仮面ライダー1号の紹介:2016年日本映画。石ノ森章太郎の代表作にして最大のヒット作である『仮面ライダー』シリーズの誕生45周年を記念して、初代・仮面ライダー1号の藤岡弘、を単独主演に迎えて製作された記念作品です。平成仮面ライダーシリーズ第17作目の『仮面ライダーゴースト』の登場人物も登場、1号こと本郷猛の宿敵である秘密結社ショッカーから枝分かれした新たなる強敵との死闘を描きます。
監督:金田治 出演者:藤岡弘、(本郷猛/仮面ライダー1号:声)、西銘駿(天空寺タケル/仮面ライダーゴースト:声)、岡本夏美(立花麻由)、柳喬之(山之内御成)、阿部力(ウルガ)、長澤奈央(イーグラ)、武田幸三(バッファル)、山本涼介(深海マコト/仮面ライダースペクター:声)、大杉漣(地獄大使)ほか
映画「仮面ライダー1号」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「仮面ライダー1号」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
仮面ライダー1号の予告編 動画
映画「仮面ライダー1号」解説
この解説記事には映画「仮面ライダー1号」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
仮面ライダー1号のネタバレあらすじ:起
悪の秘密結社ショッカーが一人の少女を捕まえようと追いかけ回していました。少女はなぜ自分が追われているのか心当たりなどありませんでした。そこへもうひとつの勢力が現れました。ウルガ(阿部力)率いる新興勢力“ノバショッカー”はかつてショッカーの一員でしたが、旧態依然としたそのやり方に反発して決別していたのです。ショッカーとノバショッカーとの抗争が勃発するなか、駆け付けた天空寺タケル(西銘駿)は仮面ライダーゴーストに変身してショッカーと交戦すると、そこに本郷猛(藤岡弘、)が現れ、ショッカーたちと渡り合いました。
月村アカリ(大沢ひかる)と山之内御成(柳喬之)に手当てをしてもらったタケルは、仙人(竹中直人)にショッカーについて尋ねました。ショッカーは本郷=仮面ライダー1号をはじめとする歴代仮面ライダーとの壮絶な戦いに敗れ、今は海外を拠点としているとのことでしたが、なぜ少女を襲ったのかについては仙人ですらも分かりませんでした。
仮面ライダー1号のネタバレあらすじ:承
ノバショッカーは力による世界征服を目的とするショッカーのやり方とは一線を画し、経済を支配することによって世界を牛耳ろうと目論んでいました。ノバショッカーは手始めに日本の電力を奪って混乱を与え、日本政府に自らの新エネルギー“ノバエネルギー”を売りつけようと考えたのです。
タケルは少女が来ていた制服の学校に教師を装って潜入、少女の名が立花麻由(岡本夏美)であることは分かったものの、それ以上の情報を掴むことはできませんでした。今度はアカリが潜入したその時、またしてもショッカーが麻由を狙って襲い掛かってきました。タケルも駆け付けてゴーストに変身、ショッカーらと交戦していると、その場に再び本郷が駆け付け、1号に変身して戦いました。しかし、麻由は変身解除した本郷の頬を叩くと逃げるように走り去っていきました。
タケルらは本郷をアジトの大天空寺へと招きました。本郷は一目見ただけでタケルが実は既に死んでいることを見抜きました。タケルは99日間だけ幽霊として現世に現れており、「眼魂(アイコン)」を集めて生き返るためにゴーストとして戦っているのです。深海マコト(山本涼介)は本郷に、タケルは自分のためだけではなく人々を守るためにも戦っていることを伝え、本郷はタケルに「なぜ人の命を大切に思うのか」と問いかけました。満足な回答ができなかったタケルに、本郷は改めてなぜ命が大事なのか考えろと“宿題”を出しました。
仮面ライダー1号のネタバレあらすじ:転
麻由は本郷の師匠であった“おやっさん”こと立花藤兵衛(小林昭二、写真のみ)の孫であり、両親を失った麻由に本郷は一人前になるまでそばにいると約束していました。しかし、本郷は海外のショッカーを叩くために世界各国を転戦する日々を送り、置き去りにされた麻由は孤独感を感じていたのです。彼女の本心を知った本郷はできる限り一緒にいてあげると約束、タケルたちの協力も得て麻由と新たな暮らしを始めました。
そんなある日、遂にノバショッカーがかねてからの計画を実行に移しました。日本中が停電に陥る中、タケルたちは本郷に協力を求めたところ、本郷は突然倒れてしまいました。本郷の身体は長年の壮絶な死闘で既に限界を通り越しており、生きているのが奇跡という状態でした。本郷は麻由らに自らの闘う目的を語り始めました。人類はみんなで“ひとつの尊い命”と考える本郷は、世界各地の人々を救うことが麻由を救うことに繋がっていると確信していたのです。
そんな時、本郷の永遠の宿敵である地獄大使(大杉漣)がショッカー戦闘員を引き連れて奇襲、麻由を連れ去ってしまいました。地獄大使の目的は麻由の体内に埋め込まれている“アレキサンダーの眼魂”を取り出すことでしたが、同じ目的を持つノバショッカーも現れ、ウルガは奪ったアレキサンダーの眼魂でパワーアップ、本郷は麻由を守って命を落としました。
仮面ライダー1号の結末
ノバショッカーがいよいよ街で暴れ始めました。タケルはゴーストに、マコトは仮面ライダースペクターに変身して交戦しましたが、ウルガはアレキサンダーの力を使いこなせずに暴走し始め、ゴーストらは苦戦を強いられました。
麻由は本郷の遺体を荼毘に付していました。すると本郷が腰に巻いて変身ベルトが動き出し、本郷は息を吹き返すと仮面ライダー1号に変身、炎の中から蘇りました。本郷の復活を喜んだ麻由は彼の意志を受け止め、本郷を戦場へと送り出しました。
「おやっさん、帰ってきたよ…」本郷はおやっさんの倉庫へ向かい、彼の形見だったバイク「ネオサイクロン号」を駆って戦場へ向かいました。本郷・タケル・マコトはそれぞれ1号・ゴースト・スペクターに変身、ノバショッカーと対立していた地獄大使らショッカーも今回限りでライダーたちと共闘しました。1号たちは力を合わせてウルガらを倒し、ノバショッカーの脅威から地球を守ることに成功しました。地獄大使はノバショッカーとの戦いで満身創痍となっていましたが、それでも本郷に闘いを求めました。しかし、本郷はそれを断ると、地獄大使に身体を労わるよう諭してその場を後にしました。
麻由は本郷の意志を受け止め、再び戦いの旅に赴く彼を見送りました。タケルはノバショッカーとの戦いで自らの命も本郷と繋がっていることを感じ取っており、本郷に「みんなの命が繋がってひとつの命になる」と答えました。本郷は良い答えだと微笑み、ネオサイクロン号で再び戦いの旅へと向かっていきました。
この映画では、大杉漣さん演じる地獄大使が本当に格好よかったです。「地球は俺の獲物、それを汚すノバショッカーは許せん!」というセリフや、3人の仮面ライダーが苦戦するウルガの隙をつくる決戦シーンもよかったです。願わくば、ショッカー怪人3体の活躍シーンを増やしてほしかったですが。