OVER DRIVE(オーバードライブ)の紹介:2018年日本映画。世界最高峰のラリー選手権『WRC』への出場を目指す天才肌ながらも素行の悪いドライバーと、その兄で堅実なメカニックとの絆と確執を描くカースポーツムービーです。実際のラリードライバーやチーム、メカニックの全面協力のもと、見ごたえたっぷりの大迫力のレースシーンをあますとこなく再現しています。
監督:羽住英一郎 出演者:東出昌大(檜山篤洋)、新田真剣佑(檜山直純)、森川葵(遠藤ひかる)、北村匠海(新海彰)、町田啓太(増田順平)、要潤(香川久俊)、吉田鋼太郎(都築一星)、ほか
映画「OVER DRIVE」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「OVER DRIVE」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
OVER DRIVE(オーバードライブ)の予告編 動画
映画「OVER DRIVE」解説
この解説記事には映画「OVER DRIVE」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
OVER DRIVE(オーバードライブ)のネタバレあらすじ:起
世界で最も過酷なカースポーツ、ラリー競技。その世界最高峰となる“世界ラリー選手権(WRC)”の登竜門である日本国内最高峰レースSEIKOカップラリーシリーズ(SCRS)に挑む二人の兄弟がいました。“スピカレーシング”に所属する若き天才ドライバーである弟・檜山直純(新田真剣佑)、そして腕の確かなチーフメカニック兼エンジニアの兄・檜山篤洋(東出昌大)です。しかし、元々素行の悪い直純は身勝手な行動から周囲と軋轢を繰り返しており、真面目にチームに貢献している篤洋の事細かで的確なアドバイスをことごとく無視、「攻めなきゃ勝てねえから」とハイリスクで無謀な走りを貫いていました。
そんなある日、直純の新たなマネジメント担当として、ラリーに関しては何の知識もない遠藤ひかる(森川葵)が配属されましたが、早速直純の奔放な態度に振り回されました。
OVER DRIVE(オーバードライブ)のネタバレあらすじ:承
今年がWRCへと駆け上がるための勝負の年と意気込む直純の前に立ちはだかる最大のライバルは、直純とは正反対に冷静かつマシンの特性も見極めた走りを展開する“シグマレーシング”のドライバー、新海彰(北村匠海)です。好対照な走りでそれぞれポイントを積み重ねていく直純と新海。
篤洋と直純の激化していく衝突に戸惑うひかるは、チームのスタッフからはレースになれば誰もが必死になるものだと教えられましたが、レースが進むにつれて兄弟の溝は更に深まるばかりでした。自分の仕事に悩むひかるを篤洋は励まし、無数の試作品パーツをひかるに見せ、一つひとつは無駄に見えてもいずれ大きな実りをもたらすと力説してくれました。一方の直純は取材の際、過激な走りの理由を聞かれると思わず「必ずメカニックが直してくれる」と発言、ひかるがそのことを問うと、直純は感情的になって否定しました。
OVER DRIVE(オーバードライブ)のネタバレあらすじ:転
かつては仲睦まじかった檜山兄弟。彼らの間に確執ができた要因は、兄弟が共に惹かれていた少女・永瀬陽菜(清水ひまわり)の存在にありました。当時少年だった兄弟は、よく小高い丘からマウンテンバイクを競うように走らせ、陽菜はいつもゴール地点の浜辺で兄弟を待っていました。陽菜は篤洋に想いを寄せており、直純は思い切って陽菜に想いを伝えるも断られてしまいました。その時、直純は咄嗟に篤洋には別の想い人がいると嘘をつき、その直後にボストンに留学した陽菜は現地で事件に巻き込まれてこの世を去っていました…。
時は現代に戻り、自暴自棄になりつつあった直純は、勝負がかかっていたシリーズ後半戦でまさかのリタイア、新海に差をつけられてしまいました。マシンに込められたチームの思いを感じろと諭す篤洋に対し、直純はあくまでもレーシングカーは富と名誉を得るためのただの鉄の塊にすぎないと言い放ち、そのまま行方をくらまして音信不通になってしまいました。
OVER DRIVE(オーバードライブ)の結末
直純の行方を探していた篤洋は思い出の浜辺で直純を見つけ、ようやく過去に踏ん切りをつけることができました。絆を取り戻した兄弟はWRC行きをかけて最終戦に挑む決心を固めました。
北紀州でのシリーズ最終戦、篤洋から未完成のターボチャージャーを提供された直純は逆転優勝を賭けてレースに臨みましたが、僅差で新海を追う最中に他の車の事故に巻き込まれてクラッシュを起こし、コースアウトして脇の湖にマシンを水没させてしまいました。絶体絶命の危機の中、篤洋はかつて無茶苦茶な走りをしては壊していた直純の自転車を修理していたことを思い出し、湖からマシンを引き上げて応急処置を施しました。規定時間を過ぎたことで5分のハンデを背負ったスピカレーシングでしたが、直純は全てを振り切ったかのような渾身の走りをみせ、大逆転優勝を果たして悲願のWRC行きの切符を掴み取りました。そして日本を離れる前日、篤洋と直純は思い出の丘の上であの頃のように自転車を走らせていました。
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