県庁おもてなし課の紹介:2013年日本映画。高知県に発足した“おもてなし課”。観光がイマイチな高知をどうにかすべく、かつてパンダ誘致論を唱えた清遠の力を借りて“高知県レジャーランド化構想”の実現に向けて動き出すが・・。高知の大自然がいっぱい詰まった錦戸亮主演の高知観光どうにかしないとエンターテイメント!原作は高知県出身の人気作家、有川浩の同名小説。
監督:三宅喜重 出演:錦戸亮(掛水史貴)、堀北真希(明神多紀)、関めぐみ(清遠佐和)、甲本雅裕(下元邦宏)、松尾諭(近森圭介)、高良健吾(吉門喬介)、船越英一郎(清遠和政)、ほか
映画「県庁おもてなし課」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「県庁おもてなし課」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
県庁おもてなし課の予告編 動画
映画「県庁おもてなし課」解説
この解説記事には映画「県庁おもてなし課」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
県庁おもてなし課のネタバレあらすじ:起
1987年に高知県庁で観光の目玉として「パンダを誘致しよう」と熱弁をふるう男がいました。その清遠という職員の話に耳を傾けるものはおらず、彼は異動の末に辞表をだすこととなりました。
それから13年がたち、高知県庁に「おもてなし課」が発足しました。東京の大学をでて県庁に就職した掛水をはじめ4人の職員がおり、最初の仕事として高知出身の著名人に観光特使をお願いします。しかし観光特使を引き受けてくれた人気小説家の吉門から「民間感覚が足りない」と厳しい指摘を受けてしまいます。その状況を打破する為には「外部から若い女性のアドバイザーを入れること」「パンダ誘致論を調べること」がきっかけになると吉門から教えて貰います。掛水がパンダ誘致論を調べる内に、アルバイトの明神多紀と出会い、彼女を外部のアドバイバーとして採用します。また、パンダ誘致論を唱えた清遠を掛水は明神と共に訪ねますが「県庁から来た」と告げると娘の佐和に水をかけられてしまいます。しかし、清遠本人はおもてなし課にプラン一つにつき500万で力をかすことを承諾し、自身の構想を語ります。
県庁おもてなし課のネタバレあらすじ:承
清遠の構想は、県全体をアウトドア関係のレジャーランドにするという“高知県レジャーランド化構想”というものでした。高知は自然は豊かであるが逆に言うと開発しにくいというデメリットがあります。自然が自慢ならそこを伸ばすべきで高知全体をアウトドア関係のレジャーランドにするというのです。その構想に胸をうたれた掛水達は、上に掛け合ったり予算を組んだりと実現に向けて動き始めるのでした。
その頃、小説家の吉門も高知に帰ってきます。途中で、清遠の民宿に向かう掛水と明神に会い共に向かうことになります。その車中で、吉門は清遠と娘の佐和とは「子連れ同志の再婚で家族になったが、離婚した」と、かつて家族であった経緯を話します。吉門を見た佐和は固まり、掛水をビンタした後に走り去ります。それを掛水が追いかけ理由を聞くと「家族がバラバラになったのは県庁のせいなのに、今更父親を頼った上に吉門を連れてきた」と佐和は怒りをぶつけます。
民宿からの帰りに、明神から、追いかけるのは吉門の役目であり空気を読んだ方がいい、と言われ掛水と明神の空気が悪くなります。そのまま明神は車を降りてしまいますが、吉門から掛水に電話があり「バカかお前」と戻るように諭されます。戻った掛水と明神は和解し、路面電車のホームで抱き合うのでした。
県庁おもてなし課のネタバレあらすじ:転
レジャーランド計画は課長が予算を部長にかけあいますが、なかなか前進しません。何かできることはないかと、掛水と明神は休みの日に高知を見て回ることにします。市場で出くわした清遠に誘われ、パラグライダーを体験した掛水は改めて高知の自然に感動するのでした。一方、明神は「山道の整備」「トイレが酷すぎる」ことを課題にあげます。それ以降も掛水は明神と共に各所を回り、高知を体感するのでした。
夏になり、高知レジャーランド計画について結論がでます。上層部から“計画は検討を続行”するが“清遠に500万払うが、元々おもてなし課のプランであるとし、清遠は外す”ことと通達が入ります。おもてなし課のメンバーは憤りますが、こうなる結果を分かっていた清遠もそれを承諾し、おもてなし課に惜しまれつつ去っていくのでした。
その結果に、明神は「計画が無くならず職を失わずにほっとした」と掛水に正直な胸中を吐露し、二人の距離が縮まります。そして掛水は思い切って「もうちょっとカッコいい男になったら“タキちゃん”って呼んでいい?」と告げるのでした。
県庁おもてなし課の結末
夜になり、掛水の部屋を吉門が訪ねてきます。
吉門は清遠が出かけており佐和と二人きりだと居づらくて来たといいます。佐和と兄妹でいるのが辛いという吉門に、掛水は「バカかお前、すぐ帰れ」と自分が吉門に言われた言葉を返します。佐和に会った吉門は彼女に告白し、清遠にも「娘をくれ」と告げます。清遠は「勝手にしろ」と認めますが、佐和が「まだ返事をしてない」と泣き笑いで返すのでした。
テレビ番組で吉門の新刊についての話題がされ、高知を舞台にしたコメディーだと紹介されます。そして主人公のモデルとして掛水が吉門と共に番組に出演します。掛水はレジャーランド化構想を話し「生まれた県が好き」「他の県が羨ましい」等、高知に対する正直な意見を述べます。その思いは高知県知事をはじめ多くの人に届きます。最後に意見を求められた掛水は「タキちゃん」とテレビカメラに向かってピースします。そして、“高知県では今でもおもてなし課が活動をしており、高知の未来は多分明るい”と物語は締めくくられます。
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