多十郎殉愛記(たじゅうろうじゅんあいき)の紹介:2019年日本映画。無類の剣豪なのに無為に日々を過ごす長州脱藩者と彼を想う女。やがて二人の運命を変える出来事が。『木枯し紋次郎』等の中島貞夫監督が時代劇の成立と衰退と尽きせぬ魅力を描いたドキュメンタリー映画『時代劇は死なず ちゃんばら美学考』(2015年)の監督を経て20年ぶりに手掛けた時代劇は『長恨』等の巨匠、伊藤大輔監督の霊に捧げられた。画一化された時代劇への危機感に突き動かされ、殺陣の魅力にこだわったこの作品のクライマックスは30分に及ぶ大立ち回り。
監督:中島貞夫 出演者:高良健吾(清川多十郎)、多部未華子(おとよ)、木村了(清川数馬)、寺島進(溝口蔵人)、永瀬正敏(桂小五郎)、栗塚旭(老僧)、ほか