パパはわるものチャンピオンの紹介:2018年日本映画。板橋雅弘と吉田尚令による絵本「パパはわるものチャンピオン」「パパのしごとはわるものです」を映画化した作品です。怪我と世代交代のため悪役に転身したかつてのエースレスラーと、その家族の絆を描いています。主演に新日本プロレスの人気現役レスラー・棚橋弘至を迎え、他にも人気レスラーが多数出演しています。
監督:藤村享平 出演者:棚橋弘至(大村孝志/ゴキブリマスク)、木村佳乃(大村詩織)、寺田心(大村祥太)、仲里依紗(大場ミチコ)、オカダ・カズチカ(ドラゴンジョージ)、田口隆祐(寄田/ギンバエマスク)、真壁刀義(スイートゴリラ丸山)、バレッタ(ジョエル・ハーディ)、淵上泰史(平野大輔)、松本享恭(町田翔平)、川添野愛(ユリ)、大泉洋(編集長)、大谷亮平(大友)、寺脇康文(本田功)、天山広吉、小島聡、永田裕志、中西学、KUSHIDA、後藤洋央紀、石井智宏、矢野通、YOSHI-HASHI、内藤哲也、高橋ヒロムほか
映画「パパはわるものチャンピオン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「パパはわるものチャンピオン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
パパはわるものチャンピオンの予告編 動画
映画「パパはわるものチャンピオン」解説
この解説記事には映画「パパはわるものチャンピオン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
パパはわるものチャンピオンのネタバレあらすじ:起
10年前、大村孝志(棚橋弘至)はプロレス団体「ライオンプロレス」のエースとして、人気と実力を兼ね備えたプロレス界を代表する人気レスラーとして活躍していました。
それから10年後の現在。孝志の息子で小学生の祥太(寺田心)は、学校の授業の一貫として将来の夢を発表することになりました。児童たちから様々な夢が提示されるなか、祥太は「パパみたいに大きくて強くなること」と答えました。しかし、祥太は同級生から父は何の仕事をしているのかと問われ、孝志や母・詩織(木村佳乃)から何ひとつ仕事について教えてもらっていない祥太は返答に困りました。そこで祥太は父の職業を知ろうと、密かに孝志の車に忍び込んで職場へと向かいました。そこは何とライオンプロレスの会場であり、そこには祥太のクラスメイトのマナちゃんがプロレス好きの父・大輔(淵上泰史)と一緒に観に来ていました。マナちゃんはお目当ての選手であるライオンプロレスの若きエース、ドラゴンジョージ(オカダ・カズチカ)の試合を観に来たということです。
やがてドラゴンジョージの試合が始まり、リングの下から対戦相手のゴキブリの覆面をしたヒール(悪役)レスラー、その名も“ゴキブリマスク”が現れました。
パパはわるものチャンピオンのネタバレあらすじ:承
ゴキブリマスクはタッグを組む相棒のギンバエマスク(田口隆祐)と共にえげつない反則技を繰り出し、会場からはブーイングが飛び交いました。その時、祥太はゴキブリマスクが以前に孝志がとったのと同じポーズをしたのを見て、ゴキブリマスクの正体が孝志であることを知ってしまいました。逃げるようにして会場を去っていく祥太の姿を、リング上のゴキブリマスクこと孝志も気付いていました。試合が終わると孝志は祥太に事情を説明しようとしましたが、祥太は聞く耳を持たずに去っていきました。
