるのでした。
以上、映画「人質の朗読会」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する