今日も嫌がらせ弁当の紹介:2018年日本映画。反抗期の高校生の娘をもつ母親が負けじと卒業まで作り続けた風変わりな弁当を紹介したブログを基にしたエッセイを映画化した作品です。反抗期の娘に向けたメッセージとも言える弁当が良くも悪くも胸に響いてきます。
監督:塚本連平 出演:篠原涼子(持丸かおり)、芳根京子(持丸双葉)、松井玲奈(持丸若葉)、佐藤寛太(山下達雄)、岡田義徳(持丸島次郎)、村上知子(浩実)、佐藤隆太(岡野信介)、ほか
映画「今日も嫌がらせ弁当」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「今日も嫌がらせ弁当」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
今日も嫌がらせ弁当の予告編 動画
映画「今日も嫌がらせ弁当」解説
この解説記事には映画「今日も嫌がらせ弁当」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
今日も嫌がらせ弁当のネタバレあらすじ:起
八丈島に住むシングルマザーのかおり(篠原涼子)は、朝から晩まで働き、懸命に2人の娘を育ててきました。長女の若葉(松井玲奈)は家を出て一人暮らしをしています。家に残った次女の双葉(芳根京子)は絶賛反抗期中、かおりとは口を聞こうともしません。
そんな中、かおりは嫌な態度をとるなら嫌な態度で返すと宣言。キャラ弁は卒業と言っていた双葉に手渡した弁当は嫌がらせといわんばかりのキャラ弁当。夜明け前から起きて、かおりが作った双葉の高校初日のキャラ弁当は狼と赤ずきん。周囲の友達に見つかり双葉は呆然とします。
かおりからの嫌がらせ弁当は毎日続きますが、双葉も負けてはいません。文句を言いながらも弁当は完食して持って帰るのです。
かおりが嫌がらせ弁当を作った記録を残そうと、ブログを始めて少したった頃、彼女のブログを見ている男がいました。息子の健太郎を育てるシングルファーザーの信介(佐藤隆太)です。
信介は妻を亡くしてから仕事と育児に追われてしまい、キャラ弁どころではありませんでした。しかし息子の同級生のキャラ弁の話を聞いて、どうにかしたいという想いに悩んでいたのです。
今日も嫌がらせ弁当のネタバレあらすじ:承
かおりはというと、弁当のネタが尽きかけていて困っていました。やがて、毎日双葉に伝えたいことを海苔で表現することを思い付くのでした。
毎日、一向に食べた後のお皿を片付けない双葉に弁当で「皿は片せや」とメッセージを送ると、それを皆に見られてしまい、皆に注意されてしまう双葉、以降、双葉は文句を言いながらも皿を片付けるようになったのです。
そしてかおりのキャラ弁と海苔メッセージはさらに続いていくのでした。
かおりと信介はブログで交流するようになりました。信介はひらがなを息子の健太郎に教えるため、海苔を使い弁当に毎日一文字ずつ載せていくのです。
今日も嫌がらせ弁当のネタバレあらすじ:転
かおりも自らの過去を信介に話すようになりました。自分が買い物を頼んだために夫が事故で亡くなってしまったこと、それから死に物狂いで働き、子供に寂しい思いをさせながらも、立派に育てあげたこと等を話したのでした。
幼なじみの達雄(佐藤寛太)にほのかな恋心を抱いていた双葉が、達雄のために弁当を作りたいと思い、かおりに教えを請い一生懸命作った弁当を渡す前に、達雄に彼女がいたことを知ってしまいます。
落ち込む双葉に、希望していた企業の不採用通知、慰めようのないかおりが弁当に綴ったメッセージも双葉には伝わらず、仲違いしてしまいます。
その頃からかおりの体に異変が現れます。右手に違和感を感じていたのです。若葉のおかげで双葉とも仲直りし、双葉の就職に採用通知が届いた頃、かおりの右手は動かなくなり倒れてしまいました。診断は脳梗塞の初期、しばらくの療養が必要でした。
今日も嫌がらせ弁当の結末
そんなに休むわけにはいかないと言うかおりですが、さすがに体が動きませんでした。若葉や双葉や周りの人達のおかげでかおりは順調に回復し、やがて、かおりは卒業する双葉のために弁当を作ってあげたいと考えるようになりました。
若葉に手伝ってもらい、右手が動かないながらも一生懸命作った豪華な弁当。風呂敷に包んで謎の人物からと双葉に手渡しました。
卒業式が終わり、最後のランチタイム、蓋を開けると飛び出したのはチーズ等で精巧に作られた卒業証書でした。かおりの双葉への愛情を強く感じた双葉は、泣きながらその豪華な弁当を皆で一緒に食べました。
やがて春がやってきて、東京の会社に就職する双葉が船で島を出る日がやってきました。見送りには行かないつもりだったかおりでしたが、若葉と一緒に車で埠頭までやってきました。
かおりは双葉の乗っている船に手を振ります。二人が見送りに来たことに気づいた双葉も手を振り返すのでした。かおりが三年間懸命に作った弁当は、かおりと双葉を結びつける強固な絆になっていたんだと実感しながら、かおりは双葉を見送っていました。
以上、映画「今日も嫌がらせ弁当」のあらすじと結末でした。
「今日も嫌がらせ弁当」感想・レビュー
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最後に信介と一緒に東京で過ごすと思ったが違かった
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お母さん役の篠原涼子さん、元気でかっこよくてほんと素敵なんです。
反抗期の娘役の芳根京子ちゃん、すごいです。
ガンガンに反抗期娘を演じています。
部屋に入るなってお母さんに言うシーン、うちの子を見ているようで、笑ってしまいました。
そんな子供に反撃するために作るキャラ弁は見事な出来栄えであり、娘も毎日ちゃんと完食してくるんです。
これすごくわかります。
お互い思いあっているのにうまく伝わらないよねと実感しました。
親子って難しいです。
最後の娘の旅立ちのシーンは感動で涙が出ます。
心温まる素敵な映画でした。
とにかく、篠原涼子が演じる母親の仕事と家事を両立させている努力、反抗期の娘への接し方、それを悲壮感を漂わせずに、「嫌がらせ弁当」という形でストレス発散するする姿に感動しました。
「嫌がらせ弁当」自体のバリエーションも面白く、またSNSに共感した遠方で暮らすシングルファーザーとのやりとりも心を和ませ、共感できます。