おにいちゃんのハナビの紹介:2010年日本映画。巨大花火大会“片貝まつり”で知られる新潟県小千谷市片貝町を舞台に、実話に基づいて製作されたヒューマンドラマです。白血病を患った妹の療養のため新潟県に移り住んだ兄が、妹のために一世一代の大花火を打ち上げようと奮闘します。
監督:国本雅広 出演者:高良健吾(須藤太郎)、谷村美月(須藤華)、宮崎美子(須藤登茂子)、大杉漣(須藤邦昌)、早織(岡崎佳代)ほか
映画「おにいちゃんのハナビ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「おにいちゃんのハナビ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
おにいちゃんのハナビの予告編 動画
映画「おにいちゃんのハナビ」解説
この解説記事には映画「おにいちゃんのハナビ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
おにいちゃんのハナビのネタバレあらすじ:起
人口5千人の町、新潟県小千谷市片貝町は毎年2万発の大花火が打ち上げられる“片貝まつり”の町です。花火大会は浅間神社への奉納という形で行われ、神社に奉納することで誰でも花火を打ち上げることができるのです。9月9日、片貝まつりの当日、半年間の入院生活を終えた女子高生・須藤華(谷村美月)が退院しました。華は5年前に白血病を発症、父・邦昌(大杉漣)と母・登茂子(宮崎美子)、そして兄・太郎(高良健吾)と共に療養のためこの町に引っ越してきたのです。自宅へ戻った華は、すっかり心を閉ざしてしまい引きこもりとなっていた兄の姿に衝撃を受けます。
おにいちゃんのハナビのネタバレあらすじ:承
華は太郎を無理やりでも外の世界に連れ出してあげようと様々な策を練ります。まず、まつりの夜に地元の若者たちが催していた成人会の場に遭遇した華は、無理やり太郎を家から引きずり出して成人会に参加させようとしましたが、太郎はよそ者であることを理由に拒否されてしまいます。それでも諦めない華は女友達三人組との買い物に無理やり太郎を参加させますが、華が忘れ物を取りに行っている間に女友達たちが不良らにナンパされ、太郎はどうすることもできないなか、戻って来た華は止めようとして不良に突き飛ばされ、その際にカツラが取れてすっかり毛の抜け落ちた頭が露わになります。不良たちは逃げるように去っていきました。
おにいちゃんのハナビのネタバレあらすじ:転
やがて華の熱意も実り、太郎は両親にせかされるように新聞配達のアルバイトを開始、少しずつ外の世界にも打ち解けていきました。あれだけ嫌がっていた成人会への入会も許され、太郎はホームセンターでのバイトも始め、華の思惑通りに太郎の“再生計画”は進んできました。しかし、華の白血病が再発、体調は日に日に悪化していき、医師から余命が長くないことを宣告されてしまいます。華は、片貝に引っ越してきた5年前に家族4人で見た花火への思いを語ります。しかし華の容態はさらに悪化、そして雪の降り積もる日、華は家族に看取られて短い生涯を閉じました。太郎は失意のあまり成人会を脱退します。
おにいちゃんのハナビの結末
太郎を失意から復活させたのは、華が遺した動画メッセージでした。「片貝まつりで、“おにいちゃんのハナビ”が見たい」この言葉に勇気をもらった太郎はバイトを掛け持ちして資金を稼ぎ、花火職人に頼んで花火を作ってもらいます。そして訪れた片貝まつりの当日。太郎はもはやかつての引きこもりではありませんでした。奉納者からのメッセージが読み上げられるなか次々と花火が夜空を彩り、そして遂に太郎の花火が打ち上げられました。華の遺影を抱きながら、太郎は両親と共にただただ空を見上げていました。太郎の花火が燃え尽きた後、もう一発の花火が打ち上げられました。それは、「亡くなった華のために頑張ったお兄さんのために」華の女友達三人が奉納した花火でした。
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