翌日、祥太はクラスメイトに父の職業はプロレスラーであることを明かしましたが、さすがにゴキブリマスクだとは言い出せず、そのうち同級生のひとりが祥太の父はあのドラゴンジョージではないかと言い出したことから騒ぎになってしまい、祥太はマナちゃんからドラゴンジョージのサインをせがまれました。祥太はひょんなことから、ドラゴンジョージのサインを持つ雑誌の編集者で大のプロレスオタクである大場ミチコ(仲里依紗)と出会い、孝志に頼んでゴキブリマスクのサインを書いてもらい、それをドラゴンジョージのサインと交換してもらいました。ミチコはゴキブリマスクのサインに添えてあった“Z-1”の文字から、彼がライオンプロレスの祭典“Z-1クライマックス”に出場することを知って興奮を隠しきれず、編集長(大泉洋)に対して特集記事を申し出ました。
パパはわるものチャンピオンのネタバレあらすじ:転
ドラゴンジョージのサインを手に入れた祥太は一躍注目の的となり、憧れの存在だったマナちゃんとの仲も進展していきましたが、彼女からプロレス観戦に誘われる度に、会場内からブーイングを浴び続ける父・ゴキブリマスクの姿に深く落ち込んでしまっていました。祥太から相談を受けたミチコは「みんながヒーローだったらつまらない。お父さんのようなヒールもいるからプロレスは盛り上がる」と諭しました。しかし、一方の孝志も、祥太にゴキブリマスクのことを知られてからヒールという自分の役どころに疑問を抱き始めていました。
かつては団体のエースだった孝志。しかし左ひざを故障したことにより全盛期の力を失い、少しの間だけという条件でヒールに転向したのです。それでも孝志はゴキブリマスクとしてZ-1のリングに立ち、えげつないファイトで勝利を重ねていき、準決勝まで駒を進めました。対戦相手はスイートゴリラ丸山(真壁刀義)。しかし、ゴキブリマスクはいつものようなヒールファイトを封印、会場はどよめきに包まれました。そしてゴキブリマスクは突然覆面を取ってかつてのエース大村孝志となり、会場はまさかの事態に騒然となりました。祥太は思わず「パパ!」と声に出したことから今までクラスメイトについてきた嘘がバレてしまい、会場から逃げ出してしまいました。孝志は往年の必殺技“フライハイ”を繰り出そうとしましたがひざの古傷が悪化してしまい、健闘むなしく敗れ去ってしまいました。孝志が勝手にマスクを取ったことに激怒したライオンプロレス社長の本田(寺脇康文)は孝志に解雇を通告、孝志はこれまでの蓄積されたダメージがもとで病院に搬送されてしまいます。詩織と共に孝志を見舞った祥太は、これまで孝志を拒絶していたことを深く後悔しました。
パパはわるものチャンピオンの結末
嘘がバレたことでマナちゃんから嫌われ、クラスでもいじめを受けるようになった祥太は登校拒否にまで陥っていました。ミチコもゴキブリマスクを特集した記事が白紙となって窮地に立たされていました。
孝志はこれからの身の振りを考えようとしていたそんな時、Z-1で優勝を飾ったドラゴンジョージがインタビューに応え、次戦の相手として孝志を指名してきました。孝志はもはや全盛期の力は出せないと断りましたが、祥太はいじめを受けることを承知で学校に行き、「パパは悪者だけどやさしい。今度の試合でドラゴンジョージを倒す」と宣言、ミチコが孝志にボツになったゴキブリマスクの原稿を見せたことから、孝志は一念発起してドラゴンジョージとの一戦に挑む決心をしました。
そして試合当日。祥太はクラスメイトやマナちゃんと和解して一緒に会場入りしました。ところが、孝志は“大村孝志”としてではなく“ゴキブリマスク”として入場、これまでのプロレス人生の集大成を魅せるかのようにヒールファイトを繰り広げ、主治医から1回きりと宣告された必殺技“フライハイ”を二度も使おうとしましたが切り返され、最後はドラゴンジョージの必殺技の前にリングに沈みました。この熱戦は会場中の心を打ち、盛大な拍手が送られました。ゴキブリマスクはそれでも負けを認めず傍若無人に暴れ回り、祥太はヒールレスラーにとって最高の賛辞である“ブーイング”を贈りました。祥太は孝志に手作りのチャンピオンベルトを贈り、将来の夢を「パパみたいな、わるものチャンピオン」と語りました。
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